BASICS |
*三人称視点固定。カメラ位置は180度回転させられる。 *通常時の後方カメラ位置は左右のどちら側に置くかを切り替え可能 *武器は二種類を携帯可能 *武器と弾薬の状態は次のミッションに持ち越される(例外はあり) *落ちている敵の武器を拾える *スプリントを制限無く行える。他には歩き操作あり。 *Locate Weaponキーを押すと、落ちている武器のアイコンがその場所に表示されて見付け易くなる *命中精度は照準のサイズで表現され、移動及び連射で広がる。屈んでも変化は無し。 *武器により程度の違いはあるがリコイルあり。実際に銃身が跳ね上がる形式。 *カバーの陰からブラインドファイアが可能 *敵の攻撃方向のインジケータあり *敵に近付いてヒューマンシールドが可能。その後は撃つか突き飛ばして離すかになる。 *エイムアシスト設定あり(コントローラー使用時) *一般市民を誤って撃ってもペナルティは無い 前作同様にカバーアクションをベースにしている。しかし評判の悪かったオートカバーから、2ではマニュアルカバー方式へと移行しており、望まない場所に張り付いてしまうという誤動作は無くなった。カバーキーを押すと張り付き、ズーム操作で身を乗り出して撃てるようになる。カバー状態から+前進キーでそのオブジェクトの乗り越え動作が可能であり、+方向キーで近くのオブジェクトへと素早くカバー位置を切り替えるスワットターンを行える。 体力は自動回復方式だが、“down-not-dead”と呼ばれる独特のシステムを使用している。ダメージを受けると順に、赤い血痕マーク→画面全体がボヤけて赤くなるという風になり、それ以上になると地面に倒れてダウン状態になってしまう。この状態からプレイヤーには幾つかの選択肢があり、一つ目はそのまますぐに起き上がるというもの。これが一番手っ取り早いのだが、起き上がり動作中は無防備になるという欠点あり。その間に敵に撃たれるとダメージの状態が死亡間際なのは変わらない為に、そのまま殺されてしまう危険性がある(攻撃されなければ徐々に回復はする)。 二つ目として倒れた場所の近くにカバーとなるオブジェクトが有る場合には、代わりにカバーに隠れる状態で起き上がるという選択肢が出る。だがそのカバーに付いた時に敵から見えない位置になるという保証は無い。 三つ目はその状態から這って逃げるという選択。ゆっくりとだが這って移動が可能なので、これで安全なカバーの近くまで行って、そこで起き上がり動作を行う。敵が近くに居ないのならば、いきなり起き上がって撃たれる危険を避ける為にも姿勢が低いこの方が安全である。しかし今自分を狙っている敵が居るのかどうかの判断は難しいので、這っている時に撃たれて死んでしまうという危険がある。またキー入力時の移動方向はカメラ基準では無いので、慣れないと素早く思った方向へと逃げられない。 四つ目はダウン状態から攻撃するという方法。攻撃及びリロード等の動作は転がった状態からでも行えるので、これで敵を倒して安全を確保してから起き上がるという選択肢になる。敵の近くで倒されてしまうと、実質これ以外に選択肢が無いというケースもある。欠点は倒れた状態からの攻撃は通常時に比べて狙いの付け方が難しいというのと、自分の体が邪魔して敵や照準が隠れてしまうケースがあるという点。 このゲームにはグレネードが存在せず、敵味方共に投げる事が出来ない。その代わりにプレイヤー側は、マップ内に置いてある爆発系のオブジェクトを掴んでから投げ、その後それを銃で撃って爆発させる事が出来る。銃での攻撃はオートエイムで自動的に当たる方式。かなり大きな爆発を起こせるので、敵が多い際には有効な攻撃方法になる。カバーに張り付いた状態からでも投げられるが、遠くに投げるには立って角度を付けた方が良いようだ。周囲の投げられる爆発物を見付けるには、Locate Weaponキーを押して爆発物のアイコンを探せば良い。 弾薬は敵の落とした武器から回収する以外の補給方法が無い。持っているのと異なる武器なら交換表示が出て、同じ武器なら弾薬のみを補給する表示が出る。弾薬は落ちている武器の上を通ると自動補給ではなく、常にUseキーを押さないとならない。 |
COMBAT |
三人称のカバーシューターという点で前作と基本部分は似ているが、近距離戦での激しい撃ち合い中心へと変化させたという言葉通り、いろいろと簡略化された部分が目立つ。とにかく銃撃戦のみに集中していれば良いという感じにはなったが、部隊操作等のオプションが無くなった分シンプル過ぎるという感も受ける。 カバーを使った戦闘というのは、操作にコントローラーを使うコンソール向きのシステムである。左スティックで移動しながら、同時に右スティックで狙いを付けるというのは難しい → どうしても停止した状態で右スティックのみを動かすという風になりがち → しかし突っ立った状態では敵からの標的にされてしまう → そこで何かに隠れるという行為が必要になる → しかし隠れた状態から左スティック操作で出て撃っては隠れるというのは、やはり操作に負担が掛かってしまう → 物陰から左右へのリーン動作を行う方法は、ボタン数の少ないコントローラーでは変則操作になったりする。 そこでカバーという動作を導入する。カバーから出たり入ったりするのにはズームボタン一つで良いので操作が簡単。カバーの高さに応じて自動的に屈んだりしてくれるのも楽だし、カバーの背後を移動するのも張り付いた状態になるので微調整要らず。またブラインドファイアという攻撃動作も使えるようになるし、隠れた状態からなのでグレネードの狙いを慎重に付けるのも行い易い。それと三人称視点のゲームの場合、この方が見た目にキャラクタの動きが自然に見えるという利点もある。(例えば柱の陰に隠れて撃つ場合、ずっと柱の方を向いている状態でカニ歩きやリーンして撃つよりも、背中や側面を柱にくっ付けた姿勢になり、ズーム動作で体を捻って乗り出し撃つ方が自然である)。 しかし良い事ばかりでは無い。同じカバーの背後に安住してしまう時間が長くなるとアクション性が失われてしまう恐れがあり、頻繁に移動する必要があるゲームに比べるとその面では不利である。それとPCでのキーボード+マウス操作では別の問題も生じる。コントローラーでの操作において左右の手の連動は重要なポイントとなり、出来るだけ操作する手が偏らない様にするというのが基本になる。この場合で言えば、Lトリガーでズーム, Rスティックでエイム, Rトリガーで攻撃というのが一般的な配置で、左右の手が連動して使われている。ところがPCのデフォルト操作ではズームがRMBになってるので、3つの操作がマウス操作だけで足りてしまう事になる。そうなると左手が遊んだ状態になり、マウスだけで操作可能なクリックゲームみたいになって、アクション性が低下してしまう。つまりキーボード+マウス操作の場合には、カバーの背後から立ったり屈んだりや、リーン動作を左手で行いながら戦っている方が左右の手の連動という観点からは好ましく、カバーシューターはアクションを重視したゲームの操作方法としてはあまり向いていない。 そこで重要となってくるのが、如何に同じカバーの背後にずっと居させないようにするかである。カバーからカバーへの移動が激しいほどスピード感が出るからだ。自動回復方式のゲームにおける、徹底して遠距離から安全に攻撃するのを止めさせるシステムと似たような物である。具体的にプレイヤーの移動(主に前進)を推奨し、同じ場所に留まらせない様にする要素には以下の様な物が用意されている。 ◎武器の命中精度が低いので、前に出て近接戦に持ち込まないとなかなか当たらない ◎ケインを相手にしている敵に対して、側面に回り込んでやる事で不意を突ける様になっている ◎不死身のケインは役に立つので、彼を前に出す為に自分が前に出て一緒に連れ出すのは有効な手段 ◎弾薬がそれ程無く、敵の落とした物を拾う為に前に出ないとならない ◎時間制限やエスコートのイベントにより強制的な前進を余儀なくされるシーンあり ◎前に積極的に出て来る敵がいるので、ずっと同じ場所に居るとカバーの側面に回り込まれて撃たれる恐れがある ◎木製のカバー等は破壊されるので安心出来ない 逆に他のゲームで採用されたりしているが、ここでは見られない要素にはこんな物がある。 ×グレネードをカバーの背後に投げ込んでくる(一切投げてこない) ×敵の攻撃の精度が高くないので、カバーを離れての移動がし易い(敵の攻撃精度は高目で、特に近いエリアに飛び出すのは危険) ×強力な近接攻撃を持っているので、前に出てそれを使う事で早く倒せるというメリットがある(近接打撃攻撃は無し) ×近接攻撃のみの敵を出して、カバーを離れての普通の戦闘シーンも設ける(稀に警察犬が出て来るのみ) ×全方位や高い位置からの攻撃があるので、上や背後にも気を付けて動かないとならない(滅多に無い) ×タレットの様な押さえると有利になるアイテムが前の方に在る 以上の様なプラスマイナスをまとめると、それなりにプレイ中に様々な動きは発生するので、一定水準以上のアクションゲーム的内容は保たれている。ただし同じカバーの背後からずっと撃っているだけで良いというシーンも結構在るので、“激しいアクション”と言う程でもない。特に敵が引き気味(動いてこないタイプ)だと、延々と体を出す所を待っては撃つという持久戦になりがち。上記の無くされている項目を導入する等の工夫でもっと動きのあるゲームになったと考えられるのだが、残念ながらそうはなっていない。 |
COMBAT(続) |
アクション要素はそれなりに持っているのだが、大きな問題点として全体を通しての単調さが挙げられる。ひたすらカバーの背後から同じ様な敵を相手にして撃っているだけという感じで、武器が変わったりはするがそれでも変化に乏しい。先にボリュームが少ないという不満を書いたが、ある意味この内容でこれ以上続けられても困るという位にプレイ感が変わらない。敵が人間だけなので変化が付け辛いというのは確かにあるにしても、もうちょっと何とかならなかったのかと思えてしまう。例えば他のゲームで見られる以下の様な要素は持っていない。 ×敵のタイプにより行動に変化を持たせる(ほとんど感じられない) ×変わった能力の敵を出して戦闘にバリエーションを生み出す(ヘリとの戦闘がある程度) ×特殊なロケーションを設けて戦闘に変化を付ける(リアルで普通なロケーションばかり) ×多数の仲間を用意して状況に変化を付ける(他の仲間が居るシーンは少ない) ×仲間への指示機能を設けて、タクティカルな要素を加える(指示は出来ない) ×ロケットランチャーの様な強力兵器を使用するイベントを挟んで変化を付ける(ロケット類は無しでヘリにも銃撃で挑む) ×定期的にボス戦を設ける(ボスに当たる物はヘリ位しかないが、別に対処が難しいという相手ではなく単に時間が掛かるだけ) このゲームをプレイして感じたのは、カバーをベースにしたアクションゲームにするのならばその代表作であるGears of Warの様に、モンスター系の敵, SF系武器, 異世界設定等を使える物の方が、変化の幅が広くて適しているという事。或いは撃ち合いがメインでは無いゲームにおいて、戦闘の簡素化という意味合いから導入するというケースが向いていると言えよう。リアル系世界における人間同士の撃ち合いがメインの三人称アクションゲームにするのならば、もっと上記の様な変化を持たせる必要性を感じる。 難易度としてはMediumでは普通、或いは適切と言い換えられる設定。非常に難しいという場所は無く、同時に非常に簡単という箇所も少なく、そこそこ死ぬというバランス。最初にデモをプレイした際には被ダメージは高目の設定で死に易いと感じたのだが、製品版ではそれ程でもなかったというのが正直な所(実際に修正されたのかは不明)。ダウンしてもそこからリカバリーの余地があるので、それに救われているというのもある。それと前作から改善されている点として、チェックポイントセーブの間隔が適当に保たれていると思える。 しかし終盤になって、難しくするのと変化を付ける意味で敵の数が大量に増えるのだが、延々とそのパターンの繰り返しになるのは頂けない。むしろ次から次へと大量の敵が湧いてくるのが鬱陶しいだけで、やっている事は実質同じで時間が余計に掛かるだけになるので詰まらなくなる。 武器の命中率は低目で、サブマシンガンなどは特に当たらないので離れてしまうと使い物にならない。後半戦になってアサルトライフルが使えるようになると多少はマシになる。その上に敵はヘッドショットしないと簡単には殺せず、そのヘッドショットがそれ程出ない程度に当たらないという設定。また敵は一度倒れてもその間にトドメを刺さないと起き上がって来る動作を見せる。 弾薬は少ないとは言わないが、最大所持弾数は少な目。やたらと敵が出てくるので弾薬が大量に手に入る終盤、無くなったら武器を交換すれば乗り切れる中盤に対して、前半は命中率が低いので弾切れも早いし交換武器に良い物が無かったりが多い。よって前半戦は敵の数の割には決着が着くまでが長目である。しかし命中率が高ければプレイヤーが前に出なくて済んでしまうし、またもっと早くゲームが進んで終わってしまうのも不味いので、その観点からすると適切な調整とも言えるだろう。 何故かシングルプレイでは武器名が表示されず、おそらくハンドガンも含めると10種類位。変わった武器としてはスナイパーライフル位で、他はショットガン, サブマシンガン, アサルトライフルという一般的な物だけ。最強のマシンガンは後半戦で数回手に入る程度。同じジャンルの武器の性能差についてはハッキリとは判らない事が多いし(ショットガンだけは結構変わる)、特に気にする必要も無いというゲームである。 なお奇妙な点としてショットガンの命中率だけが何故か高いという件がある。いろいろと武器を試してみたのだが、ショットガンが中距離位までなら結構当たるし、また威力も高いという設定。他の武器の精度が低いだけに特に目立つ。このゲームでは照準のサイズが命中率を示すので、ショットガンの広がりからするとそんなに当たるはずがないのだが、むしろヘッドショットが一番し易いという位に当たってくれる。公式掲示板では「ショットガンはリンチのトレードマークだったので、その主人公補正が掛かっているのではないか」という意見も見られた。 これも欠点として、今回は相方のケインの存在が希薄である。前作ではチームに対して指示が出せたので行動に一体感があったのだが、今回はケインの動きは完全に自動。よって戦闘中に何所で誰と戦っているのかが判らないケースが増えている(位置表示アイコンも目立たない)。不死身なので手間は掛からないし、難所では一緒に前に出て戦わせると役に立つのは間違いないのだが、それだけ空気の様な存在にもなっている。プレイヤーは自分だけの戦闘に集中していれば良いというパターンが多い。稀に回り込みが出来るエリアで指示を出されるケースがあるが、これはイベントなので滅多には起きない。結果的に共同で戦闘しているという感覚がなくなっており、これはコンビを重視したこのゲームの設定からすると痛い欠点になる。 攻撃命中時のエフェクトについて。独特のビジュアルスタイルは置いておくとして、顔へのモザイク演出以外はバイオレンス路線を謳っている割には地味目である。当たった際には血飛沫エフェクトが発生するが、かなり薄い表現なので離れてしまうとほぼ判らない。爆発による四肢等の切断表現は無いし、モザイクの掛かった頭部以外からの流血表現も無し。死体に弾痕が付く効果はあるが、出血等は発生せず綺麗な死体のままになっている。変わった所ではショットガン等の攻撃において当たった場所に×印が付くのが判る。 敵のAIは前に出てくるタイプと、固定された位置から動かない様に設定されている者が分かれているらしく、出て来ないケースでは一切動こうとはしない。同じカバーの後ろから定期的に頭を出しては撃ってくるだけと機械的である。持っている武器の強さが敵の強さにほぼ匹敵し、HPなどもそれ程大きな変化は無い。 問題点としては、目の前を素通りしたりとこちらに気が付かない事がある点。それと前に出るタイプの場合、危ないルートをゆっくりと移動してきたりして格好の標的にもなったりする。敵が前に出てこないとプレイヤーにプレッシャーを掛けられないのでそれは必要なのだが、凄く好戦的だからという理由付けが出来るモンスター系と違って、人間だと強引な突撃は単なる馬鹿に見えてしまうので、味方からの援護射撃等の演出があったりした方が良かった。 全般的に敵のAIは並かそれ以下という印象で、戦闘していて面白いというレベルには達していない。 その他に触れていない件について幾つか補足。新要素のヒューマンシールドだが、確保しても少し時間が経つとそのまま撃たれてしまうので使い所が少ない、と言うかどうやって使うべきなのかが良く解らない。全く使わなくても別に問題は無く、武器が無い状態からスタートする箇所があるのでそこでは必須になるという程度。 バグかどうか不明だが、Co-opとは異なる展開になる所が在る。武器を持っていない状態からスタートして、まずは武器を手に入れないとならないという箇所が2つ有るのだが、シングルプレイではプレイヤーが確保した時点でAI操作のケインも武器を取った事になる。しかし取っていないはずの武器を、ケインがプレイヤーよりも先に出してしまうという事態が発生。そのケインが倒した敵の武器を拾えるので、Co-opでは必須の「素手で敵から武器を奪う」というシーンが発生しない。 |