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COMBAT(基本)

 [Dave]

*視点切り替え可能(ただし狭いエリアでは一人称には切り替えられない)
*銃器類は全て持ち運べる
*しゃがむと命中率アップ。敵の攻撃を避けるのにも有効。
*武器を使うには構えの姿勢に入る必要があり、その状態で移動は出来るが撃つ事は出来ない
*照準はレーザーサイト式の表示になる
*歩きと走りを切り替えられる
*しゃがみから前後移動でローリング動作となり、自分に点いた火を消したりが可能となる。


 [Deva]

○魔法のエネルギーは自動回復だが、その速度はかなり遅い
○敵によっては倒した後に緑色の魂が残されるので、それを吸収して魔力を大きく回復可能
○吸収した魂はペンタグラムから地獄へと送り戻す事が可能で、それが一定量に達すると彼女のマスターから新たな魔力を授けられる
○照準は存在せず、多くの魔法はある程度自動的に敵を追尾する
○魔法を使うには構えの体勢に入る必要がある
○しゃがみ動作は出来ない
○回復アイテムは使用可能


 操作設定画面には出て来ない基本的な操作を載せておく。デモをプレイする際にも参考になるだろう。

F1 視点を各種カメラや一人称と三人称へと切り替え
F2&F3 PiP方式の画面表示用カメラ切り替え
F4 アイテム選択画面
F11 スローモーション。最大で1/50倍速まで切り替えられる。SSを撮りたい時やゲームが速過ぎて難しい際に使用する。
K SS撮影


 基本的には三人称後方固定視点のゲームであり、一人称にも出来るが実用的ではない。アップで表示される武器のモデリングも適当というレベル。壁を背後にしたりすると自動的にズームの様な状態となり一人称視点の様になる方式。なお個人的にはそれ程大きな問題とは感じなかったが、後方視点が狭い廊下の様な場所だと追尾が変になるケースが在ったり、また素早く視点を動かすとそれに追尾するまでに若干の間が生じたりもする。人によっては気になる点になるかも知れない。


COMBAT(続)
 プレイ中に銃器攻撃のデーブと魔法攻撃のデーヴァを切り替えられるのはこのゲームの売りの一つになるが、両者の特性は大きく異なっている為に、確かにその要素は面白さを生んでいると言える。どちらを使った方が有利なのかを随時考えたり、或いは両者の使い分けによるリプレイ性の高さもプラス面。両者の切り替えはマップ内に存在しているペンタグラムで行われるので、場所さえ分かってるならその場まで戻れば切り替えは可能である。ただしゲーム内の設定によりペンタグラムが作動中(光る)でないと切り替えは行えない。


 難易度中級でのプレイでは、一般的なレベルと比較してやや簡単という部類。補助用のスローモーション機能も用意されているという親切設計だが、高難易度でもない限りは必要なさそうだし、そもそも高難易度を選ぶ人はこの様な物は使わないだろう。終盤を含めて大量に敵が発生する難所も幾つか出ては来るものの、全般的には大して難しくないエリアの方が遥かに多くなっている。理由としてはメディキットの数が結構多いし、また適用するのにアイテム画面を呼び出すとポーズが掛かるので、危なくなったらすぐポーズというやり方が通用してしまうのも大きい。難しいバランスを好む人は上級以上で始める方が良いと思う。

 問題があるとすればセーブポイントがあまり頻繁には無いという点で、死んでしまうと結構戻される様になっているのがストレスになるケースもあった。マップは通常広くないので、面倒でもなるべく繰り返し使えるTVセットまで戻って保存しておく方が無難。


 デーブの方は使える武器がバリエーションを含めて12種類とかなり多い。定番のショットガンからマシンガン。その他火炎放射器やグレネードランチャー。当たると数秒後に爆発するボウガンやエレクトリックガンの様なSF兵器まで登場する。ゲームの序盤に出て来るチェンソー風の武器SPバーベキューは、敵に近付かないとならないが非常に強力で爽快感が高い。流血表現及び部位損傷があるので攻撃が当たっているのが判り易いのも良い点である

 「弾薬を節約しろ」とはマニュアルにもあるしジャックも言ってくるヒントだが、少なくとも中級ではシビアという感はなく、そこそこ撃てる程度には手に入るので、サバイバルホラーの様な弾薬のマネージメントは必要無い。しかし同時に撃ちまくれるほどには無いのも確かである。

 問題点の一つがマウスの感度設定で、周囲を素早く見回す為にある程度速く設定すると、今度は敵に狙いを付ける時に敏感に動き過ぎてしまって困ることになる。ただこのゲームでは遠距離攻撃手段を持たないゾンビ系の敵の移動速度が遅いので、レーザーサイトでの照準を落ち着いてじっくりと合わせるという方法で対応出来る為に、あまり大きな問題にはなっていない。問題があるとすれば遠距離攻撃を使ってきたりする強い敵や、敵の数が増える後半だが、その辺りになると範囲系の強い武器も使える様になるのでそれである程度は補えたりする。或いは自動追尾の魔法を使うディーヴァに切り替えるかだ。


 ディーヴァの魔法攻撃はある程度敵を追尾するのでその点では有利。欠点は魔力が尽きてしまうと攻撃手段が無くなってしまい、自動回復するまで長い時間待たないとならなくなる点である。魔法は全8種類で、敵の攻撃姿勢を止めてしまうチャームの魔法や、魂を飛ばして離れた場所の様子を探る遠視の魔法。攻撃系では敵を燃やすSoul Burner、周囲に衝撃波を発生させるSledgehammer等が存在する。魔法は強力だがエネルギーの消費が早いので、余り乱発は出来ないバランスになっている。

 こちらの問題点はちょっとバランスとして強過ぎる様に感じられる所で、特に敵の頭部を集中攻撃する魔法の刃を飛ばすEraserheadが万能とも言える力を発揮してしまうのが難点


 戦闘において良く出来ているのが部位ダメージの表現とシステム。まず頭部を狙うのが最も効果的なのはこのゲームでも変わらないが、先に書いたような感度の問題と敵の頭部が小さいのでそれ程簡単には行えなくなっている。腕を撃つともげて取れたりするので、銃器を持っている敵相手にはそれを落とさせる意味で有効に働く。(手を失った敵は噛み付き攻撃等を狙ってこちらに突っ込んで来る)。もし脚を撃って無くせば這ってこちらに迫って来るという具合。そして胴体を撃つと穴が空いたりして速度が落ちるという他に、敵によってはダメージのリアクションで短時間攻撃を止めたりするので、銃器を持った敵を連続して撃ってこちらを攻撃させないままに倒したりも可能になるというメリットあり(ただし弾薬の消費量は増えるという欠点あり)。以上の様に状況に応じて敵の部位を狙うという面白さを持っている。

 同じく距離に応じてダメージが変わる様になっており、ショットガンの様なその典型的な武器以外でも、例えばピストルでの攻撃も安全を考えて離れ過ぎると威力が落ちてしまう。よってそれなりには近付くという危険を冒さないと弾薬の減りが早くなるという問題が生じる。


 一方で戦闘の問題点としては敵のAIが挙げられる。ゾンビは定番の動きで別に良いのだが、その他の銃器を持った敵等は同じ場所に棒立ちという設定が目立ち、こちらを追い掛けては来られないという風で怖さが減退している。中には設定なのかバグなのか、こちらが攻撃しても気が付かないという箇所も出て来る。

 認識能力も劣っており、例えばデーブならば障害物の陰にしゃがみで隠れて敵の視界から姿を隠す事で、後はこちら側の射線を敵に通せれば幾ら撃っても死ぬまで敵は攻撃に反応しなくなるというハメ状態による攻撃が出来てしまう。ディーヴァのケースでは攻撃がある程度敵を追尾するので、壁際等でギリギリ自分の体を出さない様な位置に立ち、そこからの攻撃を見えない位置の敵に対して曲げて当てるのが可能になってしまっている。

GRAPHICS
 グラフィックスのエンジンは自前の物と思われる。当時のレベルからすると水準以上の出来映えで、怪しげな雰囲気の表現等はなかなか頑張っていると感じられる。ただしゲーム内に複数の子画面を表示した場合、当時の標準的なパワーのPCでは重いという問題点も存在していた様だ。私がプレイしたのは発売から3年後だったので特別に重いという感じは受けなかったが、それでもラスト等のエフェクトが派手なシーンではスローになった記憶がある。

 特に良いのがゾンビ系のアニメーションで、部位破壊の表現と共に目立って優れた点になっている。逆にキャラクターのモデリングについては、その表情を含めて粗さが感じられるのは残念。特に主人公の二人位はもっと細かく作り込んでも良かったのではないか。

 他にはライティングのエフェクトや、カメラマンが攻撃された際のノイズ表現等が良い点。なお設定可能なグラフィックスの設定は少なく、PC専用のゲームとしては物足りない。

 ランチャーからは各種ワイドスクリーン解像度も選択が可能だが、実際に表示が正常になるのかは未検証である。

SOUND
 3Dサウンドに対応しており、EAX+4SPの環境では定位感も優秀である。周囲から迫って来るゾンビの呻き声等がちゃんとその方向から聞こえたりするのは効果大。これは今回XP+SB X-Fiの環境で試しても同様だった。

 BGMも種類は少ないながら出来が良く、その多くはBGMというよりは環境音に近い物であるが、この点でも高い評価を与えられる。

 問題は銃器系のエフェクトで、こちらは迫力に欠けて平凡な出来映え。


 日本語声優自体のクオリティは高く、特にジャックなどは英語版のオリジナルよりもイメージにピッタリである。しかしここでも翻訳の質という欠陥が発生しており完璧とは言えない。例えば単純な言葉である「Yes」や「No」などの単語は、そのシチュエーションに応じて適切な意訳が重要となるのだが、どうやらゲームをプレイしていない人間が渡された原文(スクリプト)のみを見て訳したらしく、明らかに意味合いが変な箇所が所々に出てくる。

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