シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度の設定は無し。アイテム持ち越しの二周目やクリア後の別モードは持っていない。 セーブ&ロード オートセーブ。セーブ履歴は残るのでクリア済みのチャプター(&その内部での大きな区切り地点)から再開する事が可能。ゲームプレイ中は各シーン単位で失敗してもやり直しが出来るが、一度ゲームを終わらせてしまうと全く同じ箇所から再開出来るとは限らないので、区切りとなる箇所で止めるのが無難。 セーブ地点に関してはバグなのか不明だが再開時に相当大きく戻されてしまったという報告もされている。これを軽減するのに、マップ内で発見したミニゲームにアクセス出来るタブがセーブ一覧に存在し、最新のミニゲームを呼び出すとそこから再開出来るのでこれを利用するというアイディアが紹介されている(セーブされるステータス値などは存在しないので問題無し)。 OBJECTIVES 現在の目標の参照機能や矢印による方向ガイド機能は無し。マップ表示機能は無し。 英語 日本語I/Fや字幕に対応している。ボイスは英語のみ。 その他 *キーアサイン可○, マウス感度設定可○, マウス反転可○, 明るさ調整可○ *三人称視点が基本だがシーンによって多彩に視点は変化する, FOV調整機能無し *スプリント○, 屈み○, ジャンプ○ *照準(カーソル)は必要となるシーンでのみ出る *Steam実績対応 ムービーのスキップはお互いがキャンセル(KBではデフォルトQ)を押下したままにして画面右下に円を完成させればOK。 お互いに設定画面に入る際にポーズは掛けられる。ホスト側が強制的に開始出来るのかは不明(ただし強制再開しても二人居なければ進められないので意味は無い)。 操作設定はキャラクター別に異なっているので要確認。一方でカメラ感度はコントローラーとマウスが同一項目での設定となる。舵取り反転(ビークル操作時に機首の上げ下げ操作を反転)、カメラ追尾(自動追尾の方法)、ボタン連打(連打を簡単にするかどうか)といった設定も有るのでチェックしておくべき。 |
BASICS |
キャラクター選択は自由でホスト側がどちらとは決まっていない。一度終了させてメニューに戻れば交換も出来る。ただし両キャラクターの画面位置は固定であり、左右をスワップする事は出来ない。よってローカルでのプレイではメイを担当する方が画面と同じく左側に座らないと違和感が発生するかもしれない。 まずはプレイ前の想像とは違っていた点から書いていこう。前作に比較すると協力要素を更に強化したという話だったので、お互いがチャットで相談しながら解いて行くパズル要素が増加しているのでは?と考えていたのだが、頭を使ってパズルを解いて進めるシーンは予想よりもずっと少なかった。8割方アクションゲームである。(We Were Hereシリーズの様に)情報を教え合ったりしながらとか、共同でじっくりと考えながらパズルを解決するというシーンは少ない。 大きく分けると、お互いが単独で達成しないとならないアクションシーン(主にプラットフォーマーでのジャンプやワイヤーアクション), 共同でプレイするがそれほど連携は重要ではないシーン, そして緊密な協力が必須となるシーンとなっている。この最後の物においては両者が共同して何等かのアクションを達成しないとならないというケースが大半であり、どうやったら成功するのかという方法は簡単に解る事が多い。そこにどうやって達成するのかに少々のパズル要素が付加されるというパターンが若干加わっている程度。 具体例の一つとして、繰り返し形式を変えて出て来るタイプはプラットフォームが維持されないという物で、プラットフォームを渡って行かないとならないのだが各足場が一定時間しか維持されない様になっている。よって片方はジャンプが維持出来る様にプラットフォームの出現をコントロールしないとならず、飛ぶ方は「自分のタイミングで」ではなく足場が無くなる前に急いでジャンプを成功させていかないとならない。つまりお互いに相手の動きを見ながら、時間内に自分側の操作を達成し続けなければならないというアクションゲームになっている。これに対してどういう風に足場を維持していけば成功するのかといったパズル要素を重視したタイプは少数派である。 次にかなりファミリー寄りの親しみ易いイメージに変わっていたので、「普段はこのタイプのアクションゲームをやっていない方とでも楽しく遊べます」的なゲーム性になったのかと考えていたがそうでは無かった。難易度設定は無いし、また決して簡単では無い。実際に掲示板などにて「普段はこういったゲームをプレイしない同居人(妻や恋人等)とプレイしてみた」という感想が散見されるが、フラストレーションを溜めて相手が途中で投げてしまったという声も有り。後述するが救済措置はかなり親切な設計になっているのだが、アクション自体は苛烈というレベルに忙しいシーンも有ったりで易しくは無い。開発側では「ストーリーの進行に影響するので、特定のシーンを長い間クリア出来ないという事が無いように気を付けている」とは言っているが、これは普段この手のゲームをプレイしている人への調整であって、慣れていない人に関してはそこまで考慮していないという可能性もあり。 「プレイテストを重ねて難易度の調整は行ったが、慣れていないプレイヤーにとっては特にカメラをスティックで別に動かすシーンが難所となるのは確か」というコメントも有るので。その通りに主にTPSでのシューティングゲームとなるチャプター2のスズメバチのエリア(特にボス戦)が上手く行かないで詰んでしまったという意見が複数見られた。カメラ回転に付いては一応カメラの自動移動機能が三段階に設定は出来るし、パッチにてボタン連打を楽にするオプションも加わったので、パートナーが苦戦しているならその辺りを変更してみるというのも手となる。 一般的なFPS/TPSゲームにおいてならば、相方が難易度はEasyでないとクリア出来ないという腕前であったとしても、もう片方がカバーしてやって難易度Normal以上をクリアするという事は十分に可能である。しかしIT2では双方が全く異なる役割を共同で成功させないとならないというシーンが多く、片方が相方をサポートするという風には出来ないので、何とかして相方が単独でそれを達成しないと前に進めなくなる。異常な難易度では無いので頑張ってリトライし続ければ何時か成功はするのだろうが、そこまでに嫌になって投げ出さないかとなるとこれは何とも言えない。得意では無いプレイヤーを誘ってやろうかと考えている方は、(後述するが)いろいろと手間も必要になってくるケースは想定しておくべきであろう。 操作体系はコントローラーの方に最適化されているという印象。少しだがKB&マウスではプレイがし辛いというシーンも存在している。だが逆にマウス操作が優位となるシーンも有るだろうし、コントローラーでプレイするべきという程では無い。なおゲーム中には右クリックで狙いを付けるシーンも出て来るが、軽度なオートエイムが働いており設定でその感度の調整は出来ない。 KB&マウスだと操作が困難と私が感じたシーン(コーディを操作)を挙げておくと、一つはレーダー照準。大きなレーダー画面を見ながらその中のオブジェクトの位置を動かす役割なのだが、クリックした箇所に瞬時に移動するのではなくゆっくりと移動させ続けるという設定。スティックでは倒す角度に応じてその値を連続して入力する事が出来るのに対して、マウスでは連続してある値を入力し続ける事が出来ない(レースゲームにおいてマウスでハンドル操作をするのと同様)。よってオブジェクトの位置を動かしたい場合にはその方向へとマウスパッドの端までマウスを移動させたら素早く持ち上げて位置を戻し、連続して高速でマウスを滑らせるという忙しい操作を続けないとならなかった。 もう一つは共有全画面でプレイする見下ろし視点のシューター的なシーン。移動やスクロールが斜め4方向基準となっており、スティックに比べるとWASDキーでは2つ同時押しを続けないとならず面倒。更に狙いをマウスで付けられるのではなくキャラクターが向いている方向にしか撃てないので、余計に斜め十字の方向決めがやり辛くなっている。 ゲーム内に回収アイテムは無し。テストプレイにて徹底的にマップ内を探索して前に進もうとしないプレイヤーが結構居たので、常に2人プレイだしペースを乱す恐れがあるとして全部カットしたそうである。そこまで探さなくても見付かるミニゲームのみが用意されている(そのエリアに全部で幾つ存在しているのかという数も示される)。 |
GAMEPLAY |
初回プレイにてボリュームは13時間程度であった。12〜15時間程度のゲームと開発側は言っているのでほぼ同程度となる。セッション回数は4回(4日間)。物理的に長いので上手い人同士で組んでも初回プレイだと大幅な時間短縮は難しい構造である(10時間弱程度ならば十分に可能と思うが)。2人でスケジュールを組む際には時間的な余裕を持っておいた方が良いだろう。キャラクター別にやる事が大きく異なっているので入れ替えてのリプレイ性は持っているが、制作者のファレスは「一回プレイしたらお終いでOKであり、リプレイ性については何も考慮していない。(実績解除率から見て)そもそも人気ゲームであってもラストまでクリアする人の率がそんなに高くないのにリプレイ性なんか考えても意味が無い。ゲーム業界がやたらとリプレイ性にこだわるのはおかしい。」とコメントしている。 ゲーム内容は極めてというレベルでバラエティに富んでおり、次々にゲーム性が変化して行くので全く飽きさせない。何本分のゲームのアイディアが詰め込まれているのか?というそのバラエティさこそがゲームの最大の売りとなっている。視点は左右分割画面が中心だが、上下分割になる事もあれば、全画面を共有する形になる事もあり。普段はかなり引き気味の三人称視点であるが、2D進行になったりトップダウン視点になったりとこちらも自在に変化する。 プラットフォーマーとしてアクションを成功させるのが基本で、ダブルジャンプとダイブを駆使して障害を乗り越えていく(ダブルジャンプの頂点でダイブキー押下にて更に4方向へと距離を伸ばす事が可能)。グラップリングフック(ワイヤーアクション)を使って進んで行くシーンも多い。シーンに応じて銃撃戦, 反射神経アクション, 特殊能力(ツール)を用いて解決するパズル, ひたすら逃走, ステルス, ビークル操作, ミニゲーム系等々、本当に多彩な行為を達成していく必要がある。ロケーションとなるワールドも多彩だし、ボス戦も相当な数が用意されているといった具合。 あえて難点を挙げるとすればあまりにもシーン毎の変化が激しい為に散漫な印象を与える事か。ゲーム全体を通して共通したツールを使って進めて行くという構成では無いし、武器類が徐々に揃っていくという風でも無い。チャプター単位、あるいは同一チャプターの中でもいったん装備品等がリセットされて新しいゲーム性に切り替わったりもする。よって全体の流れという物も希薄であり、あるシーン(ゲームプレイ)が全体でどの位置に存在しているのかという点には特に意味合いは感じられない。背景世界との結び付きは無視するとして、多数のシーン(ゲームプレイ)がゲーム内にて出て来る位置を大量に入れ替えても、特にゲーム全体からの印象に変化は生じないのではないかと思われる。難易度に関しても後半になるほど難しくなって行くという感じは無くて、各シーンによってバラバラである。だがこの件は極限まで推し進めた多様性の代償として仕方の無い点でもありマイナス面とまでは言えない。 お互いが完全に独立しており、各々が自分だけでアクションを成功させなければならないシーンはあまり多くは無く、次のシーンへの移動過程など難易度的にも高い箇所は少ない。メインとなるのは協力しての達成が必要となるシーンだが、IT2では要求される仕事が2人の間で異なるというパターンが多くを占めている。例えばあるエリアではメイは重力を無視して壁面等を移動可能になる能力、コーディの方は体のサイズを変化させられる能力を与えられて、この二つを組み合わせてパズル等を解いて行くといった具合。こんな風にチャプター単位で基本ツール(特殊能力)として渡される物はお互いに違うし、それ以外を要求される場所でも役割は異なる事が多い。そして双方のタイミング合わせが必要というタイプがメイン。片方が自分の分を先に達成してしまえるとかでは無く、同時に役割が異なる仕事をタイミングを合わせて達成しなければならない。よって難易度が高いシーンも含まれる。 かなりの数が用意されているボス戦も単純にダメージを与え続ければ倒せるというパターンでは無く、ある特殊な方法(タイミング)でしかダメージを与えられないという設定で、それを実行する為には異なる役割を与えられている2人の連係が必要という形にされている。例えばボスの隙を作り出すのはメイしか出来ず、その間に攻撃を加えられるのはコーディしか出来ない。ただしその攻撃は敵が一定の状態にないと効果が無い為に、敵の波状攻撃を避けながらタイミングを待ち、2人の位置取りが揃った瞬間に、2人とも外さないようにお互いの攻撃を達成しないとならない等。 FPS/TPSにおいて皆で一緒に戦って進めて行くというのが基本的な協力形態だとして、そこにクラス制といった役割分担を採り入れ「ある仕事は特定のプレイヤーしか出来ない」という風に設定して更に協力している感を高めるというのは常道である。IT2ではそこに「各人が専門の役割を果たす上にそれをリアルタイムでタイミングを合わせて達成しなければならない」のと「特定のプレイヤーしか出来ない役割がシーンによって多彩に変化する」というデザインを持ち込んでいる。こういった複雑な協力体制が2人で息を合わせて障害をクリアしているという印象を生み、それに因って強い共同達成感が得られていると言えよう。 仕様の項でも書いたが画面分割表示(通常時)はオンラインCo-opにおいても同様で自キャラクターだけの表示にすることは不可。これは純粋なパズルを解くケースではチャットで情報をやり取り出来るが、タイミングを要するアクションではお互いに今どんな状態なのかが同一画面で瞬時に確認出来ないと都合が悪いという観点からの設定と考えられる。 ボタン連打を要求されるシーンは結構有るし、復活する際にもその待ち時間を早める事が出来る。QTEの様な入力ボタン判定タイプは無し。 |