更新履歴 | 18/02/07 レビュー掲載 (使用バージョンは1.52.10。バイオフィードバックセンサー系は非使用でのレビュー) |
販 売 | 制作・販売: Flying Mollusk 発 売: 2015/09 日本代理店: 無し 2018/02/07 現在 Steamにて 1980円で販売中 |
概 要 | Flying Molluskはロサンゼルスのインディーズ会社でこれがデビュー作。このゲームはコアメンバー6人+アルファで制作されている様である。 同社の創設者であるErin Reynoldsは南カリフォルニア大学のInteractive Media Program学科在籍中に、インターンとして向かったディズニーのゲーム制作部門にそのまま就職して5年ほど開発に携わったという経歴を持つ。その後大学へと戻った彼女は卒業研究のテーマとしてこのNevermindのプロトタイプを制作。卒業後にそのままプロジェクトの参加メンバーを引き連れて完成版を制作するべく会社を起ち上げたという流れになる。 2014/02にKickstarterにて資金を募集するが、ファンディングゴール $250,000に対して$129,615と未達に終わり失敗。しかしゲームが導入しようとしているバイオフィードバック関連の機器であるRealSense 3D Cameraの制作企業Intelから資金提供を受けられる事になり、目標額を下げた二回目のKickstarterでは成功を収めて本格的なゲーム化に至っている。 2015/03/31にはSteamにて早期アクセス版としてリリース。同年09/29に正式発売。プラットフォームはWindows, Mac。 コンソールではXbox One版が2017/01に発売されている(海外)。「対応の理由は非常にシンプルで、デフォルトでバイオフィードバックに対応するデバイスKinect 2.0が搭載されているから」だったのだが、その後これは標準機能から外されてしまっている。それもあってかこのXbox One版は出る事は出たのだが肝心のバイオフィードバックに対応していない。(今後も対応する予定は無いという話では無いそうなのだが現時点では未定)。よって見方を変えると他のゲーム機でも出る可能性はあるという話でもある。 最大の特徴は様々なバイオフィードバック機器に対応しており、それ等を用いてゲームをプレイ可能というところ。プレイヤーに心拍数センサーを取り付けたり表情検知カメラで観察したりして、プレイ中に恐怖や不安を感じるとゲーム内の世界が変化するという風に設定されている。具体的には画面が乱れたり暗くなったりして、移動自体や何かを操作したりする際の難易度が上がるというシステム。よって恐怖や不安に直面しても出来るだけ心の平静を保つようにしてプレイしないとならない。 以下はバイオフィードバック関連の主な対応機器。詳細な一覧はこちら 対応テクノロジー 対応機器。 ・Intel RealSense テクノロジー (ジェスチャー検出, 心拍数) ・Affectiva Affdex テクノロジー (表情認識) ・Apple Watch, Wild Divine IomPE. ガーミン社のハートレートモニター チェストストラップ. Mio LINK センサー (心拍数) ・Tobii EyeX アイトラッキング・コントローラー (視点追尾) バイオフィードバックセンサーと聞くと大袈裟な感じも受けるが、実際には普通の安価なWebカメラでも使用可能。あるいは高価だが普及度はそれなりのApple Watchの様なデバイスを利用する事も出来るので、開発側では積極的な利用を勧めている。ただしこういったセンサーが必須という訳ではなく、センサー類無しでもゲームの本体部分はプレイ可能である。 なおセンサーでプレイヤーの恐怖を図るという設計だが、本来の目的はそれでゲームを面白くするというのではなく、将来的には実際に何等かの恐怖症やトラウマを抱えている患者の治療用ツールとしての応用がメイン。モニター上にシミュレートされた恐怖に対して平常心を保つ事で、実際の生活で直面した際にも平静を保てる様にするという訓練ツールとしての発展を計画している。 リアルな体験という観点からVR対応にも力を入れており、こちらも積極的に使用をアピールしている。HTC ViveとOculus Riftに対応。ただVRはゴーグルを装着するのでカメラによる表情認識との併用は不可となるという制限はあり。 書き添えておくと2016/11/21に大規模なアップデートが行われており、VR対応, それまで患者が2人だけ(+テスト用1人)だったところに2人追加されて計4人に, 既存の患者のレベルもリマスターされている。発売から長い間患者数が少なく、価格の割にはボリューム不足という点が批判の対象にされていたのだがそれが改善されている。実際に少ないコンテンツで販売していたのだから批判を受けても当然なのだが、このアップデート前のユーザーレビューはその点も考慮して参考にした方が良いというのはある。同様にバイオフィードバック機器やVRを使用してのプレイでのレビューなども中には含まれているので、使わないでプレイするならその辺も割り引いて考えないとならない。 以下のトレーラーにはネタバレ的な映像も含んでいるので、出来るだけ新鮮にプレイしたいのならば事前には見ない方が良いだろう。 |
STORY | ニューロプローブと呼ばれる技術が開発された未来の設定。過去に大きなショックを受ける様な体験をした人間はそれをトラウマとして抱え込んだりしてしまうが、そのトラウマとなった出来事を心理の端へと追いやるあまりに現在では自分自身でも具体的な内容を思い出せない様になっているケースも多い。それを突き止めて根本から治療する技術がニューロプローブである。 まず患者の精神構造をインプリントという形でデータ化し、患者自身がその場に居なくても内部を自由に探索可能にする。そしてその中に入り込んで患者の精神内部を探索し、そこからトラウマの原因を突き止めるのがニューロプローバーの仕事である。プレイヤーはそれを仕事とするニューロスタルジア・インスティテュートの新人医師となり、何人かの患者のトラウマを特定する為に精神世界を探索する事になる。 |
PATCH & DEMO |
Steamなのでパッチは自動適用。2018/02/07現在バージョンは1.52.10。 以前デモが出ていたが既に配布は停止されている。相当に古いバージョンなので仮にどこかから入手してプレイしたとしても、既に動作確認等には役に立たないと思われる。 |
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動作環境 & トラブル |
DirectX 11以上要 Windows7でもベースとなるゲームの動作は可能。サポート外にされているのはバイオフィードバックセンサー機器の中にはWindows7用のドライバを持っていない物が有る為にこうなっている。私自身もWindows7でプレイしたが特に問題には遭遇しなかった(バグには遭遇したが7限定の物ではない)。 使用するセンサー機器によってはCPUとビデオカードに高性能の物が推奨されているケースもあるので注意。Windows10限定の物も在ったりするので使用する際には公式サイトのサポート状況やFAQを良く確認しておくべき。 *コントローラー部分的対応(名前入力にキーボード要) *セーブデータは \Steam\userdata\固有数字\342260 の中 ※パフォーマンスが悪い(フレームレートが低い) 現在使用しているUnity 5では、IntelのCPU内蔵(orオンボード)ビデオ機能とNVIDIAのビデオカードを併用している際に、遅いIntel側が選択されてしまう事があるというバグを持っている。主にノートPCの様に省電力を考慮して切り替えを行っているシステムで発生。NvidiaのコントロールパネルよりGeforceを優先して使う設定に切り替えておくか、Nevermindの起動時には優先して使う様に実行ファイル別に個別設定をしておくかで対応する。 ※画面がブラックアウトして映らない 上記と同じ現象。デスクトップPCなどではオンボードのビデオ機能が使用するマザーボード上のビデオ出力コネクタからモニターへとケーブルが接続されていないケースもあり、その場合オンボード処理に切り替わるとモニターがブラックアウトしてしまう事になる。そもそもオンボードビデオ機能は一切使わないのならば、デバイスマネージャーからオンボード側のビデオ機能を不可にしておくか、ドライバをインストールせずに使えない様にしておくとかで対応する。 ※ヘッドフォンをPCから外すor挿すとゲームが落ちる プレイ中に再生デバイスが変更されるとゲームが落ちる可能性がある。スピーカー再生からヘットフォンに切り替わる際やその逆も。対策は無いのでそうしないようにするしかない。 ※Vsyncをオンに出来ない件の不具合 現時点では設定でVsyncを有効には出来ない仕様。よって高性能のPCだとFPSが高くなり過ぎる恐れがあり、それがトラブルを発生させる可能性が出て来る。定番の問題として例えばキーボード等からの入力への反応が変になり、タイミングを合わせるタイプの移動やQTEが上手く行かなくなる。このゲームにQTEは無いがタイミングを合わせての移動は要求される場面はあるので影響は有り得る。あるいは起きるべきイベントが発生せずにゲームが進まなくなるというトラブルの原因になったりもする。他にはゲーム自体では無いが、ビデオカードが際限なく処理を行ってしまい猛烈に熱くなる(ファンが高速回転する)といった問題に繋がったりもあり。 FPSは無料の各種ツール(Steamにも機能あり)を使ったりすれば判るので、プレイ中その値が300や500とかを超えるならば問題の原因になっている可能性を疑ってみるべき。対策としてグラフィックスの描画負荷を高めてFPSを下げるのが簡単なのだが、そのビデオ負荷を高くしようにもNevermindには設定項目が少ないので効果は限定される。そこでビデオカードのユーティリティーからVsyncを強制的にオンにしてやればモニターのリフレッシュレートよりも上がらなくなるので通常はそれで解決される。FPSの上限値を指定出来る外部ツールでもOK。しかしゲームとの相性で適用されないケースもあるので、その場合には別のツールを利用して試すしか無い。 ※バグ等でゲームが進行しなくなる 何等かの問題でゲームが進行しなくなってしまったケース。メニューからセーブして一度自室へと抜けてしまい、再開するという形でセーブポイントからやり直せば上手く行く可能性がある。駄目な場合、ゲームを終了させてから再起動でやり直すと治るという報告もあり。 個人的には#909の多数のモノクロ写真並べのシーンで発生した。 |