次の頁      TOP

シ ス テ ム

キャンペーン
 難易度はEasy / Normal / Hard / Insaneの4種類だが、キャンペーンのクリア後に更に上のCommandoがアンロックされる。ゲーム途中での難易度変更は出来ない。

 各チャプターは難易度を変更してのリプレイが可能なので、こちらからなら途中での難易度変更が行える。


セーブ&ロード
 任意の場所でのセーブが可能。オートセーブも持っている。クイックセーブも有るがメニューから行うセーブと同じ意味で、クイックセーブを行うと制限無くスロットに追加されていく。

 このセーブシステムが良く解らない仕様になっており問題点の一つと言える。まずオートセーブがセーブスロットに現れず、どこでセーブされたのかも解らない。死んでリプレイになって初めてどこが現在の地点なのかが解る仕組み。しかも死亡時は最新のセーブでは無くこのオートセーブ地点を常に読み込むので、そこから最新のセーブを再度読み込ませないとならないという二度手間になる。またクイックセーブに対してクイックロード機能は無く、読み込むにはセーブデータ画面を呼び出してそこから行うしかない。


OBJECTIVES
 画面上に現在の目標が常に表示されている方式(2つ存在するなら両方)。具体的な地点は☆印で示され、方向は誰でも良いので一般人をクリックすると画面上に矢印が出る。


EXTRAS
 特に無し。


英語
 字幕機能あり。ただしカットシーンのムービーでは表示されない。


GAMEPLAY
 全10チャプターで難易度Normalにて6時間程度と短い。高い自由度がある訳では無いし、難易度を上げても大幅に難しくなる設定では無いようなのでリプレイ性は低い。

 ロケーションは当然LAのみであり、実在の場所のデータを大量に採取してモデルにしているそうだ。初期の情報ではチャプター数に合わせて10種の災害が襲うという話だったのだが、実際には暴動(テロリスト)の種類が変わったり等で自然災害系は半分位。搭乗車両の銃座について進むのみの短い物が二つ含まれていたりと、ボリューム不足が感じられるのは確かである。


 ほとんどのミッションの内容はシンプルで、「どこそこへ到達せよ」。指定された数の、問題解決を達成, 人を治療, ゾンビを倒すか治療, 敵を倒せ等で進行する。例としてデモにも使われている最初のチャプターでは、「救急コールを発している5人を探し出して救出せよ」という命令を受け、マップ内を探してそれぞれの救出イベントをクリアするという仕事を請け負う。その様なシンプルなミッションが繰り返し出て来るだけなので、大災害の連続という奇抜な設定が活かされているとは思えず、単調で詰まらない展開に終わってしまっている

 進行はほぼ一本道で、関係無い方向に進むと「こちらには何も無い」となって拒否されてしまう。上記の最初のチャプターの様にある程度はマップ内を自由に動き回れる物も在るが、完全な一本道も多かったりと自由度は低いゲームである。また他のエリアを彷徨ってもイベントが用意されている訳では無いので特に意味も無い。


 謎解き要素は無し。ルートを探すシーンがたまにある程度。ジャンプアクションや即死トラップをタイミングを計ってくぐり抜けるシーンもあるが、クイックセーブが自由に出来るし特別に難しくも無い。一方でハザード系の扱いはシビアでストレスを感じさせる。例えば炎を消火器で消すシーンが結構出て来るのだが、完全には消えずにまた燃え出す箇所も在って、それを知らずに進んでしまうと一瞬で即死する。同様に移動中の乗り物に触れても駄目なのだが、狭い場所でフォークリフトが突然こちらに突っ込んで来たりと避けるのが難しい場所も在る。よって定期的にセーブしておかないと、(オートセーブの間隔はかなり長いので)理不尽な死によるやり直しというストレスになりかねない。


 ストーリーは大災害から生き延びるといったシンプルな物。事前情報では個性を持った120人ほどのNPCが存在しており、彼等との会話やサブミッションの請負を自由に行えるという話だったのだが、そういった要素はカットされている。スクリプトによる会話のカットシーンが時折出て来るのみ。

 なお大災害やテロを扱ってはいるがユーモアの要素が多分に含まれており、また絵柄の印象もあってそこら中に流血死体が転がっていたりしても、ダーク&シリアスな印象はほとんど無いという風になっている。しかしユーモアは上質ではないし滑っているギャグも多く、空回りしている感が否めない。冒頭から主人公が公道で大便をしたりといったドタバタ系の馬鹿馬鹿しさや、残酷な行為によるブラックジョークを押し出しているが、残念ながら笑える所はほぼ無い。


 マップ内にはテロリストの様な敵以外にも多数のNPCが存在しており、彼等NPCは攻撃を受けてパニック状態になっていたり、火に焼かれて走り回っていたり、ゾンビ化ガスに侵されてゾンビとなり他人を襲ったりしている。そしてプレイヤーはそれが目標であるかどうかに関わらず、NPCの治療や退治を行える。基本アイテムとしてバンデージ消火器を携帯しており、バンデージは怪我人の治療, 消火器は本来の消火以外にゾンビ化した人間を元に戻せる機能や、火事場泥棒に吹き付けてそれを止めさせる能力を持つ。それと消火器の右クリックは自分に火が点いたり、ゾンビ化ガスを浴びた際の治療にも使える。両方とも無限リチャージ式。

 なお他に打撃用の基本武器としてホイールナットレンチが在るのだが、これとバンデージは最大で5個まで予備を所持可能で、他のNPCに渡す事が可能となっている。直接的にはパニック状態を沈める効果があるのだが、大きな利点としてバンデージを持った者は治療、レンチを持った者はゾンビやテロリストへの攻撃を行ってくれるようになる。そしてそれはプレイヤーのスコアとしても換算されるので、指定された人数を治療しないとならない際等には、早期達成の為の有効手段ともなる。


 上記に関連してThreat Advisory System(脅威注意報システム)というシステムが目玉として導入されている。画面右上に5段階に表示され(Low→Guarded→Elevated→High→Severe)、周囲のNPCの主人公に対する態度に影響してくる。デフォルトの状態では“Low”になっており、このステータスでは特に問題は起きない。しかし一般人を殺してしまったり助けを求めている人々を見殺しにすると「黒スマイル」が貯まり、それが3個になると一段階上に変更される。そしてそれが上の段階になるほどNPCが主人公に敵意を持つようになり、物を投げたりして攻撃してくるようになる。当然そうなると目標が遂行し辛くなるし、死に易くもなってしまう。

 下げるには治療をしたりテロリストを倒したりと良い事をして「白スマイル」を集めれば良く、また時間と共に徐々に下がったりもする。アメリカ国旗を拾うと一気に下げられるのだが、何故かこれは最初のチャプターにしか存在しない様だ。

 問題はこれがゲームを面白くするようには働いていない点で、正確には特に煩わしくも無いので存在意義が見出せないという方が正しいか。このTASの上昇はそれ程過敏では無いので、自分から意図的に暴力行為を行ったりしない限りは高いレベルに達する事は無い。自分の周囲で怪我人や炎上者が死んだりすると上がるがそれは大したことが無いし、ロケットランチャーや火炎瓶などの攻撃も効果範囲や威力が低目なので、巻き添えで大量のNPCを殺す事もまず無い。4や5段階にまで上昇するケースは、意図的に高くなる様に設定されているシチュエーションとか、オブジェクトを爆発させたりして巻き込んだ時程度。

 つまりLowになっている時間が長いので、それだと特にやる事が無い。それ以上困っている人を助けてもゲーム上は得にならないし、パニック中の人を鎮めて方向を聞く位である。後は最後に出るスコアが良くなるだけ。デモをプレイした際には人を殺すとアイテムを落とすので、弾薬不足を補う為に人をある程度は殺さないとならず、同時にTASの上昇を抑えないとならないという狙いかと思ったのだが、その後のマップでは落ちている弾薬を十分に拾える(リスポーンする)ようになるので、人をあえて殺す意味は消失する。結果的に善人として振る舞うのならば意味がほとんど無いシステムだと言えよう。

BASICS

*三人称固定で視点は後方固定型(カメラ位置調整は不可)
*武器は全て携帯可能
*照準は移動や連射による変化無し
*スナイパーライフルのみズーム視点を持つ
*ジャンプ操作が有るのみで、スプリントや屈み動作等は無い
*AutoaimのON/OFFが可能(おそらくゲームパッド使用時)


 ヘルスの値は危なくなるとオレンジ色になって知らせ、また顔アイコンも状況に応じて変化する。基本は自動回復方式だがその速度は遅く、危険になったらマップ内の回復アイテム(食べ物)を探して回復させる事も出来る。なおバンデージは自分自身を治すのには使えない。それと条件は不明だが特定のシーンではヘルスの自動回復がストップし、ヘルス表示の数字の色が下から徐々に変わっていって、それが完全に終わるまでは回復が出来なくなる。


 パワーアップアイテムが用意されている。これは敵が落とす事もあれば最初から置いてあるケースもある。ヘルスを199まで上げるMega Gulp, ダメージを4倍にするJulky, Drunk状態で無敵, ポルノ雑誌を拾うとヘルスの基本値が+1増える。


 弾薬は置いてある物を拾うか、敵の落とした武器から回収出来る。ただし敵の武器は一定時間が経過すると消えてしまう。弾薬等のアイテムの場所は矢印で示されるので位置は解り易い。


 流血表現はあり。一般人が返り血等で血まみれになってしまう事もある。また近距離やパワーアップ状態での攻撃による人体爆破表現も含む。しかし絵柄が2D調なので残虐さは感じられない。


 操作キーは固定で自由に設定する事が出来ない。しかもゲーム画面からは操作キーの一覧を参照出来ない。マニュアルに一覧が掲載されているのみである。特に複雑な操作を行う訳では無いし、一応プレイ中にはガイドとして使うキーが表示されたりもするのだが、操作キーを一切変えられないというのは昔のMS-DOS時代ではあるまいし酷い仕様である。

      次の頁      TOP