シ ス テ ム |
キャンペーン Easy, Normal , Hardの3種で選択制限は無い。ゲーム途中での難易度変更は不可。リプレイ機能は無いが、マップの最初の地点はオートセーブされているのでそこからやり直しは出来る。 セーブ&ロード クイックセーブも含めてセーブは任意に行える。マップの開始地点のみオートセーブが行われ、それ以外には自動でのセーブはされない。 OBJECTIVES TAB表示で現時点での目標は与えられる。レーダーは目標地点の方向や詳細な場所、そしてそれがプレイヤーから見て上下どちらに有るのかも示してくれる。さらにワイド表示機能を持っており、キーを押すとより広範囲を見渡せるという親切な仕様。 |
特 殊 能 力 |
プレイヤーの持つ特殊能力を紹介。 TIME SHIELD Karlの周囲にシールドを張る特殊能力。体の表面にではなく少し離れた周囲に半径1M程のドーム状に形成されるようになっている。画面左下に表示されたエネルギーが有る限りは任意に発動・停止が可能。 *銃弾やグレネードの破片系のみを止める事が可能で、周囲のオブジェクトや人体には干渉しないで素通りする *自分の銃弾もシールドの外側には飛ばなくなるので、この中に入って来た敵しか撃てなくなる *シールド内部への人間の侵入を防ぐ事は出来ないので、入って来た敵に打撃攻撃を受ける可能性は残っている *シールドのエネルギーは時間と共に減少するが、多くの弾を止めるほど減りは早くなる *エネルギーは敵を倒す事で少しずつ補充されていく このシールドは弾をブロックするというのが第一の目的なのだが、更に敵への攻撃も可能となっている。まずシールドを張った状態で敵に向かって行って、シールドの表面で止まった状態の弾を敵の体に接触させる事で銃で撃ったのと同じ効果を得られる。更にエネルギーのバーが白い状態であれば、シールドを解除した時点で表面で止まっていた弾丸は弾き返されて飛んで行くようになっている。飛んで行く方向はプレイヤーの見ている方になるとマニュアルの解説にはあるが、正確に見ている正面に集中して飛ぶのか、ある程度広範囲(FoVと同じ90度)に飛んで行くのかまでは未確認。解除時にシールドが青の状態だと銃弾はそのまま下に落ちるのみ。 EMOTION SYSTEM 一つ目はAngerと呼ばれる物で、3人の敵を制限時間内にヘッドショットで倒せば達成される。画面右下には最初の達成からゲージが出て制限時間を知らせるシステム。この達成によりシールドのエネルギーを通常よりも多く回復すると共に、シールドの高エネルギー状態(白色)の割合を増やすという効果も持っている。 もう一つはRageと呼ばる能力で、一定時間内に3人の敵をナイフで殺すと達成される。継続時間が表示される点は同じであり、その間であれば別の武器での殺傷が加わっても問題ない。達成するとヘルス(デフォルトでは100)の上限値が+2されて、これはゲーム終了までそのまま保持される。 |
GAMEPLAY |
マップは全12個で、ロケーションは連続した同じ場所の場合も有るのでそれよりは少ない。プレイ時間は12-15時間程度を想定と以前は話していたのだが、実際には10時間前後ではないかと思われる。ほぼ一本道で難解なパズルも含まれていないし、次に行くべき場所はレーダーで分かり易いので迷う事も少ない。ロケーションが変る場合には武器関連は全てリセットされてしまう仕様で、同じミッションで連続しているマップの場合には継続される。TSのエネルギーは常にそのまま引き継がれる仕様。 難易度はNormalなら普通と言えるレベル。恐らく最難関は中盤の潜水艦上からの対空砲のシーンで、ラスボス戦よりこちらの方が難易度が高い。他はTSのエネルギーが残っている限りは、多くの敵相手でもダメージを受けずに突っ込んで行けるので何とかなるバランス。逆に言うとこれを使い切ってしまっていて且つHPが少ないという状態になるとデッドエンドになる可能性も有り。(クイックセーブのみでのプレイは危険とも言える)。ゲーム中にはシールドを張らないとノーダメージでの突破は無理という箇所も実際に存在している。 マップのデザインや面白さは標準的。史実に則しているという面は薄く、背景からはWWIIが舞台という感じはあまり受けない。ロケーションは多岐に渡っていてインドア・アウトドア、昼間・夜間が適当に混じっており、同じマップ内でも変化を付けたりしているので飽きは来ないだろう。マップ単位ではCall of DutyやMedal of Honorを意識したと思われる派手な爆発が周囲で絶えず起きているBunker_Outside、敵の数が多く難易度が高目のBlack_Shark辺りが印象に残る。 このゲームは一つの売りとして、爽快感を高くするという狙いから”物理エンジン”と”破壊可能なオブジェクト”という要素を大胆に採り入れている。物理エンジン自体は今や珍しくも無いのだが、一般的なレベルに比べてマップ内部の計算が適用されるオブジェクト数が多く、椅子や机といった重そうな物から、プレイヤーがカバーとして使っている箱類、ヘルメット等の兵士が身に着けている細かい物まで吹き飛ぶという風になっている。死体のラグドール処理も導入されており、吹き飛ぶ死体に血は付着したままという点と、転がった死体の下から血が流れ出したりという効果も実現されている(単純にテクスチャを貼り付けただけだが)。ラグドール処理は存在するが血の出ない綺麗な死体ばかりという不自然さは無い。 更に物理エンジンを有効に見せる為に、マップ内には爆発する物が相当数、時には撃って下さいと言わんばかりに置かれており、これを利用して敵を倒したり出来る箇所が多い。加えて一見して分かる火薬缶やガスボンベ以外にも、車類の様に爆発させられるオブジェクトも置かれている。しかし逆にこちらが敵の弾に巻き込まれて大ダメージというケースも有るので、戦闘前には周囲の爆発物を撃って片付けておかないとならないことも。 しかし複雑な分精度という点ではあまり優秀とは言えず(使っている物理エンジンは自前)、結構死体が周囲のオブジェクトと重なったりや、変な形になってしまうという問題は発生する。それと反応するオブジェクト数が多いので、壊れた重量級の破片等が飛んで来て当たってしまいダメージを受けてしまうというのも偶に発生する。派手に見せる為に精度は諦めるといった感じのデザインだが、大量の対処物が飛び散っても重くはならないし、派手さの代償と考えれば総合的には悪くは無くプラス面の方が大きいと感じる。 |
COMBAT |
*Walk/Runの切り替え無し *CrouchのみでProneやLeanは無し *武器は発射モード切替無し *武器は4つのタイプ別に各1丁を所持可能 *武器の重さによるスピード制限無し *弾のブレは照準の開きで表現されており、実際にリコイルで銃身も跳ね上がる *一部の武器を除いて照準は走っても広がらない(ジャンプすると広がる) *照準は座ると収束して安定する *Iron Sight(ズーム視点)にも切り替えられる 以上の様にシンプルなスタイルのアクションFPSとなる。相当アクション寄りの仕様となっており、初期状態で既に照準は小さく収束しており、座るとより狭まるとはいえ大差は無い。マシンガン系の武器では移動しても広がらないし(武器によっては少し変化する)、よっぽど連射し続けないと弾は散らばらない上に、銃身のリコイルもあまり大きくないし過敏でもない。ライフル系の武器で注意する程度。Iron Sightが導入されてもいるが、普通の腰撃ち状態で撃ってもあまり弾は散らないし、Iron Sightだと特別に命中率が上がる訳でもないという印象。Kar.98等のライフル系の武器ではやや変わるようだが、サブマシンガンやアサルトライフルでは単に遠くの敵をズームしてよく見るという意味合いなのではないかと思われる。 防御面ではアーマーは無くヘルスのみ。一時的にHPを大きくアップさせるようなパワーアップ用アイテムも存在しない。回復は普通にメディキットで行う方式で、敵が落としたり置いてあるのを取って回復する。携帯は出来ない。なおメディキットの位置はレーダーに表示される親切な設定。 武器はドイツ&ソビエト軍の物を中心にナイフとグレネードを含めると全部で16種類用意されている。私は実銃に関しては無知なのでどれだけ本当に近いのか知らないが、武器のモデリングは相当細かいしリロード動作も凝っているように見える。マニュアルの武器解説部分も歴史的な事実の解説等が詳しいし、製作者の中に武器マニアがいるのではないか。 Pistol: Walter P38, Lugar Parabellum, Colt 45 Rifle: Kar.98k, SVT-40, Antitank Rifle s.Pz.B-41 Automatic: MP40, FG-42, StG-44, PPSH-41 Heavy: MG42, BAR M1918A2, Panzerschreck, Flamethrower 中で変っている物としては非常に少ない数しか製作されなかったと言うAntitank Rifle s.Pz.B-41。薄い装甲なら突き抜けるパワーを持っており、ゲーム中でもほぼ全ての敵を一撃で倒す破壊力がある。連射も効くが弾数はあまり無い。 Flamethrower "Phoenix"は即効性は無いが、火の付いた敵は消そうと長時間もがくのでその間に他の武器で倒す事が出来る。また炎はシールドを通るのでこれならTS作動中でも攻撃が可能である。 ゲーム性としては昔ながらのアクション性の強いシューターで、あまり細かい事を考えないでプレイ出来る。銃眼視点も使えるが、わざわざ切り替えなくても手動バースト程度で遥かに遠くの敵にも命中してしまう設定。またリコイルや照準の広がる概念が有るとはいっても影響度合いは少なく、そんな事は特に意識しないでも撃ち合えるゲームだ。弾も特殊な武器を除けば大量に有るので派手に撃ちまくれるし、メディキットもそこそこ多いと言える。武器の所持制限は有るが、非常にレアで一度捨てると次にどこで手に入るのか分からないという物は無いので交換はやり易い。更に持っていない武器の弾薬も全て拾って保持している上に、捨てた武器の1マガジン分しか減らないので再度拾った時に弾不足という事にもならなくなっている。 単独行動だけではなく味方AIと合流して一緒に戦うというシーンも結構多いのだが、設定上無敵にされている時を除けば実質味方は役に立たないというレベルなので機能しているとは言えない。狭い入り口から一人ずつ入って行って順番に撃ち殺されたり、無理に敵陣に突っ込んで行ったりしてしまう。 戦闘の特徴的な点としては、まず敵の反応する速度が早いというのが目立つ。曲がり角やドア等を開けた先に敵が居た場合、そこにプレイヤーが来た瞬間にそれを予知していたかのような反応速度で撃たれる(到達と撃たれるのが同時)。明らかに不自然ではあるのだが、命中率の方は異常では無いので(Normalであれば)それから撃ち返しても対応は可能。しかし敵が遠方に居てどこから撃たれているのかを見極めるのにちょっと時間が掛かるケースや、曇りガラス等を割って突然撃たれたりもあるので、HPが低い状態だと困った事になる。HPが低い状態で進んでいる時に新しいエリアに入った瞬間に撃たれて死んでしまった場合、やり直してもこちら側が先に撃って倒すというのは不可能なので、グレネード等で到達前に攻撃するかTSで防御してからそこを通るしかない。 次にグレネードがかなりの重要度を占めている。防御という観点から見た場合、HPが100有っても一発で即死すると破壊力は極悪。しかも敵は頻繁にこれを投げてくるし、狙いも結構正確となっているので飛んで来るのを気を付けていないとならないのだが、敵が多数いたりすると見逃しも有って厄介である。ゲーム中の死亡の中ではこのグレネードによるものが多くなるはず。だが逆にこのグレネードはこちら側に取っても強い味方となり、10個持てる上に死亡した兵士から拾えるので気軽に放ってもすぐに補充が可能。投げると敵兵士は身を投げ出して伏せたり、爆音で耳を押さえて蹲ったりするので、そこを突いて多数の敵を反撃する前に倒したり出来るようになっている。 特殊能力のシールドについては、攻撃用というよりもHPが少なくて危ない時の防御用という意味合いの方が強い。最も効率的な攻撃は弾を貼り付けたままで走り回ってそれを敵に擦り付ける様にして倒すという方法となり、あまり爽快感があるやり方とは思えない。シールドを解除して貼り付いた弾を敵に向けて発射するという方法は狙って倒せる訳ではない為、解除した瞬間に生き残りから一斉に攻撃を受けてしまうという難点がある。 ナイフによるRageは接近戦を挑まないとならないので可能なケースというのは限られてくる。敵がピストル系の武器しか持っていない相手ならまだしも、マシンガン系の武器を持った相手3人にとなると達成までには相当なダメージは覚悟しないとならず、HPが100有って周囲に回復用の物が余っているという時でもないとやりにくい。メディキットは前半ほど余るバランスとなっているので、後半に行くに連れてRageの達成は困難になる。また一回に付き+2しか上がらないので、相当な回数を行わないとメリットとして感じるほどにはならないという印象。一回も行わずに100のままで進めるのと、120程度まで上げた場合とでそれ程大きな差が付くのか?となると疑問を感じる。 敵はタイプや所持武器によって10種類程度存在しているが、その大半は人間の兵士となる。後は実験材料のゾンビ達。主人公以外の改造された兵士というのも存在するのだが、出て来る箇所はほとんど無い。主人公以外に特殊能力を持った者が結構出て来ると想像していたので、ほぼ人間相手に戦うだけという点には失望させられた。 敵のAIの配置や登場は基本的にはスクリプトで、或る地点に到達するとマップ内に現れるというパターンが多い。位置固定タイプは死ぬまで持ち場を動こうとはせず、動いて来るタイプも障害物に隠れたりは可能だがリアルタイムで判断を行っている訳ではなくて、やはり事前に設定されたルートを行ったり来たりして移動出来るのみのようだ。こちらを追ってやって来る者等は固定されているらしく、来られる箇所ではちゃんとやって来るのだが、そうでない設定の場合にはこちらが動かない限りは何時までも同じ場所で待ち続けるという状態になってしまう。ただゲーム性がシンプルなアクションなので、あまりこういった単純さについては問題とは感じなかった。 良い点としては、グレネードを投げるのはFPSのAIの苦手とするところだが、このゲームでは結構ちゃんと投げてくる。不自然なまでに正確でも無いし、目の前の壁に当てて自分の足元へというのもあまり見受けなかった。またこちらの投げたグレネードにはダイブして伏せたりという動作も見せるし、爆発後しばらくは耳を押さえてしゃがんだ状態から起き上がって来ないというリアルさもある。 問題点は炎を探知しないので自分から突っ込んで行って燃えてしまう、カバーに隠れてしまうと横から回り込んで来たこちらに反応しなくなる事有り、敵と味方の戦闘に於いて近距離での打撃戦になるとそのままループ状態になってしまう等。 |