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GAMEPLAY
 両者共に10〜15時間位か。変動要素を挙げると、ロケーションの半分は重なっているので、そこでやる事はお互いに違うとは言え、後からやるキャラクターの方は先のプレイで覚えたマップ構造を活用出来るので時間も早く簡単になる。次に謎解きでどれだけ詰まるかは当然影響してくる。それと移動中にどれだけ走るかでかなり短縮出来るはずだが、走るとアイテムを見落とし易いのと突然敵の目の前に出る可能性もあるので、未知の部分を探索中にはそれほど有効な手段では無い。大抵の人はそれ程走らないと思うので、総合的には二人分合わせると結構長い時間プレイ出来るようになっている。

 ジャンルとしてはアクションアドベンチャーに入り、謎解きとアクションのどちらに偏るでもなく、両方共にそのパートはかなりの分量を占めている。アクションの中では純粋な戦闘と、要求されたアクションを成功させる必要があるシーンに更に分けられる。


 サバイバルホラーとして恐怖の演出は重要となるゲームであるが、その点では良く出来ていると感じられた。どうやって怖がらせるかとなった場合に、(当時の)グラフィックス面ではホラー映画の様なレベルの表現は不可能だし、モンスターそのものの造形で恐怖を味あわせるというのも相当難しい。或いはスプラッター映画並の非常に残虐な表現も規制からして困難である。実際の所このAITD4でも、モンスターそのものには恐怖感がまるで無いし、凄まじい流血やバラバラになった人体というグロイ表現で押して来る訳でもない。ショッキングな演出等(突然モンスターが出るとか)で勝負するにしても、使い過ぎると白けてしまう恐れがある。

 そんな中このゲームでは最も優れた部分として“闇”の演出が非常に上手く使われている。キャラクターは常にライトを携帯しており、大抵の場所では暗い為にこれを使って辺りを照らす事が必要とされる。そのライティングのグラフィックス表現(エフェクト)が良く出来ているし、暗闇のエリア自体の雰囲気も非常に良い感じに仕上がっている。「ホラー=暗闇」というのは定番ではあるが、これだけ闇にこだわったゲームも少ないのではないだろうか。場所によってはライト無しではほとんど周囲の状況が確認出来ない部分もあり、こういった所を歩くのは怖い感じが出ていて秀逸である。何か居そうだ、出そうだという感覚が恐怖感を煽るので、この闇の中を歩き回る部分は非常に面白い。もっとこういった部分を多用すべきだったのではという気がする(例えば最後の異世界部分はデザイン的にはともかくとして、比較的視界が確保されるのでむしろ怖く無くなってしまうという弱点を感じるので)。


 ストーリー面は弱い。意外な事実が明らかになってプレイヤーを引き摺り込むといった要素が希薄であり、判明していく事実というのがほぼ予想通りでありきたりの展開という状況にある。この部分は減点対象。それとエンディング付近ではやたらと単調な戦闘が続くだけで、展開に工夫の無さを覗わせてガッカリさせられる。またカーンビーの方に関しては「これで終わりなの?」という感じでエンディングが非常に弱い。


 謎解きの数は結構多くADVのファンでも楽しめるだろう。謎解きの種類はメカニズムを動作させるパズル中心となる。ある種のメカニズムがそこら中にあって、それぞれに書物やその他のアイテムから得た数値を入れて動かしたり、備えられたスロットに該当するカードを正しく差し込んだり、回転式の鍵の図柄を合わせたりという具合。後はインベントリーのアイテムを組み合わせたり分解したりして必要な物を作るという類。残念ながら私の好きなストーリーベースの論理型謎解きゲームでは無いのだが、パズルの質に関しては合格点は与えられる水準である。謎解きの難易度としては普通レベルか(ただしこれについては英語の項も参照の事)。

 ゲーム中新鮮に感じたのは二人で共同して謎解きをする部分。謎解き自体の面白さと言うよりも、謎を解く過程で無線機で連絡を取りながら徐々に謎を解いて行くという個所は臨場感があって面白かった。また場所によっては無線機で呼ぶとヒント(或いはほぼ答え)をくれる部分もあり、これもなかなか演出的に良いと思えた。


・カーンビー
 前半部分にパズルが多く、後半はそれほど無い感じである。その前半だがまず鍵を使うのが相当ややこしい。と言うのは一応鍵にはどこで使うのか書いてある事が多いのだが、その鍵を使う場所の数自体が多いので、どこが開かなかったのかを憶えていないと、鍵の名前だけでは行き先がわからずにウロウロする羽目になるからだ(一応マップはあるが)。また手に入った鍵を使う為にあっちこっちへ行かされると風で結構歩き回らないとならない上に、それほど広く無いとは言え屋敷内の部屋の位置関係が掴みにくくなっているので混乱する事になる。パズル自体は資料等を読んだりして解決を図るタイプで、それほど難しい物は無いはず。問題はアイテムの取り残しがあった時で、この場合全部の部屋に取り残した物はないか捜す羽目になる可能性があり、これは実に大変である。前半部の難関は図書館での一連のパズルだが、アイテムと資料さえちゃんと手に入れていれば何とかなるだろう。後半部は最初にあるストーンサークルのパズルの後は、段々と減っていくようになって進行は早くなる。

・アリーン
 前半の屋敷部分は大してカーンビーとパズルの量は変わらない感じだが、後半部分は数も増えて比較的難解になる。特にある種の機械を組み立てるのに相当な数のアイテムを集めて完成させる部分があるのだが、この部分でちょっと勘違いし易い部分があって詰まる可能性がある。後は落ち着いて辺りを観察したりする事で何とかなる物が多い。



 全体的な難易度比較ではアリーンの方がやや難しい。おそらくゲーム中一番難しいと思われるアクションシーン(時間制限がある)はアリーンの側だし、最初の内の敵から逃げなければならない部分も、単純に敵を倒せば良いカーンビーとは異なる。それに関連して前半部分の屋敷に於いてはアリーンの場合は弾が少ないので、場合によってはある地点から進みようが無くなる可能性もある。室内を回る順番によっては途中で弾が無くなってしまい、モンスターの居る場所を回れなくなってしまう恐れあるからだ。アリーンの場合は行く必要の無い場所も存在しており、こういった場所に行ってモンスターと戦闘して弾を無駄に使うと後で困る事になる。よってアリーン編は最悪の場合かなり遡ってやり直さないとならない可能性もあるので、過去のセーブデータを取っておいた方が良いだろう。

WEAPONS

☆Revolver
 この武器に関してはカーンビーとアリーンで別々である。カーンビーの場合は同時に2発発射可能なので威力が倍となる。とはいえ武器の中では一番弱いので序版の弱い敵にしか使えない。なお中盤以降も弱い敵には会うが、出来ればそういう場合は他の弾節約のためにこれを使った方が良い。


☆Shotgun
 かなりの威力を持つ基本武器。弾薬もそこそこ豊富で一番使う武器でもある。問題は3発同時発射なのでリロードが頻繁に発生する事(9発装填可能なので3回撃ったらリロード)。射程距離はそれほど長く無い。なお敵を引き付けても威力は変わらない様だ。


☆Grenade Launcher
 非常に破壊力があり自爆判定も無いので便利な武器。ただしやや発射に間があり動く敵には当らない事も。複数の敵に向けて爆風で同時に倒す事も可能。カーンビーは弾が手に入らないが、逆にアリーンは非常に大量に手に入るようになっている。


☆Plasma Cannon
 ガスを燃料として高熱の炎を吹き付ける武器。かなりの威力があるし並べて吹き付ければ複数の敵を攻撃可能。問題は吹き付ける距離が短い為に相当ギリギリまで近付かないとならない点。また自動で照準は合わないので敵に正確に向けないとならない。アリーンはほとんど燃料が手に入らない。


☆Rocket Launcher
 グレネードと違いある程度の遠距離でも当てられる。破壊力的には同程度か。弾数は両者ともそこそこ。ボスクラス用で雑魚相手にはあまり使わない方が良い。


☆Lightning Gun
 射程距離は短めだが複数の敵に自動的に当る為に非常に便利な武器。終盤はこれだけでほとんど乗り切れる。バッテリー式なので充電が必要だが、これは幾らでも手に入るので心配無い。問題はあまりにも簡単に当たるので戦闘ゲームとして見ると詰まらなくなるところか。


☆Photoelectric Pulsar
 バッテリーを使用する最強兵器。だが押して充電してから離すと発射という方式で撃つまでに間があるので使いにくいし、事実使わなくてもクリア可能という程度。


COMBAT
 発売前はそれほど戦闘には寄らないバランスと聞いていたのだが、やってみるとかなり戦闘シーンの数は多い。特に終盤は相当数の戦闘が続く事になる。ただし難易度としては簡単な部類に入るので、アクションが苦手と言うADVファンでもそれほど苦にはならないだろう。逆に言うと激しいアクション性を求める人には期待外れに終わる可能性が高い。

 まず基本的に武器類は自動照準なので構えて撃つだけという感じになり、それほど攻撃スピードが速い敵がいる訳でも無いし、一度に大量に出てくる事も無いので苦戦する場面は少ないはずだ。このゲームの戦闘で困る事といえば「戦いが変なアングルで始まるので見にくい」, 「開始直後に敵がいきなり傍にいるとか突然出現するケース」, 「段差のある場所での戦闘(自動照準が効かなくなるケースが多い)」, 「後からの攻撃(前方にしか自動照準は効かないので反転しないとならない)」等だが、こういった場面はそうは多くは無い。つまり敵が居たら構えて待っていて撃てば良いだけというケースが多く、戦闘の面白味としては今一つである。しかしこれは必ずしも悪い事ではなく、アクションが苦手でADV的な要素を求める人にはストレスになり難くてむしろ良い点になる。また攻撃時の隙としてはリロードの時というのがあるのだが、これは裏技て回避が可能である(ヒントの項で解説)。なお回復剤は少ない方だと思うし、それで回復可能な度合いも低いのだが、敵の攻撃を受ける可能性との兼ね合いで考えるとそれほどの問題は無いと言える。


 戦闘に関しては問題点がかなりあり、これは本当にテストプレイをしているのか疑問が残る出来である。「オブジェクトの近くで戦闘するとActionキーでオブジェクトに反応してしまう」, 「階段のような段差部分では自動照準が効かない事が多い」, 「あるモンスターが自分の足元に入ると攻撃出来ない」, 「自動照準で体は動くのだが、実際にはそこから撃とうが当らないというシチュエーションあり」, 「モンスターがループ状態に入りその場で高速回転を始める事あり」等々。唯一の救いはゲームが簡単な事だろう。操作性の悪さで失敗して攻撃されたりしてもそれほど問題にはならない難易度なので(若干の例外除く)、多少は怒りも収まると言える。

 それとこのゲームでは無限に敵が沸いて出るという場所はほとんどないのだが、バグ?なのか敢えてほったらかしなのか不明だが、敵がフラグの関係で再生してしまう部分がある。例えばある部屋に鍵を開けて入りアイテムを取ると帰り道に敵が出現しているというパターンがあるのだが、この場合最初に入った時にアイテムを取り忘れると再度来た時にまた同じ敵が再生するというケースがあり、出来るだけ同じ部屋へは行かないようにしないといつまでも敵の相手をしないとならない。


・カーンビー
 戦闘の比率がアリーンよりも高くて結構な数を相手にする事になるのだが、大抵の敵が弱いので難易度的には大した事が無い。また弾薬の数が十分とはいかないまでもそこそこ有るので敵に遭遇しても逃げる必要がなく、戦って倒していけば良いので簡単と言える。問題があるとすれば敵によって使う武器を間違えるとか、雑魚相手に強い武器を使ってしまっていざという時に困るくらいか。終盤はかなりの数の敵を連続して相手にする事になるが(無限なのでこの時は倒しながら逃げる必要がある)、その分強力な武器が手に入るのでここでもそれほどの苦労は無いはず。

・アリーン
 彼女のパートではパズル要素が中心という事にしてカーンビーでのプレイとは差を付けるという話を聞いていたのだが、それはどうやら違っており彼女を選んでもかなり戦闘のシーンは存在する(カーンビーよりは少ないが)。問題は彼女の場合、ゲームの最初の1/4程は弾薬や武器が無くて戦わずに逃げないとならないケースが多い事。このゲームでは戦って倒すよりも逃げる方がはるかに難しいので、この辺は苦戦する可能性あり。ただしそこを過ぎると充分な弾薬が手に入るようになるので戦闘は楽になる。なお数カ所かなり難しいアクションの達成を要求される所もあるので、そういう意味からしてアクション全般での難易度はアリーンの方が高いと言える。


GRAPHICS
 解像度が640*480固定であり、グラフィックスのオプションもHigh Quality Shadowしかないのでほとんど変更が出来ない。その設定にて固定されたプリレンダーの背景画像の中をキャラクタが歩き回る形になる。製品版では1600*1200まで対応しているという話だったし、実際にゲームサイト等に配布されたβ版では変える事が出来たらしいのだが、何故か実際のゲームでは変更が出来なくなっている。確かにプリレンダーされた背景画像だと解像度を変えるという事は困難であるが、他のADVでもやっている様にハイクオリティの物とロークオリティの物を別々に用意しておいてそれぞれを別のデータで提供するとか、中を歩き回るポリゴンのキャラクタモデルのみはハイクオリティを選択出来る様にするとかの努力が欲しかった所だ。これでは完全にコンソール主導でPC版軽視というのが明らかであり残念な部分である。

 ただし640*480とは言っても背景画像そのものは相当なハイクオリティで、プリレンダーという事でポリゴン使用の物とは一線を画している感がある。かなりの精度で細かい部分までボケた感じも無くキチンと見えるレベル。その分長さの割にはCD3枚組になってしまってはいるが、このクオリティならば仕方が無いであろう。それとライティングに関しては物凄く細かな光源計算をしているとの事で、確かにライトを向ける方向によってキチンとその部分のみにリアルな明かりが照らされるようになっているし、影の出来方も優秀である。


 グラフィックスの雰囲気も良い感じでゲーム性とマッチしている。特に館の内部よりもアウトドア部分の方がリアルな描写で印象的。しかし最後の異世界のデザインは悪くは無いが、あまりにもギーガーの世界に似過ぎという感じでオリジナリティが薄いのは減点。

 その背景のクオリティに比べるとキャラクタのモデリングは悪くは無いが今一つで、特に解像度の関係からジャギーが目立つ感じとなっている。これはディスプレイサイズが大きいほど顕著となる。アニメーションは普通の出来という所で特筆すべき部分は無く、また会話部分で口が動かないというのはちょっと興醒めである。それと主人公二人以外のキャラクターのモデリングがどうも手抜きの様な印象がある。あと私の場合は問題は無かったのだがBrightnessの調整がゲーム内に用意されていないので、暗過ぎる場合は別に調整を行わないとならないので不便である。

 ムービーについては別レンダリングの物がオープニングとエンディングも含めてある程度用意されており、その他はゲーム中のエンジンでシネマサイズに切り替わるというスタイル。別レンダリングの物は綺麗ではあるのだが数は少なめ。また人物のデザインがゲーム内でのイメージと違い過ぎるような印象であり、ちょっと変な部分もある(服装が違うとか)。

SOUND
 サウンドに関しては評判は賛否両論の様だが、個人的にはかなりの高ポイント。というのは私の好きなノイズ系ロックのNine Inch Nailsのサウンドに似ているからである(Quakeも担当した)。そのBGMは基本的に音楽ではあるのだが、シンフォニックな感じでは無く単調なループサウンドにノイズが絡むというスタイル。不気味で神経に触る感じの音である。ショッキングな音で驚かすという部分は全く無くて背後で淡々となっている感じであり、確かに好みが分かれそうではある。

3Dサウンドには未対応。

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