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GAMEPLAY
 プレイ時間は初回Normalで8-10時間程度。リプレイ性はそこそこあるという程度で、実績の達成に興味がある人ならより楽しめるだろう。

 戦闘面の詳細については以下のその項目で詳しく説明するが、そのゲーム性はアクションを重視したシンプルなFPSとなっている。弾薬は“腐るほど”という形容詞が適当な位に転がっているので撃ちまくれるし、ヘルスも自動回復方式を採用している。ステルスでの行動も可能だが、発売前に言われていたほどステルスは重視されていない。ステルスで先に敵の数を減らしておくと有利という程度であり、戦って敵を全て倒して突破が基本となっている。よってステルス嫌いのプレイヤーでも問題なく楽しめる。

 実際の所、あまりステルスのシステムは有効に機能していないという印象で、ナイフや弓矢で静かに殺せはするのだが、あえてそうする意味が無いような設定になっている。ステルスで敵に気が付かれない様にしてエリアを抜ける事が有利に働くという状況が無く、普通に戦ってしまって問題無いというケースばかり。敵がパトロールしているエリアを、先に遠距離から弓を使って人数を減らすという作戦は取れるが、そういったシーンは前半部分に多く、そこでは前もって敵の数を減らさないとならない程には(少なくともNormalでは)難しくない。そして後半の早目に敵の数を減らしたいという難しいシーンでは、敵が最初からこちらに気が付いている状態で続々と出て来るのでステルス自体が不可能である。
 ステルスに関連する敵兵士のAIも疑問符が付く出来栄えで、どの程度まで気が付かれないのかの境目が掴めない。まだ何もしていないのに突然発見されて襲われる事もあれば、近くで死んだ仲間に気が付かなかったりもすると曖昧である。以上の様にステルスの機能には問題が有るが、最初からアクションゲームと割り切ってプレイするなら弱点とは言えないだろう。


 ゲームの進行は単独行動よりもむしろWhiskey Companyの隊員達と一緒に進めるパートの方が長い。同行人数は1-4人程度と様々であり、また場面によって一緒に行動する隊員は変わるし、部隊全体での多人数戦闘シーンも含まれている。命令コマンドは無くAIの動きは自動的。ダメージが加算されるとその場に蹲って動けなくなるが、時間が経過すると復帰するようになっているので特に面倒を見てやる必要は無い。恐竜が多いシーンではその一部を引き付けてくれるので役にも立つ。困る点としてはこちらの攻撃は味方に当らないのだが、味方の攻撃は自分に当るようになっており、しかも遠慮が無いので乱戦時にはその前に出難いという位か。この一緒に行動する事が多いという要素は、単調さを避ける意味でアクセントして良い方に働いている。

 マップ構造についてだが、まずアウトドアは景観としてはそれなりの出来栄えで雰囲気は出ている。ただし非常に広いという程ではないし、進行もマップの広さとは裏腹にほぼ一本道である。それと予想していた草木の茂ったジャングルの様な場所は存在せず、裸状態の土地の方が多い。脇道には武器や弾薬が置いてあるという程度で、隅々まで探索しないとならないという設定ではない。一方でインドアは研究所や施設が中心となり、内部の構造はどこも似通っているし計器やモニター類といったオブジェクトも使い回しが目立つ。見た目としても単調で無機質な壁ばかりという感じで綺麗ではない。それと洞窟等の暗い場所では相当に暗い箇所も在って、フラッシュライトを持っていないのでプレイし辛いと感じさせるケースもあった。アウトドアでは丁度良いのでブライトネスの設定が変なのではなくて意図的なデザインだと思われるが、それが面白さに繋がっているかとなると疑問である。


 最大の特徴は何と言っても恐竜が登場する事で、そしてゲームの中でも面白い要素となっている。今回の恐竜は原始的な本来のイメージにデザインされており、以前の様にテクノロジーと融合した能力・武器・頭脳は持っていない。その種類や行動様式は多種多様であり、小型の物から人間サイズの物、虫や巨大サソリといった古代生物系、そして見上げんばかりに巨大なティラノサウルスまでが登場する。ユニークなのはそのAIで、原始的な為に一般的な敵兵士とは異なり常にプレイヤーを襲って来る訳ではない。草食系の物は攻撃しない限りは人間に興味を示さないし、肉食系の物だとプレイヤーを見た途端に襲い掛かって来る事もあれば、通り過ぎて行ってしまう時もあったりする。戦闘になっても途中で逃げてしまって帰って来なかったりとランダムな動きになっており、その辺が読み難くて面白く感じられる。ボス戦等で巨大恐竜と戦えたりする点もプラスと言える。

 それとこの恐竜は第三者的な立場として位置付けられており、敵兵士であっても関係なく襲い掛かるようになっている。敵兵士と恐竜が戦っているシーンにもよく遭遇するので、その際には戦闘の終結を待っても良いし、敵兵士を遠くから弓矢で倒して恐竜側に加勢してやるという手もある。敵兵士は恐竜を見たら常に攻撃するので、恐竜が本能的に集まって来るフレア弾を放って近くに誘導してやり、お互いの戦闘状態を引き起こして漁夫の利を得るという戦法も可能。


 ストーリー面では良い点と悪い点がハッキリしている。仲間のキャラクタ達は個性的で造形が良く出来ており、映画の有名俳優を多数使っているだけあって台詞も雰囲気が出ている。テュロックをケイン側のスパイだとして疑う者との争いから徐々に誤解が解けて行くという構成、脱出用の宇宙船を得る為に戦って次々に死んで行く隊員達と、パターンとしては定番ではあるがキャラクタが個性的なので面白く見られる。
 逆に敵となるケインについては大してムービーでも説明が無く、今一つテュロックとの因縁が明確にならないままに終わってしまう。分かり易く言うと悪役として盛り上げ不足で倒したいという気にならない。何故そうまでしてテュロックがケインを倒す事にこだわるのかも良く伝わって来ない。


 QTE(表示されたボタンを素早く押すミニゲーム)を導入しており、恐竜に飛び掛られたりした際に発動する。しかしこのゲームではそのボタン押しパターンがA&D押しやマウスの左右ボタン等限られており難しくは無い。

 物理エンジンによるラグドール処理を使っているが、その方式は死後短時間の間だけ演算対象としてその後は透過という扱い。またプレイヤーが恐竜の死体にぶつかって動けなくなるというのを避ける為と思われるが重量が軽く設定されており、数百kg以上の恐竜の死体が当るとゴムボールの様に跳ねて動いてしまう点は不自然に見えてしまう。


COMBAT

*スプリントや歩きへの切り替え機能無し
*左右へのリーン動作は無い
*ジャンプはかなり高く飛べる
*照準は座ると縮まり、移動で広がる
*ズーム機能有り(アイアンサイトは無し)
*連射すると銃身が暴れてブレる
*若干だが装備武器による移動速度の変化が生じる
*武器や弾薬の状態は、チャプターでシーンが変わるとリセットされる事がある
*ヘルスは自動回復方式

 一部変わった仕様も含まれており、例えば一部の武器は両手持ちが可能な上にその組み合わせを自由に変更出来る。ただしこの状態ではグレネードが投げられない、ズーム出来ないというデメリット有り。恐竜の体当たりにて仰向けに倒された場合には、タイミング良くジャンプキーを押せば、その相手の方向に回転しながら立ち上がれる。

 視点は一人称で三人称への切り替え操作は出来ないが、梯子を上ったりする際には自動的に三人称へと切り替わる。或いはナイフで敵を倒す場合やQTEの時も同じく三人称になる。

 Fading HUDを採用しており、時間と共に薄く消えてほとんど見えない状態になる。これはまだ良いのだが、HUDの情報を減らす為にクリップ数の表示を武器自体に付いているランプで行っており(少なくなるとランプ点等)、こちらは見え難くて戦闘中に把握し辛いという問題あり。


 コンソール版のコントローラーでの操作をPCでのマウス+KBに移す際に発生する問題としては、マウスの感度設定がシンプル, マウスを使えない操作が在るといったゲームが多いが、このゲームでは操作性自体に問題を抱えている。何故専用にPC移植を担当する会社が、この様な奇怪な操作設定を導入するのか理解に苦しむという言う他ない。またマウス操作時でもコンソール版での武器の4方向パッド選択表示が消えないという点も手抜きに感じられる。
 問題はSecondary Fire(Alternate Fire)の扱いに関連する物で、昔のFPSではこれをマウスの右クリックに割り振っていた。しかしその後右クリックをズーム(アイアンサイト)に割り振るゲームが増加し、現在ではプレイヤーに右クリックをどちらにするのかを選ばせるか、攻撃は左クリックに統一して2つの発射モード切替キーを設けるという方式が一般的である。だがこのゲームではその扱いが特殊な方法に設定されている。

・Shiftキーを押しながら左クリックで2nd Fire
・Shiftキーを押しながら右クリックでグレネードを投げる
・Shiftキーを押しながらリロードで、その武器の2nd Fireの弾薬をリロード
・この操作に使うキーはShiftキー固定で変更は出来ない

 グレネードはGキーで、1stと2ndの発射モード切り替えはQやEにでも割り振った方が紛れも無いしシンプルだと思うのだが、何故かこうなっており慣れるまでは感覚的に使い難くなっている。中でも最悪なのがスナイパーライフルで、これは左右の指の連動動作検査をしているのかという位に使い勝手が悪い。倍率変更がズームキーを複数回押すとかホイール操作に割り振られているなら良いのだが、このゲームでは2nd Fireに割り振られているのが問題を生んでいる。
 つまりズーム倍率を変更するにはShiftキーを押しながら左クリックをしないとならないのだが、しかしどうしても他のゲームの癖で右クリックを押してしまう事が多い。そしてShiftキー+右クリックにはグレネードを投げる操作がアサインされているので、目の前にグレネードを投げてしまったりが発生する。またShiftキー操作に意識を割いていると、敵に攻撃しようとした瞬間に誤って押してしまってズーム動作になってしまったり、そこから慌ててShiftを離さないとと思って離すとズーム切り替えが切れるので、今度はズーム変更のつもりで押した左クリックで弾を撃ってしまう....。という風に慣れないと使い辛く、更には今度他のゲームをプレイする際にもこの操作の影響が出そうで怖い。


 固定武器として設定されている物としてはまずナイフがある。これは非常に強力であり、大抵の敵を一撃で倒す事が可能。攻撃の際には三人称へと切り替わって自動的に敵を倒すのだが、あまりそのアニメーションのパターンは用意されておらず、繰り返すと単調に見えてくる感は否めない。一人称視点では切り殺すアクションが効果的に見せられないから常に三人称へと切り替えるという理由が在るのは分かるが、それならもうちょっと倒すシーンにバリエーションを設けられなかったのかと思える。
 それと他の武器に比べてあまりにも接近戦に強過ぎるというのは気になった。このゲームでは接近戦向きのショットガンの破壊力があまり高くなく、複数の大きな恐竜に囲まれてしまうと危ない状態になる。しかしナイフならば一撃で倒せる上に、ナイフキルのアニメーション表示中は無敵状態になるので、すぐに次の相手へと攻撃に移って連続して何匹もの恐竜を倒すのも容易である。一方でショットガン等の通常武器だと当面の相手に攻撃中に別の敵に吹き飛ばされて引っ繰り返ったりするので危険。よって恐竜に囲まれた際にはナイフ以外の選択肢を選ぶ理由が無く、またナイフを選ぶ事により戦闘が簡単になってしまうという難点有り。

 もう一つの固定武器となる弓矢の仕様としては、射程距離は存在するので遠くの敵には当らないが、一方でほぼ重力の影響を考えなくても良いので狙い易い。また到達までが高速なので移動中の敵への誤差を考えなくても良くなっている。数は少ないが爆発するTek Arrowも強力。しかしながら敵が増えて来て、また強力な武器が使えるようになる中盤以降ではその価値は相対的に落ちて来る傾向にあり、Tek Arrowの方はともかくとして通常の攻撃には特に有用では無くなる。これで戦う事は可能だが、あくまでも個人の好みというレベルになってくるという意味だ。この程度ならば他の武器との交換を可能にしても良かったと思うし、弓矢をゲームのトレードマークとして重視するのならばもっと強いバランスの特別な武器にするべきだったと思う。


 デザイン上の大きな痛手としては、携帯武器数が制限されているという点が挙げられる。コントローラーではKBの様に数字キーを使ってのダイレクト選択が出来ない故に多くの武器の中から瞬時に選択するという操作が困難なので、同時に携帯出来る武器数を制限するというゲームが多く、近年ではD-パッドの四方向ボタンに割り付けて4個の武器からの選択というスタイルが増えている(ピストル+グレネード+メイン2丁等)。このゲームもそれに倣って固定武器のナイフと弓矢の他に2種の武器を選択して携帯可能というデザイン。
 利点としては使用武器が限定されるので戦略性が生まれるといった点で、ゲームのタイプとしては実銃のみが出て来る様な物には向いていると言える。しかしアクション性が強いFPSにおいては、特殊な物を含めて数多くの異なった武器が使えるというのと、シチュエーションに応じてその沢山の武器の使い分けが行えるという点が面白さを増すのに非常に重要な役割を果たしており、そこで同時携帯武器数を減らしてしまうのは大きなダメージとなる。典型的な例で言えばSerious Samの様なゲームで所持武器数を限定しても詰まらなくなるだけであるという話。同様にこのTurokの様にアクション性が高く、また武器自体にも面白い物が揃っているのならば、10個の数字キーでそれを全て自由に使えるようにした方が良かったと感じる。そもそも武器が用意されていないのならばどうしようもないが、数はちゃんと用意されているだけに惜しい。

 武器の選択自由度も実は低い。ナイフと弓矢以外の2つの武器を選ぶ事になるが、最も汎用的に使えるパルスライフル(序盤はサブマシンガン)を外すのは難しく、それ以外を一つ選択する事になるだろう。だがその残りの一つも、中盤以降にミニガンが登場するとそれが優先される形になる。その理由はミニガンの2ndであるセントリーガン機能が非常に有用だからであり、特に敵が多いシーンではこれの有無で大きく難易度が変わって来る。先の状況を知っているリプレイ時にはそれを見越して武器を選択可能だが、初回プレイだと特殊な武器を選択するのはギャンブルとなるのでやり難い。

 その様な状況なので、折角の用意された武器が活かされていない。例えばSticky bomb gunは面白い武器なのだが、特殊でもあるので汎用的には使えず、その為に二つのスロットの内の一つとして持ち歩くには選択肢として弱い。火炎放射器も強力で使える武器なのだが、弾薬がやや少な目なのでやはり常時持つには弱い。スナイパーライフルやRPGも同様。武器が全て持てるのならばこれ等を要所で使えて楽しめると思うのだが、携帯制限によってその魅力が失なわれてしまっている。或いはショットガンは2ndで恐竜を誘導するフレアを撃てるのだが、1stの威力があまり無いので中盤以降は弱い武器となり持ち歩く程の価値が薄れてくる。だがそうなると「恐竜を誘導したりして敵兵士と同士討ちさせられる」という宣伝されていた作戦が使えない事になり、自分で自分の首を絞めているかの様な印象を受ける。


 移動は小股でチョコチョコと走るような感じとなり、純粋にその速度自体は普通で特に遅いという訳ではないのだが、恐竜の移動速度が速いだけに相対的には遅いと言える。恐竜に近付いて戦う時やボス戦で逃げ回る際には特に顕著であり、その攻撃から逃げる際にストレスを感じるレベル。これには移動の際はアナログ的な動きとなっていて、一歩目はスローでその後加速するといった仕様なのも影響している。一応かわす為の横ドッジ動作は用意されているが、一時的に高速で危機を避けられるようにスプリント機能を導入して欲しかったと切に感じてしまう。

 攻撃では恐竜は流血するが兵士は流血無し。敵兵士に当っているのかどうかは火花での効果となり、リアクションも行うのでその点は判り易くなっている。パルスライフル等は連射すると暴れるので撃っている感覚は出ているが、残念ながら武器のサウンドはあまり良い出来ではない。


 実際の敵兵士との戦闘についてだが、これについてはいろいろと問題点が存在している。その一としてダメージの表示方式があまり良くない。このゲームでは赤表示一色でダメージの度合いを示すのではなく、段々と赤くなっては行くのだがそれは中程度で止まり、その代わりに中位辺りから更に画面がボヤけて見えるようになって行くという方式を使っている。このボヤける度合いがかなりキツイので、その中程度辺りからは近く以外の敵の状況が掴み辛くなってしまう。また赤が濃くなるという一般的な方式に比較して、ボヤける度合いが増して行くのはダメージ量の判別もやり難い。

 そして第二に敵の射撃が正確な点と、それに絡んで死のタイミングが判らないという問題。普通は自動回復方式のゲームでは、これ以上は危ないというタイミングを画面の赤色度合いから判断可能である。もちろん引き際の失敗で死ぬ事もあるが、その辺の判断基準はある程度一定している。ところがこのゲームでは、その引き際の判断が非常に難しい。中位のダメージから一瞬で死んでしまったりするので、「えっ、何で?」という事もしばしば。その主な理由が敵の射撃が正確という点で、特に敵の数が多くなるシーンで多く発生する。
 ある程度のランダム性はあるとしても、敵の射撃はかなり正確な部類であり、よって敵の数が多いと一気に大きなダメージが入ってしまう危険性があるのだ。またヘッドショットのダメージが高く設定されており、これがプレイヤーに対しても発生するのも関係している。もしこれが難易度の高い設定で常にそうならば対策も取れるのだが、ダメージが高いレベルまで粘ってもOKなケースも多いので、余計に判断が難しくなっている。数回ギリギリまで粘って繰り返し攻撃している際に、突然中程度のダメージから瞬時に殺されたりするので厄介。かと言って何時も安全にすぐ隠れていたのでは敵を倒せない。要するにどのタイミングで回復の為に引っ込んだら良いのかの基準が分かり辛くなっており、その点でストレスを感じてしまう。

 もしクイックセーブが機能していればその不満も軽減されたと思うのだが、それが無いのでチェックポイントからやり直さないとならないという負の連鎖が生じる。更にチェックポイントの間隔が短かったり長かったりと相当にバラバラであり、場所によっては10分位前等の「こんな所まで...」という地点からやり直しとなる。そしてこの間隔はゲームの難所ほど空く傾向にあるというのが更なるマイナス。先行発売されたコンソール版にて、このチェックポイント間隔が長い点が相当に叩かれたので、PC版ではそれを改善したという話なのだがそれ程改善されているとは思えない。

 それに加えて仮に戻る場所が近くてもロード時間が長いという問題が待っている。場所にもよるが死んでロードし直すのに40-50秒程度掛かるので、ボス戦等の繰り返しとなるシーンではイライラさせられる。




 左)PC版にはデモが出ていないので、Xbox 360のデモのプレイ動画を参考の為に掲載。なお最初のパートは洞窟のシーンでかなり暗くて見難いので、アウトドアのパート2の方を選択した。


問 題 点
 その他の問題点について。


 幾つかボス戦に当る物が含まれているのだが、通常パートに比較して格段に難易度が高かったりとバランスに問題あり。例えば敵の兵器とRPGを使って戦う場面にて、カバーから体を出して撃とうにも敵のリアクションが不自然なまでに速い。或いはラスボス戦では相当長い時間ミスをしないようにして戦わないとならないので難しい。またある場所での恐竜とのボス戦では、「どうやってダメージを与えるのかを見抜いてもその攻撃タイミングがシビア」、「数段階に変化する敵の攻撃を避けるのも慣れないと難しい」と難易度が非常に高くなっており、タイミングの見極めの為に何度も死にながら憶えないとならなくなっている。


 敵兵士のAIは悪いとは言わないが凡庸。カバー間を移動したりはするのだがパターン化しており、例えばスナイパーライフルで狙う際に、次々に同じルートを辿って前進したりするので行動が読み易くなっている。或いは状況を考えずにセントリーガンに向かって皆で突っ込んで来て死んでしまったり。こちらが動かないと一定ラインから前へ出て来ないので膠着状態になったり、固定された場所に居て死ぬまで決してそこを動こうとしなかったりと、高度なAIとの戦闘を楽しめるというレベルには達していない。


 恐竜に体当たりされると大きなダメージを受けて引っ繰り返ってしまうのだが、体当たりした恐竜はそのまま勢いで離れた場所まで行ってしまう事が多く、連続でダメージを受けるというケースは少ない。ところが恐竜達の動きがランダムに設定されている為に、複数の物を同時に相手にするとハメ状態にされて殺されてしまうというケースがある。恐竜の動きに不規則性を出すにはしょうがない問題とも言えるのだが、チェックポイントが遠かったりすると辛い。


 弾薬が大量に用意されているという点はアクションFPSとしては良い点。インドアならば武器倉庫、アウトドアならば武器置き場に行けば数多くの交換用武器と各種弾薬が手に入るようになっている。しかし銃弾ならばともかくとして、グレネードやパルスライフルの2ndのショックウエーブ・グレネードまでもが大量に有り過ぎるというのは首を傾げてしまう。
 先に書いたように敵の数が増えて来ると正面切っては攻め難くなるのだが、弾薬のデポが近くに在るのならば、適当に敵の方にパルスライフルのグレネードを10発ほど撃ってやり、再度補給したらまた10発といった感じの乱発攻撃が可能になってしまう。この方法は効果的ではあるが当然面白いとは言えない。しかし「長いチェックポイントを戻されたくないので安全に」となると有効な作戦であるのは確かであり、もうこれ以上は繰り返したくないとなったらやはり使ってしまう。この辺はグレネード系の弾は減らして、その代わりに基本的な戦闘の難易度の方を調整する形が理想的だった。


 武器の交換は目的の物に近付いて、代わりに捨てる武器のキーを押し続けると実行される。しかし敵の落とした武器等が近くにあると判定が重なってしまい、望んでいない武器との交換が行われてしまったりする。特に戦闘中に急いで変えたい時には不便。

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