シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度はEasy / Medium / Hardの三種類。途中での変更は出来ない。アンロックしたミッションは難易度を変更してリプレイが可能。 セーブ&ロード チェックポイント方式で任意の地点でのセーブは不可能。チェックポイントは上書き方式なので、最新の場所以外には戻れない。 OBJECTIVES 項目としてテキストで表示されて、クリアした物にチェックが付けられていく。達成は自由なSecondary Objectivesは分けて表示される。ただバグなのか不明だが、このリストが見られなくなる事がある(時間を置くと復帰する)。 大半のケースにて目標地点はコンパス上にアイコンとして示される。実物に近付くと画面上にもその表示が出る。 EXTRAS アイテムの回収要素が含まれている。これはゲームプレイ自体にも影響するので他の項目で詳しく説明する。それとミッションの成績に応じて金銀銅のメダルが貰えるという方式らしく、リプレイ時にはその達成を目指してプレイするという要素も加わっている。 英語 字幕可能。具体的な指示を上官が話すというケースが結構あるので、文章の指示だけを見たのでは具体的に何をすれば良いのか分かり辛い可能性もある。クリアには問題は無いと思うが、出来るだけ指示は読むようにした方が良いゲームである。 |
BASE CAMP |
ベトナム戦争における現地兵士のリアルな体験を再現するという意味から設けられたのが、このベースキャンプという要素である。(常にではないが)ミッションの合間にはこの中を自由に歩き回れて、いろいろな事を行えるようになっている。 ブリーフィングのムービーの後にこのBCから始まった場合、ここはクリアに必須の要素ではないので、ミッションをすぐにスタートさせたいならばメインゲートかヘリが用意されているLZ(Landing Zone)に行けば良い。このBCの中で行える最も基本的な行為は会話で、仲間や上官に話し掛けると前回のミッションやこれからの物に対しての感想や意見を聞かせてくれる。病院の看護婦に話し掛けたりも可能。 ゲームプレイに関わってくる重要な行為の第一はFiring Range(射撃練習場)。ここにはそれまでにアンロックされた武器が並んでおり、メイン武器とハンドガンの両方をデフォルトの物から好みの武器へと交換が可能である。更にグレネード系の補充も行える。教官のPlattに質問すれば武器の特性を教えて貰えたりもする。 次に購買の要素。このキャンプでの通貨はChitsと呼ばれ、プレイヤーはこれを幾つかの方法で稼ぐ事が出来る。 ・ミッションクリアで一定額 ・ミッションをクリアした際の成績でボーナス(Secondary Objectivesのクリアや、各成績項目の達成度等) ・Intelligence(ドキュメント類)を集めた数 ・Trophiesとしてマップ内に置かれていたり、死んだ敵が落とす様々なアイテム類の回収数 稼いだ金の使い道としては、Deuceという男がBC内で商売をしており彼からアイテムを買う事が出来る。 *Dexedrine: スタミナの回復速度を短時間早くする闇市場の違法錠剤。4個セット。 *Tamazepam: スコープを覗いている際の揺れを短時間止める効果を持つ同じく違法錠剤。10個セット。 *Postcards: プロファイル画面から見られるようになる写真で全6種類。ストレートに言うと現地女性のヌード写真。 *Rocket Pistol: 高速で飛ぶロケット弾を打ち出すピストルで、別のハンドガンと一緒に携帯出来る。弾は5発で銃とは別売り。 ポストカード以外の各アイテムは使い切りの設定で残っていてもリセットされ、新たなミッションが始まると買い直さないとならない。RPのみは一度買えば射撃場に置かれるようになる(弾の方はその都度購入)。また携帯可能なのは一回の販売に付きワンセットのみで、金が有っても複数セットの購買は不可にされている。 他に販売しているアイテムとしてR&R Pass(慰安パス)という物があり、これを使うと裏門の兵士をパスして外に出る事が可能になる。(これもミッションから戻ると無くなる)。裏手には現地女性による売春施設というか小屋があって、何人か居る女性をお金で買う事が出来る。買うとムービーに切り替わって“お楽しみ”のシーンとなるが、単に小屋の中で行為が行われているのが外から分かるというだけ。ムービー自体は全て一緒と単調で、またこれを行ってもゲームに対して何かが変わる訳では無い。 |
GRAPHICS |
自社開発のエンジンを使用。最初に書いておくと、動作トラブルの項でも書いたように私の環境ではポストプロセッシングの処理が行われていないので、最高設定にしたグラフィックスとは異なる物になっている。このレビューで使われているSSは全てオフで撮影した物。動画や他のSSとの比較では、効果がオンだとベトナム戦争の雰囲気を出す様な黄土色や灰色系のエフェクトが全体に掛かるというシーンが多い様だが、その辺の効果は全てカットされている。ユーザーの好みで変更可能なゲームにはGears of Warが在るが、それを見ても分かるようにかなり見た目の雰囲気が変化するので、ベトナム戦争という雰囲気が損なわれているというのは確かだろう。ただ誰に責任があるのか判らないが、どうにもしようがない上に今後もおそらくこのままだと考えられるので、こういう物だとして評価するしかない状態である。![]() ![]() ゲームの公式のSSが少ないのでコンソール版の物と思われるSSとの比較になるが、左側がポストエフェクトが働いている場合の画像で、右側が私の環境でのそれを切っている時の画像になる。 プレイヤーの視認距離に大きな影響が出るといった問題は無さそうだが、やはり雰囲気としてはかなり違う。 ベトナム戦争における残酷さの表現には力を入れるという声明通りに、殺されて首吊りにされた一般市民や、その辺に固めて捨てられた死体の山。磔にされたり切り刻まれたりの拷問で死亡した米兵も居れば、逆さ吊りにされていたり切った首を杭に刺していたりという残虐表現が見られる。戦闘時にも銃撃で頭部や四肢はもげるし、爆発では頭部が転がっていたりというシーンもある。その意味で表現としてはこれまでのゲームよりも踏み込んだ姿勢で臨んでいるのは見て取れる。 しかしベトナム戦争の残酷面をアピールするというその狙いは失敗に終わっている。理由はグラフィックスのクオリティが低く、残酷さを感じさせる様なレベルに達していないからだ。キャラクタモデルは簡素な作りでテクスチャも粗く、モデルのタイプも使い回しが多くてそれ程用意されていない。質の悪い人形の様な出来映えで、見た目にその残酷さが伝わってこないという印象である。その残虐行為に関する画像はこちら。 銃撃戦でも体の一部が吹き飛びはするものの、死体はその多くが大の字の似たような形で転がるだけで、地形や武器や他の死体とも重なって不自然に見える。そしてやはりこちらも人形の手脚がポロポロと取れるだけという風で、残虐性が感じられる様なレベルではない。この手のゲームで有名なSoldier of Fortuneでは死に際のアニメーションに凝ったりして残虐性を高めていたが、そういった複雑なアニメーションも含まれていない。 唯一残酷さが表現されているのは、モノクロの荒い画質で制作されているカットシーンだけで、ここでは切り取った米兵の生首を持っている敵とか、米軍によるベトコンへの拷問や殺害シーンが入っている。 この残虐表現だけではないのだが、全体的にグラフィックスのレベルには問題あり。PS2がベースで特にPC版に対して力が入っている訳でも無いというのは解るし、またこれが2004年のPS2ゲームの中でどの程度のレベルにあるのかは知らないが、少なくとも2004年に発売されたPCゲーム中では標準以下としか言えないクオリティである。 その中でも特に弱いと思えるのが今書いたようにキャラクタのモデリングで、米軍も一部の人物以外は見た目が似通っていて区別が付けにくい。せめて主要な7,8人のキャラクタ全員位はハッキリと差別化して描けなかったのかと思う。服のテクスチャも立体感のない2D丸出しの粗い物が目に付き、オブジェクト類についても精度は良くない。モデリングという点では銃器類も簡素で、また人間の大きさに比較して小さいという見た目での違和感あり。 エフェクト系での煙や雨の描写がまともな程度で、他には見るべき点は無いと言える。定番のジャングルの草木の描画は一部のみで、広いエリアが盛大に茂っている様なシーンは技術的に無理だったのか含まれていない。 ワイド画面には未対応。。設定項目はディテールと影の2つだけと少なく、FSAAの機能も無い。 |
SOUND |
OpenALを使用した3Dサウンドに対応。ただし定位感はあまり良くない。 銃声の質は一部を除いてちゃんとしているのだが、他に比べてバランスが小さめで迫力が無い。音量バランスでサウンドを大きめにしないとならなかった。環境音の様な物はほとんどなく、周囲の銃撃以外の音数は少な目でそれが無い場所では寂しい印象を与える。 BGMは通常のゲーム中にはなく、ベースキャンプでDJが当時の曲を掛けているのみ。 |