SPLINTER CELL

                                 06/09/30


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製作/販売: Ubi Soft Entertainment
発売: 2003/02
日本代理店版: Ubisoft Japan より完全日本語版有り



概  要  元々はXbox専用のタイトルとして開発されたゲームで、2002年に数々のメディアからXboxの年間ベスト作品として評されている。あまりの評判にその後このPC版を含めて多数の機種に移植されており、現在でも人気のシリーズ物として製作が続けられている。
 このSC1はシングルプレイ専用でマルチプレイは無し。内容そのものはXbox版とはほとんど変化はないが、AIに関して修正を入れたりとか若干PC版の方が難易度が高いそうである。

 日本のUbisoftからは「日本語マニュアル付き英語版」と「完全日本語版」の2種類が発売されており、前者は現在では扱っていないようだ。日本語版を希望するなら、オークションや中古等で購入する場合には種別に注意した方が良いだろう。

 有名なゲームだけに製品の入手は3年以上経過した現在でも容易であり、日本の輸入ゲーム販売店でも手に入れられる。オリジナルの他に廉価再発版、2作目Pandora TomorrowとのセットとなるEspionage Pack等が存在している。3作を集めたSplinter Cell Trilogyという製品も存在するが、これは英米では未発売のようだ(アジア地域等で販売しておりプレイそのものは英語で可能)。

 Sam Fisherの声を担当しているのは多彩な作品に出演している有名俳優のMichael Ironside

 追加ミッションパックが存在しており、これは元々Xbox版へのボーナス・コンテンツとして製作された物で3個のミッションが含まれている。PCにおいてはこれは有料の別売りであり、現時点では日本への通販可能なサイトとしては英国のGameplayにて千円程度で購入可能。他には本編SCとのセットになった再発パックや、三作目のChaos TheoryのCollector's Editionに収録されている(プレイにはこのオリジナルSCが必要となる)のだが、いずれも現在では販売されていない。
 ただしこのミッションパックには動作条件があるので、もしプレイしてみたいと考える方はパッチの項をよく読んでもらいたい。

STORY  主人公Sam Fisherは米国機密組織National Security Agency (NSA)に所属する特殊工作員。ほとんどの者がその存在すら知ることの無い部署Third Echelonに属する彼は、数十年間に渡って最も危険且つ最重要機密に属する任務をこなしてきた一流のエージェントである。今回の任務は米国に対してテロを仕掛けてきた旧ロシアGeorgiaの独裁者ニコラーゼの野望を阻止する事にある。

 ゲームのコンセプト及び主人公の造形はTom Clancy自身が担当。このゲームはRainbow Sixの様に原作となる小説は存在しておらず、ストーリーは製作チームが作り上げた物をClancyとの打ち合わせによって細部を修正・決定している。

 タイトルの意味はSamの属する組織Third Ecehlonの機密性を表してSplinter(分離した)Cell(支部)というのと、テロリスト組織(Cell)をSplinter(引き裂く)というダブル・ミーニングから決められたそうだ。

PATCH

DEMO
 このゲームのパッチ関連はややこしい上にトラブルも多く、公式Forumには大量のパッチ関連の質問スレッドが散乱している状態である。以下その辺を整理してみる。

 基本的にはパッチはV1.2bまで。末尾のbはV1.2から追加されたベンチマーク機能に関する細かな修正なので、プレイに関しては別にbが付いている物である必要はない(V1.2でもOK)。

 混乱の第一はUbisoftのゲームには有りがちなのだが、国によってパッチが異なっている点。「日本語マニュアル付き英語版」はUK版のCDとなっており、SC_EMEA_PATCH_1_2 (EMEA = Europe, Middle East, Africa)を使用する。北米版はUS/CA用のパッチしか使えないし、完全日本語版は専用のパッチが公式サイトに用意されている。
 次にCreative Labsのサウンドカードに付いて来るOEMバージョンには専用のパッチが用意されているので注意(Kalinatekのエレベーターで落ちる件)。なおこのOEMのSCのバージョンが何なのかは未確認で、また公式版のパッチが適用可能なのかどうかは未確認である。或いは付いて来る時期によってバージョンが異なっている可能性もある。

 加えてV1.3 Patchというのが存在しており、これも混乱を招く元となっている。これは上の概要欄で述べた別売りのミッション・パックをインストールする為の環境を作るパッチであり、幾つかのRadeon系カードの描画関連のバグ修正も含んでいる(ゲーム進行上のバグ修正は含まれていない)。よって拡張パックを持っていない限りはそれ程意味が無い物である。なおこのパッチを入れるには先に1.2が適用されていないとならないようだ。
 更に話をややこしくするのが、このV1.3はEMEAバージョンにしか用意されていない点。よってミッション・パックはV1.2までしかアップデートが行えない北米版のSCを持っている人にはプレイする事は出来ない(その為ミッション・パックは欧州でしか販売されていない)。ところがChaos Theory Collector's Editionをその辺を明記せずに売ってしまったので、ミッション・パック目当てでこの特別版を購入した人々から抗議が起きるという事態になってしまった。ミスを認めたくなかったのか公にはアナウンスされなかったが、その後サポートセンターに購入したという証拠を示せば、特別にインストールが可能になるようなファイルのダウンロード先を教えてもらえるという処置が取られたそうだ。よってUS版でもプレイが絶対に不可能という訳ではないが、今仮にCollector's Editionを入手したとして同様の措置を取ってもらえるかは不明である(同時に何故北米用にV1.3を出さないのかも謎である)。

 続いてパッチの適用エラーの問題。V1.2をインストールしようとすると “cannot find version number error”や”以前のファイルが見付からない”といったエラーで進まなくなってしまうという問題がある。今公式Forumを見回しても、出された当時から依然として完全な解決方法は見付かっていないようだ。
 まず最初に確認するべき点は現在のSCのバージョンになるのだが、これはどこにも表示されないという面倒な仕様になっている。既にV1.2を適用した状態で発売されているCDも有り、これに適用しようとすると当然エラーになる。インストールしたフォルダ内を検索してPatchinfo.rtf, Readme.rtfといった名前のファイルが無いかを確認。有ればパッチ履歴が書いてないか見てみる。或いはsystemフォルダ内にTimedemoという名前のファイルが有るならば、それはベンチマーク用の物なのでV1.2以上になっている事になる。それと当然自分の所持している国用のパッチでないと適用出来ないのは言うまでもない。
 対策はいろいろと挙がってはいるのだが確実な物は無く、ほとんどのスレッドは解決せずに終わってしまっている。一応幾つかやってみる点を列挙しておく。

*一度綺麗にアンインストールしてから、再度インストールして直後に適用してみる
*デフォルトのフォルダにインストールする。逆にそうしているなら他のドライブ等に変更する。
*アンチウイルス、セキュリティ系ソフトを含めて常駐ソフトを全て停止させてから行う


 デモは2種類リリースされており、最初の物(100MB)はバグも多く、アップデートされたデモ(177MB)の方がマップ数も多くなっているのでこちらをプレイする方が良い。

 
動作環境
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium III 800 MHz Pentium III 1GHz
MEMORY 256 MB 512MB
VIDEO VRAM 32MB以上 Hardware T&L対応 VRAM 64MB以上 Hardware T&L対応
SOUND DirectX 8.1b compatible EAX Advanced HD
対応OS  98/ME/2000/XP
DirectX 8.1b以上要


 ビデオカードはNvidiaだとGeForce 256、ATIだとRadeon 7500クラスからサポートしている(V1.2以降)。発売当時はかなりの性能(特にビデオカード)を要求したゲームであり、定格動作をさせていてもファンの冷却性能が悪かったりすると熱暴走するという位にビデオチップに処理負荷を掛ける事で有名だった。3年経過した現在では特に動作に問題は無いレベルと言えるが、それでもメーカー製PC(オンボードのビデオチップ)では動かない可能性もまだ有るし、設定を最高にしてストレス無く動作させるにはそれなりの性能が必要となってくる。
 デスクトップのカラーはTrue Color (32 bit)必須でそれ以外だと起動しない。またVRAM 32MBのビデオカードの場合、800*600以下でShadow ResolutionとDetailをLowにしないと動作保証無し。

 3D未対応のサウンドカードや2CHのスピーカー用にAudio Virtualization機能が用意されており、擬似的に立体音響を作れるようになっている。ただしこれはCPUに負荷を掛けるので、重いならば設定を低くする必要がある。



*Nvidiaのビデオカード(GeForce系)を使用していて、影が一切描画されない
 このゲームでは影の描画モードを3種類持っており、初回のレンダリング時(ゲーム起動時ではない)に自動的に最適な物を検知するようになっている。この時にNvidiaのビデオチップだと認識は正常に行われるのだが、そのモードとドライバとの関連で問題が発生する可能性が高い。実際にゲームをプレイして見て影が描画されていないと思えるなら、Optionに戻ってVideoの設定を確認する。メニュー内にShadow Detailの設定が無ければ正常に認識されているので、内部設定をいじらないとならない(この場合正常に認識されていると問題が起きるの意味)。この点についてはグラフィックの項で詳しく解説する。

 取りあえずここでは修正方法を書いておく。ゲームのSystemフォルダの中に有るSplinterCell.iniをメモ帳等で開いて、[D3DDrv.D3DRenderDevice]の中を見ると以下の様な記述文が有る筈。

; ForceShadowMode flag : 0==projector, 1==buffer, unspecified==auto-detect
;ForceShadowMode=0

 先頭のセミコロンはコメント行の意味で、実行されない単なる記述文となる。ここで2行目のみセミコロンを取り去ってForceShadowMode=0にしてやり保存。これでこの設定が実行されるようになり、強制的にProjector Modeになるので影が描画されるようになる。

*起動時に画面がブラックアウトしてしまう
 Systemフォルダ内のSplinterCell.iniを開いて[D3DDrv.D3DRenderDevice]の中に、
OverrideDesktopRefreshRate=true
DesiredRefreshRate=60

 という2行を書き加える事で治る可能性有り。

*ゲーム内の速度が速過ぎる
 自分や敵のスピードが何倍か速くなってしまうという現象。SCはUnreal Engineを使用しているので環境によってはこのトラブルが起きる事が確認されている。説明は長くなるので、当サイトのトラブル対策コーナーのPerformanceの項を参照して欲しい。

*ビジョンモードを切り替えると非常に重くなる(特にサーマルビジョン)
 Effects QualityをVery Highにしておくと重くなるので設定を下げる。

*ジャンプを連続して行うとデスクトップに戻って固定キーの設定画面が表示される
 Windowsではユーザー補助のオプションとして、Shiftキーを5回連続して押すと固定キーの機能が働くようになっている。よってコントロールパネルから機能を無効にするか、ジャンプのキーをSpace等に変更してShiftは使わないようにする。

*最初のトレーニングがスタートしてから動く事が出来ない
 発売当時結構有ったトラブルで、解説をちゃんと聞けば分かる。最初は上下左右に計4個有る赤いライトを指示の通りに順に消えるまで見るテストから始まるようになっており、クリアするまでは移動は出来なくなっている。

*Creative Labsのサウンドカードに付いて来るOEMバージョンにて、Kalinatekのエレベーターでゲームが一般保護違反で落ちてしまう
 専用のパッチが用意されている

*CIAのミッションである地点に来ると突然ミッションが失敗に終わってしまう
 そこに到るまでの間に倒した相手を完全に隠しておかないと、それが見付かったと判定されて失敗になるので、メーターが左端に振れる位置に全ての倒した相手を運んで確実に隠しておく。

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