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シ ス テ ム

キャンペーン
 難易度はDisciple / Prophet / Messiahの三種類。それぞれ初級 / 中級 / 上級の意味。ゲーム途中での変更は出来ない。難易度に応じて敵AIの行動パターンが変化するようになっている。マップ単位でのリプレイ機能は持っていない。


セーブ&ロード
 任意の地点でセーブ可能だがスロット数は20までの制限あり。なお英語版マニュアルには記載されているクイックセーブ機能はプリントミスで実際には行えない。


OBJECTIVES
 ミッション表示キー押下で現在やるべき事は表示される。ただしこれは一度見てから消してしまうと、再度確認出来ないというケースもあるようだ。


EXTRAS
 無し。


日本語
 日本語化されているのは指令の内容&必要な会話部分とアイテム名程度で、細かい台詞にまで完全に日本語字幕が付く訳では無い。


BASICS
 プレイヤーが操作する天使のボブは非常にか弱い存在であり、自らは攻撃する手段を持たないし、また敵からの攻撃に対してもすぐに死んでしまう程度に脆いという設定である。そこで彼の持つ特殊能力である“憑依”の力を借りて目標をクリアしていくのが基本となっている。ボブは人間や動物(ネズミ等)、時には人造生物系の物にも憑依する事が可能で、そうなればその憑依した体を借りてその者が持っている能力を使えるようになる。また怪しまれずにその憑依した人物がアクセス可能なエリアに侵入したり、その人物しか扱えない機器の操作も可能。

 憑依のアイディアそのものは前年に発売されているOmikron(Nomad Soul)の様なゲームもあるし(発想はどちらが先立ったのかはともかく)、我が国にも古くはレリクスが存在している。よって唯一無二のアイディアとは言えないが、十分に独特なゲーム性であるのは間違いない。


 憑依するには対象のキャラクタに気が付かれない様に忍び寄って、ジャンプして羽ばたいて飛び込むようにするとその体を乗っ取れる。その際の条件は難易度によっても異なり、中級では対象者の側面から背後への角度180度からが実行可能範囲となって、上級では後方90度までにそれが狭まる。逆に初級では360度全方位からの憑依が可能である。ただしこの条件は絶対ではないようで、中級でプレイしていたが前方からの憑依に成功する事もあった。

 そして対象者に気が付かれない事は勿論だが、周囲に居る別の人間にも見られてはならないという条件が付く。見られてしまうと怪しい人物として攻撃を受けてしまうので、ターゲットが他の人間に見られていないようなタイミングを計って行わないとならない。もしくは同じタイプのキャラクタの中でも、単独で存在している者を探し出して狙うかだ。同様にして武器を構えた戦闘モード状態で移動するとか、そのキャラクタにしてはおかしな行動をしても怪しまれて攻撃される危険がある。


 体から抜け出すには離脱キーを押せば何時でもOK。抜けた後のキャラクタは数秒間意識が元に戻るまで掛かるが、その後は大抵は元の状態へと帰って動き出す。その際に注意すべき点は、この離脱時も他の人間に見られてはいけないというのが一つと、もう一つは抜け出した対象者が意識を取り戻してから自分を発見しないように隠れたりする必要があるという事。よって離脱するにはそういった隠れ場所が近くに在るか、すぐに他の人間に憑依可能な場所にするのが原則である。

 それ以外の手法としては対象者を直接倒してしまうという面白い方法も用意されている。ボブは対象者が死んでも外に飛び出すだけでダメージを受けないので(上級だとボブも同時に死ぬので不可)、それを利用して高所から飛び降りたり、ロケットランチャーや火炎放射器で自爆して憑依していた対象者を殺してしまうという行為が可能。この方法ならば離脱後に発見される心配が無くなる。同じ様に高所からジャンプして飛び降りる瞬間に抜け出して、対象者だけを下に落とすというやり方もある。

 憑依対象者が死亡する恐れがある戦闘中は注意が必要である。例えば自動的にボブが外へと飛び出してしまった際に、もし生き残りの敵が一人だけであれば、その敵への憑依に成功すればその場は凌げる。しかし2人以上居る場合には憑依してもその瞬間を見られてしまうので、そのままそのキャラクタへと攻撃を受ける事になり生存が難しくなるという風になっている。


 ボブ自身の姿でいる際の移動速度は結構速いのだが、敵の攻撃はオートエイムなので一端Cop等に見付かると逃げ切るのは難しいというバランス設定。(一方で科学者の様に彼を見ても攻撃はしてこないタイプもいる)。そこで歩いて音を立てない様にしたり、しゃがみ(ハイハイ)で移動して目立たない様にするというステルスの要素を多分に含んでいるゲームである。場合によっては縁にしがみついて左右移動で敵から隠れるというケースもある。

 以上の点から同年にデビューしたステルス物であるHitmanシリーズと似た感覚も持っていると言えよう。あちらは様々な人物に変装して怪しまれないように行動したりするが、こちらはもっとダイレクトに憑依という手法で体ごと乗っ取ってしまう。しかしステルス主体で見付からないように行動して、他人に成りすます事に成功したら後はバレないように振る舞うという点は一緒。

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