シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度はEasy / Medium / Hard /Impossibleの4種類が用意されており、最初から全て選ぶ事が可能。途中で難易度の変更は出来ない。なお一度クリアした後に新しくゲームを開始すると、新オープニングとして初回プレイ時とは異なる新しいマップから始まるようになっている。 セーブ&ロード チェックポイント方式となるが、これはオプションからONにしておかないと有効にならない。セーブは任意の場所で幾らでも可能だが、クイックセーブはサポートされていない。注意点としてチェックポイントはメモリ上に保存されるだけなので、ゲームを抜ける際にはマニュアルでセーブを実行しておかないとならない。つまりメニューから「チェックポイントまで戻る」というオプションは、そのゲームを継続している間のみ有効である。不安定なゲームだったので、チェックポイントに来たらマニュアルでセーブを実施して進めた方が無難。 なおセーブデータに名前を付けられないしサムネイルも保存されないので、どこが目的のセーブデータなのかは分かり難いという問題あり。またセーブ画面のスクロールが遅いので、数が増えると以前の物にアクセスするのに時間が掛かるという欠点も抱えている。 OBJECTIVES 次に行うべき目的を具体的に表示する機能は無い。マップを手に入れればそれを参照する事が出来るので道は分かり易くなる。 EXTRA ゲームを進めるに連れてClem's Notebook(モンスター系のガイド)、Consuela's Journal(島の歴史や場所のガイド)のページがアンロックされて行く。大半は進めるに連れてクリア出来るが、全てをアンロックするのはリプレイしないと不可能である。 英語 字幕表示は可能。ただし英語量は結構多いゲームである。 |
特 殊 要 素 |
ゲームの持つユニークな要素についての解説。 このゲームには三種類のエンディングが用意されており、プレイヤーがゲーム中に採った行動によってGood, Neutral, Evil(注:Badでは無い)のどれかに行き着くようになっている。それを決めるのはモラルのパラメータであり、以下の様な要素で変化する。 *途中で出会った人間を助ける(協力する)とGoodに、逆に攻撃したり殺したりすればEvilに傾く *仲間にした人間を長い時間助け続けて、目的を多く達成させてやるほどモラルはGoodに傾く *特定の場所で採った行動によって変化(必ずしも生かす事がGoodではない) ![]() エンディング以外でも善悪のパラメータによる変化は存在しており、ゲーム中に死んだ元妻と二人の子供が幻影(幽霊?)として随所に登場するのだが、その彼等の反応が変わったりする。またはその他の人物の台詞も変る箇所がある。 このモラルのパラメータはゲーム中に数値としては確認する事が出来ない。しかし最初はクリーンな状態のTorque自身の外観が、Evilに傾くに連れて服は薄汚れ、体には刺青や傷跡が浮き出てくるようになるという視覚的な変化や、Inventory画面にて表示される家族の写真の変化である程度把握する事は可能。左の画像はその写真になるが、モラルがGoodを保っていれば写真に変化は現れない。しかしEvilに寄るに連れて写真には変化が生じるようになる。 (Evilの時の画像を見たい人はクリックすれば見る事が出来る)。 戦闘面での特徴的な要素としてInsanity(発狂)、またはRage(激怒)と呼ばれるモードが用意されている。敵にダメージを与えると溜まって行く黄色のInsanityメーターがマックスになって点滅するようになったら、その後は任意の時に変身のキーを押すとTorqueはモンスターに変身する事が出来るようになっている。 変身時の能力についてだが、メイン攻撃で爪による周囲の敵への薙ぎ払いのコンボアタック、セカンダリー攻撃で単体狙いだが強力な串刺し攻撃を行う。それとこのモードにおいて敵を倒す毎に右下に表示される青い経験値メーターが上昇し、これがマックスに達するとレベルアップをして(その瞬間にカメラが変身時のように周囲を一回転する)、レベル2からはジャンプキーにて地面を叩いて衝撃波を周囲に繰り出す攻撃が可能になる。その最大レベルは4か5程度だと思うが未確認(レベル表示はされない)。 変身した時点からInsanityメーターは減り始め、任意の箇所で再度変身キーを押すと元の姿に戻れる。もしメーターが切れると代わりにHPが減少を始めるので、注意しないと気が付かない内に死んでしまう事もある。なお変身可能時間はレベルが上がるほど長くなる。 |
GAMEPLAY |
プレイ時間はMediumで15〜20時間程度。マップ数は全部で20個で後で戻れる物も多い。ただし複数のマップを前後しながらでないとクリア出来ない箇所が有る訳ではなく、弾薬やアイテム類を取りに戻ったりが可能という意味しか持っていない。進行は基本的に一本道だが、幾つかの分岐ルートに加えて脇道的な場所は存在しているし、弾薬・アイテム系はシークレット的な場所に隠されている物が結構多くなっている。 ゲームのタイプとしては開発元自身から“Action Horror"と宣言されており、いわゆるサバイバル・ホラーのスタイルを採ったゲームではない。ゲーム性の根幹部分はスピーディーなアクションであって、ロケーションや背景設定にホラー要素が含まれているというデザインになる。開発チームはバイオハザードやサイレントヒルといったサバイバル・ホラーの有名シリーズのファンではあるが、それと同じスタイルの物を作るよりは路線を変えたかったそうだ。しかし発売前にはホラーの部分を強調していたので、サバイバルホラーの作品であるかのように受け取られて批評されてしまい、その観点から文句を付けられたりしたのには参ったと不満を述べている。 恐怖感という点では、個人的にはあまり怖さを感じさせる物ではなかった。まず主人公のTorqueが目の前で起こる事に全く動じないキャラクタという風に描かれているので(彼は最初から最後まで一言も喋らないし、ムービーのイベントシーンでも憮然とした顔でリアクションが薄い)、画面内の主人公が怖がって見えなければ、それを操作するプレイヤーにも怖さは伝わって来ない。舞台の方も刑務所内部だけではなく島全体を使っているのでアウトドアのパートが結構多く、ホラー物では定番の暗い場所に閉じ込められた怖さという要素がそれ程強調されていない。更に数多くの武器と弾薬が手に入る設定となっている為に、サバイバルホラーにおける危うさというものがほとんど感じられない。これだけプレイヤー側に戦闘能力を持たせてしまうと、恐怖感を生み出すのは難しいと言える。 グロテスクな描写の面では、マップ内には頭や四肢が千切られた死体が大量に転がっているし、流れ出ている血痕の量も相当に多いのだが、こちらもそれ程の気持ち悪さは無し。その原因の一つにはグラフィックスの“画風”によるものがあると思う。例えば同じ原作小説を基にホラー漫画を描かせた時にでも、絵が上手いとされている漫画家ほど怖くなるかというとそうではなくて、それにはまた別に絵柄から受ける印象が大きく関わってくる。その意味でこのゲームのグラフィックスは、画風(アート)として怖さがあまり伝わってこないタイプであった。 一方で怖いと感じた点はTorqueが視る幻覚やフラッシュバックになる。昔何かが行われていた場所に来ると、その時起きていた出来事が幻覚として目の前に出現したり、死んだ元妻や子供が語り掛けてきたりといったシーンは不気味である。他にプレイ中に大きな音と共に一瞬だけ幻影が画面に重なって表示されたりという演出も多い。ただそれを含めても総合的にはそれ程怖くは無いしそれを狙ったゲームでもないので、その手のホラーを期待して買うと失望させられるかも知れない。 謎解きのパズル要素が相当用意されているゲームであり、純粋に進行ルート発見の為の謎解きとなる物もあれば、敵をどうやって倒すのかというパターンも含まれている。或いはオブジェクトを動かす操作が可能なので、それを使ってやるパズルも存在する。そしてこの謎解きはかなり難易度が高い物が幾つか存在しており、最初から最後までノーヒントでクリアと言うのは難しいと思われるレベル。 操作は三人称視点がデフォルトとなっているが、一人称視点への切り替えも可能である。コンソール系のゲームによく見られる「一人称視点にすると代わりに動けなくなる」といった制限も無い。三人称は完全後方視点を採用しており、後退キーでバックするという方式(回転してこちらを向くのではなく)なのでFPSに慣れたプレイヤーにもやり易いだろう。Q&Eキー単独押下か、ジャンプ+左右移動キーにて左右へのローリングが可能。ジャンプは独特な感覚で、結構高く飛べてフワリと降りるような感じである。 基本的には三人称視点でのプレイとなり、FPS視点でのプレイはコンソール用のFPS視点切り替え可ゲームの中ではまともな方だとは思うが、やはり三人称の方がやり易い作り。それとFPS視点だと左右へのローリングが出来なくなってしまうという問題がある。一方でTPSの方では壁を背にしてしまうと視界が変になって戦い難くなるという欠点は持っている。 ライトはバッテリー方式で、9個まで所持可能なバッテリー使用する。暗い場所は多いと言えば多い方だが、その分マップ内のバッテリー数も豊富だし、他にフレアを投げて周囲を照らす事も可能なのでほとんどの場所では困る事は無いだろう。その代わりに本当に無くなってしまうと一切照らせなくなるので難儀する事になる。 モラルとの関連ではGoodの道を進む方が難易度が高くなっている。GoodではAI仲間を助けながら進まないとならないのだが、この扱いが難しい。FF有りなので乱戦中に誤って撃ってしまうと不味いし、数回これが起きると死ぬまで自分に反撃してくるようになってしまう。またこちらの意図は無視して敵に突っ込んで行ったりするので、爆薬系で一気に吹き飛ばしたいのにAIにもダメージが入ってしまうから投げられなくなったり、逆にこちらが敵に向かって行った際に爆薬を投げて自分を吹き飛ばしてくれたり。仲間の助けが無いと厳しいというバランスでもないので、助けないで殺してしまったりするEvil寄りのルートの方が遥かに簡単になっている。 逆に味方を連れて行く利点としては、一緒に戦ってくれる他にはアイテムの有る場所のドアの鍵を開けてくれたり、通常では気が付き難い別のルートに連れて行ってくれたり、或いは要所で何をすれば良いのかのヒントや指示をくれたりする。 |