THE DEVIL INSIDE

                                  10/02/22




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製作・販売: Gamesquad / Cryo Interactive
発売: 2000/10
日本代理店: メディアクエスト



                        ※ 完全日本語版におけるレビューになります ※


概  要  フランスのGamesquadが開発。同じくフランスのCryo Interctiveから発売されたホラー色を持つアクション・アドベンチャー。北米での代理店はTake-Two Interactive。欧州で先行して2000/06に発売され、その後北米ではハロウィーンに合わせてリリースされている。対応機種はPCのみ。なおCryoもGamesquadも既に存在していない。

 2000/11に発売された完全日本語版「デビル インサイド」の制作はマイピックが担当している。既に同社のゲーム部門であるメディアクエストを2002年にキッズステーションに営業譲渡しており、ゲーム関連のサポート等は行われていない模様。

 シングルプレイ専用でマルチプレイは含まれていない。


 制作の中心人物であるHubert Chardotは、あの名作Alone in the Dark(1992)の制作のメインであった三人の中の一人として有名。一人がゲームのプロデューサーとして基本的なコンセプトを考案し、その後Infogrames (Atari)のCEOとして長年君臨したBruno Bonnell。二人目がゲームプレイのデザインを担当し、1の後に抜けてAdeline Softwareを設立しLittle Big Adventureシリーズ等で知られるFrederick Raynal。そして三人目がゲームのシナリオライターとして関わったHubert Chardotであり、ここでもシナリオ制作を主に担当している。

 彼はAITDシリーズ三作の他に、リバイバルとなったAlone in the Dark: The New Nightmareも担当。他にもCall of Cthulhu: Shadow of the Comet等で有名。アクション物としてはFrom Dusk Till Dawnも制作している。


 2002年にCryoは倒産してしまっており、英語圏ではその時点での廉価再発版は出ていない。後に同社のアドベンチャーゲームを北米向けにリリースしていたDreamCatcherがその版権を取得したがそこでの再発も無し。よって一般的な店での扱いは現在ではほとんど見られない上に、ダウンロード販売の方も行われていない。しかし2008年に版権を取得したフランスのMicroids(Syberia等のアドベンチャーゲームで知られる)が、Cryoの旧作をダウンロード販売する計画を持っているそうだ。

 現時点(2010/02)で海外版の新品を手に入れたい場合、オールドゲームの在庫が豊富で有名なCDAccess.comにまだ在庫があるが、単品買いだと送料分高く付く。各国のamazonを見ると地元フランスでは詳細は不明だが容易に新品が手に入るらしい。USやUKのサイトでも新品はそこそこ出ているので、それを海外発送してくれる売り手は見付けられそう。eBayで中古ならば安いしそれ程レアでもない様だ。

 日本語版については中古かオークションに頼るしかない状況。


 後発の北米(US)版では内容や表現を一部変更しているという話だが、具体的にどんな箇所がどの程度変わっているかまでは不明である。


 背景設定としてはスティーヴン・キングが1982にリリースした小説『The Running Man』に影響を受けている。同作品は1987年にアーノルド・シュワルツェネッガー主演の『バトルランナー』として映画化されている。(ただし小説と映画では内容が異なる)。


 元々は三部作として予定されていたが、会社の倒産によって計画は立ち消え。またPS2やXboxへの移植の計画も存在していたのだが同じ理由で中止されている。

STORY  ロサンゼルスのケーブルTV局 WWWL@a は、ホラーやオカルト系を専門に扱うチャンネル。この局の看板人気番組として名高いのが『The Devil Inside』である。名物司会者Jack T. Ripperの司会進行によるライブ生中継での悪霊退治をメインテーマに据えており、その現地レポーターこと悪霊退治を実際に行うのが主人公の人気スターであるDave Cooper。元警官である彼は銃器類での戦闘に長けているだけではなく、番組タイトルの通りに自らの内部に魔女Devaを宿らせており、必要に応じてその姿を切り替えながら悪霊を退治して行くのを仕事としている。

 本日の相手はHarry Grimes。“The Night Howler”の異名を持つ彼は大量殺人を犯しただけではなく、その被害者を剥製にして飾ったり、逮捕された時には冷蔵庫の中に被害者の目玉を詰めた瓶を大量に保存していたというサイコキラーである。1999年に死刑にされたが、その後仲間を引き連れて地獄から舞い戻り、ロスのシャドーゲートと呼ばれる邸宅に取り憑いて棲んでいる。この屋敷内に乗り込んでGrimesを倒し、地獄に送り返すのが今晩のショーでのDaveの役どころとなる。

 ところが番組中にAngelina Axelrodが現地に乱入。科学の専門家として著名な彼女は、ライバルのケーブルTV局 SSSW (Site of Serious Science)の人気番組『Facts Only』の司会者を務めており、この『The Devil Inside』を着ぐるみや特殊メイクを使用した似非オカルトのインチキ番組だと批判し、アメリカのメディア史上最低最悪の低俗番組だと日頃から攻撃していた。今回の目的はその正体を自らの番組のドキュメンタリーとして暴く事だったのだが、悪霊達に捕まって連れ去られてしまう。その為にDaveは本来の任務の他に、彼女を助けて死なない様に守らないとならなくなる。



PATCH

DEMO
 後発のUS版のみパッチが出ている。これが欧州版に適用可能なのか、そもそも必要な物なのかは不明。

 日本語版のパッチは無し。発売が上記のパッチの後なので修正は適用済とも想われるが、後述の問題も存在するので定かではない。


 デモは4月にリリースされた欧州版(67.6 MB)と、US版発売前に出たUS版(51.8 MB)が存在している。少なくとも欧州版は当時リージョンプロテクトが掛けられており、日本語Win98ではレジストリを書き換えないと起動出来なかった記憶がある。ただ現在ではOSが変わっているのでどうなるのか分からないし、US版の方も同様なのかは未検証である。いずれにせよ互換性を考えると後発のUS版の方が良さそうだが、これには上記のパッチの修正分が適用されていないと思われるという問題あり。付け加えるとデモには途中でのセーブが出来ないという機能制限があったはず。

動作環境

トラブル
  必要環境 推奨環境
CPU Pentium II 233 Pentium II 400
MEMORY 32MB 64MB
VIDEO VRAM 4MB以上の3Dビデオカード Voodoo / TNT / Geforceクラス
SOUND DirectX 7対応 EAX
対応OS Windows 95/98
DirectX 7.0a以上要



 <動作テスト> 日本語版を(XP SP3, E6850, MM 2GB, Geforce 8800GTS 640MB, 196.21, SB X-Fi)のPCにて、インストールから幾つかのセーブを読み込んでの動作まで確認して見たが特に問題は無かった。Vista以降のOSではどうなのか情報を集める場所が無いので不明。マルチコアでも動作速度は正常。このビデオカードとドライバでのグラフィックスの再現性が当時と同一なのかまでは分からないが、特に変に見える様な箇所には気付かなかった。

 当時発売されていた欧州版やUS版を各種日本語OS上でプレイする場合に、リージョンプロテクトの問題が発生するのかどうかは未確認である。


 私がこれをプレイしたのは2003年の事だが、当時のWin98マシンでは結構不安定なゲームだった。特にアイテム一覧からあるアイテムを見ようとすると必ずデスクトップに落ちるという現象が発生。これは発売当時からある種の環境(例えばGeforceを使っている等)では発生していた問題なのか、その後の新しいビデオカードやドライバとの相性問題だったのかは不明である。対策としてはUS版のパッチを充てると治るが、これを行うと表示が英語になってしまう。


*ランチャーから起動出来ない
 ランチャーから起動した際にそのまま反応無しで止まってしまうトラブルがあり、単純に停止しているプログラムを終了させてからリトライすると治る事が多いようだ。もし繰り返しても駄目ならば、デフォルトで起動してオプションメニューから各種設定を行ってみる。


*日本語表示が読めない箇所が在る
 一部日本語表示をフォントではなくグラフィックスとして表示している部分があり、解像度によっては読み辛くなる。この場合には640*480のデフォルトにしてプレイするようにとされている。

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