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シ ス テ ム
 移動はカメラの向きを基準にして移動方向が決まるカメラ・オリエンテッド方式で(例えば前進がWキーだった場合、Wを押すとSamが常に本人から見て前方向へと進むのではなく、Wを押すと現在のカメラ位置からして前(奥)に当たる方向への移動となる)、カメラ位置は自由に回転させる事が可能。そして左右への横移動ステップや後退動作は存在せず、左右移動キーではまずそちら側に向いてからその方向を向いて動き出し(ゆっくりだと向きを変えるだけ)、バックのキーを押すとこちらを向いてから移動動作を行う。
 移動スピードはマウス・ホイール(デフォルト)で変化させる方式で多段階に切り替えが可能。最高速度だと結構なスピードを出す事が可能である。座る事でより移動音を消す事が可能になるが、その分立っている時に比較して移動速度は大分落ちてしまう。

 プレイ開始時に何を持って行くかGadgetを選ぶ事は出来ない仕様。また結果が次のミッションに持ち越されることも無い。マップ内にもアイテムは置いてあるが何が入手出来るのかはプレイしてみないと分からない。

 Medical Kitはマップ内に配置されていたり敵が所持しており、携帯して持ち歩き好きな時に適用が可能。ただし銃を構えている時等の手が塞がっている時には使う事が出来ない。比較的脇道に置いて有ることが多いので、急いでよく探索せずに進むと見逃す可能性もある。
 ダメージは難易度Normalにおいては、HPがフルの状態で銃弾を4,5発受けると死亡という感じになっており、ダメージ状態による各種動作へのペナルティは無いしMedikitでの回復も可能なことから、徹底してリアルさ重視ではなくそこそこの許容範囲は持っている。ただしこれは普通に撃ち合ってもOKという意味ではなく、ちょっとした失敗ならば死ななくても済むというレベルの許容範囲の意味になるので注意。

 Night VisionとThermal Vision(ゲームの最初は持っていない)を持ち合せており、これを利用して敵より有利な立場になって移動・戦闘をする事になる。Night Visionはゲーム中の多くの時間使用するアイテムで、暗闇の中で非常に優位に立てるアイテムとなる(所持している敵はいない)。欠点は明るい場所は光が潰れたようになって見えにくいのと、暗い場所がどこなのか分からなくなるので闇に沿って移動するというのが困難になる。Thermal Visionは薄い壁を通して向こう側の人間を関知したり、埋まっている地雷の検知、非常に見えにくい場所で敵の位置を知る事が可能になる。弱点はその他の物が見えなくなってしまう点で、例えばサーチライトが認識出来なくなる。

 LockpickはXboxではアナログ・コントローラから返って来る振動をヒントにして解除するというシステムなのだが、PCではゲームパッドをサポートしていないので異なったシステムとなっている。非常に単純で4つの方向キーを押して反応する物を探し、見付かったらそれを連打すると一段階外れる。その後は全てが外れるまでこれを繰り返す。どけだけの速さで解除出来るのかは言ってみれば運任せ。解除まで時間が無い場合には使い捨ての器具を使って短時間で解除する事も可能(ただし数が少ない)。

 数少ないXboxとの相違点は、PCではQuicksaveがサポートされている点。回数にも制限は無い。その代わりにXboxで採用しているCheckpointでのSaveが保存されないので、行き詰ってどうしようもなくなったらマップの最初からやり直すしかなくなる。ミッションの開始地点は常に選択可能で、続く2番・3番目のマップの開始地点はAutosaveされるシステムではあるが、Autosaveは一箇所だけなので途中で他のマップを呼び出したりしてしまうと上書きが起きてしまう危険性がある。
 このゲームでは「その状態からではLoadしてやり直しても決してクリア出来なくなるケース」が有り得るので、マップの最初を含めて適当な間隔でSaveを行う事を強くお勧めする。

 ステルス系のゲームにはよく見られる、クリア後に「どの程度ステルスを維持したか」といった成績データの表示機能は持っていない。単にクリアしたかしないかが問われるだけというゲームとなっている。

STEALTH
 このゲームのステルスの基本は闇に隠れる事であり、その意味でThiefシリーズにゲーム性は似ている。画面上のライトソース・メーターにて自分の居場所の明るさが分かるようになっており、出来るだけメーターが左端に振れる闇の中を進みながらプレイを進めて行く。もし闇が無ければライトを撃って破壊したり、電源SWを切って暗くしたりして闇を作り出す。
 ゲームのシステムとしては最も暗い状態の場所にいる限りは、真後ろ等に接近しても相手は気が付かない。ただし「敵の視界の範囲内でかなり近付いた場合」、「敵と触れてしまった場合」には感知されてしまう。また敵が警戒態勢に入っている場合には、一番暗い闇の中に居ても近付かれると見付かってしまう。後は滅多にいないが番犬には闇は通用しない(水に入ったりして臭いを消すという手段は取れる)。

 次に音についてだが、当然速く移動するほど音は出るし、またその材質によっても音の大きさは異なる。音に関してはメーターが無いので(マニュアルには「画面のメーターは光と音を総合してどれだけ見付かり易いかを表している」とあるのだが、実際には音はメーターの振れと関係無い)、この位離れている敵だとこの位まで音を立てても大丈夫といった感覚を学んで行くしかない。最もスローなスピードであれば敵の真後ろを通り抜けても気が付かれないようになっている。ドアの開閉音も敵には気が付かれないというシステム。
 逆に敵を音で誘き寄せる手法も存在しており、Objectとして掴める空き缶を持って投げてやり敵をその地点に引き付ける事が出来る。ただし使う空き缶はマップ内で手に入れないとならないので、周囲に無い場合にはこれは行えない。

 敵のステータスにはちょっと怪しいと感じた時の警戒態勢と、アラームを鳴らされてしまう状態がある。警戒態勢の方はやり過ごせればしばらくして元の状態に戻るが、アラームについては何回かやってしまうとミッションが失敗になってしまうケースも有る。しかし現在どの程度の状態なのかを知る方法が無く、あと一回有ったら終わりだとなった時点でそれを宣告されるとかで分かりにくい。一応アラーム制限の有るミッションはあまり無いのでそれ程大きな問題にはなっていないが、CIAのミッションの様にプレイヤーによく分からないというトラブルも発生している例もある。

 監視カメラに発見されるとアラームが鳴るというシステムで、一度鳴らされたら終わりというほど厳しいミッションは存在しない。通常の監視カメラは銃で撃って破壊可能で、防弾仕様の物に対しては真下等の死角に回り込んで回避する。もしJammerを持っているなら、一定時間の間カメラに向けながら行動する事で探知を回避可能。このゲームではそこに有る事に気が付きさえすれば、監視カメラはそれ程厄介な存在ではない。


 敵とコンタクトしないでプレイする方法としては、闇に隠れながら巡回パターンの隙を突いて移動するのが基本になるが、その外にも幾つか特殊なアクションが可能になっている。一つは上方に有るパイプ状の物に掴まって足を絡めて移動する手段で敵をやり過ごす、更に在る程度の幅の場所で壁を蹴って連続ジャンプを行い股を開いて突っ張り下を通る敵から隠れる、そこが高い場所なら飛び降りて縁等にぶら下がって隠れて見付からないようにするとか。
 それとこれはマニュアルのヒントに書いて有るので気が付かない可能性もあるのだが、床をローリングで移動すると発見されにくくなるので、例えばどうしても通らないとならない敵の視界内の明るい開けた場所を通過する際にはこれを試してみるという手もある。また火の燃えている場所でもタイミング良くローリングすればダメージを受けない。

 殺さないで倒す方法の基本は後ろから掴み掛かる手法で、一番音を立てられる危険性が少ない。これには敵の背後から近付いて”Grab”の表示が出たらその動作をInteractキーで行う事が出来る。この状態なら尋問を行ったり、網膜スキャナーの前に連れて行って利用したりも行える(逆に言うとそれが必要なNPCを倒してしまうとゲームオーバーになってしまう事あり)。外す際には頭を殴って昏倒させられて、基本的に気絶させた敵は起き上がっては来ない。
 しかし敵をGrabするのはかなり難易度が高い事も多く、敵が長時間特定の場所に止まってくれて且つその近くに到達するのが容易な場合ならば良いのだが、短時間しか止まってくれないケースや、暗闇が無く近寄りにくい場合には掴み掛かるタイミングが難しい。移動中の敵の方が速度が速いので後ろから追い掛けて捕まえるというのは困難となり(速度を上げると大抵気が付かれる)、辛抱して観察しながら慎重にタイミングを測って一瞬のチャンスを待って行動するといったプレイが要求されてくる。なお暗闇に隠れた状態で敵がすぐ横を通るのを待って掴み掛かるというのも可能だが、こちらは相当タイミングがシビアとなる。

 武器を持っていない状態であれば背後から殴って昏倒させるという手段も有るが、これは倒れる時の音が大きくなってしまう。また敵を担いで移動する時の速度はかなり遅いので、掴んだ状態で暗い場所に引き摺って行ってから気絶させた方が効率的である。他には上方から敵の頭上に降りて倒す方法も有るのだが、これは使える場所がかなり限定されてしまう。
 他に非殺傷の手段としては正面からの肘打ちによる打撃攻撃というのも有り、これは背後からGrabしようとして近付いたが気が付かれてしまい向き直られたといった場合によく発生する。しかし民間人以外の敵は一発で倒れる事は稀であり、複数回打たないとならないのでその間に攻撃を受けてしまうという危険性がある。この攻撃はFPSとは異なり押したタイミングで出せるものではなく、プログラム側が出せると判定した時しか実際にモーションとしては繰り出せないタイプの攻撃なので、素早くクリック連打しても連発して相手を殴れないので、そのまま銃で撃たれて殺されてしまうというケースは多い。失敗した瞬間にQuickloadした方が無難であり、あくまでも非常手段と考えるべきだろう。

 AIは倒れている仲間に気が付く能力を持っているので、倒した敵の体は運んで隠す必要がある。基本的には現存している敵の偵察ルートの範囲外で、且つメーターが出来るだけ左端に振れる暗い場所を選んで降ろす。体を運ぶ速度はかなり遅いので時間は掛かるが(それと担いでいる状態だとドアを開けられない)、自分が通った時にはそこにもう敵は居なくても、その後残しておいた体が発見されて警報が鳴らされてしまうというケースも有るので慎重に行動するべき。それとAIは電源SWのOFFには気が付いて再び点灯させる能力を持っているので、部屋の電気を切って作った暗闇に敵の体を置くのは危険である。ただ敵が仲間に気が付くのを利用してそれを餌として利用するという作戦も可能である。
 AIについて付け加えると、巡回している同じエリアの仲間が居なくなった場合には、(全てのケースを試した訳ではないが)通常は気が付かないようになっている。巡回ルートは規則的だが、一度警戒態勢に入った場合にはかなりの広範囲まで探索を始めるし、これはしばらくすると元に戻るケースも有るし、戻らない場合もある(別の警戒ルートを取り始めて移動する)。


GADGETS
 Samは多彩なGadgetを使う事が可能であり、ハイテク関連を含めたそれはThiefとは大きく異なっている特徴である。それぞれの武器の解説はビデオ付きで見る事が出来るようになっている。


*Sticky Camera
 SC-20K(多目的ランチャー)から撃ち出して使う、繰り返し使用可能な吸着タイプのリモートカメラ。視界外の場所の動きを観察する事が可能であり、ズームやビジョン・モードの変更も可能である。数は多目。

*Diversion Camera
 同じく吸着タイプのカメラだが、リモート操作で音を出して敵を誘き寄せ、近くに来たところでガスを噴出して気絶させられる。上手くやれば複数の相手を倒す事も出来る。ただし数は少ない。

*Sticky Shocker
 敵に撃ち込んで感電させて倒す事が出来る電極。長距離型のスタンガンの様な物。水の中に撃って感電させるという使い方も出来る。数は少ないので、ここぞという時しか使えない。

*Ring Airfoil Projectile
  SC-20Kから撃ち出す非殺傷タイプのリング弾。ただし背後からか頭部に当てないと一発では倒せない事が多いので、よろめいている間に殴り倒すとかしないとならない。よって周囲に別の敵がいる場所では少々使いにくい。

*Gas Grenade
 集団の敵を眠らせる事が出来る武器。しかし発射してから噴出までにやや時間が有るので、その間に敵が動いてしまったりで上手く多数の敵を巻き込むのは難しい。また弾は希少でほとんど手に入らない。

*Optic Cable
 ドアの下の隙間から差し込んで向こうの様子を見る事が出来るツール。敵が居る部屋に侵入する時に適したタイミングを計るのに役に立つ。

*Emergency Flare
 熱探知式の自動Turretの向きを逸らすのに使用可能。敵の注意を引き付けるのにも使える。

*Laser Microphone
 特別なシーンでのみ必要となる盗聴用のマイク。

*Wall Mine
 モーション・センサーの付いた貼り付け式の地雷。敵の移動ルートに取り付けたり、誘い出して起爆させたり出来る。敵がセットしている事もあり、これは解除して自分の物にする事が可能。

*Frag Grenade
 文字通りの手榴弾。集団の敵を一掃するには役に立つが、あまり遠方へは投げる事が出来ない。登場はミッションによって大きく異なり、数多いミッションも有れば無い物もある。

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