シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度設定は無し。マップ単位でのリプレイ機能は持っていない。 セーブ&ロード プレイ中にセーブする事は出来ない。マップをクリアして次に移る際にセーブされるのみ。またセーブポイントは一つだけで、常に新しい物を上書きしていく方式。この仕様によって落ちた時等に問題になるという件はトップのトラブル情報に書いたが、問題はそれだけではない。 まずメインメニューからNew Gameを選択すると、一つしかないセーブが上書きされて消えてしまうので注意(パッチにて注意がオーバーレイ表示されるようになった)。それとプレイ中にうっかりメインメニューに戻ってしまうと、プレイ中のゲームに戻れなくなりContinueから(マップの最初から)やり直しとなる。 なぜこの様なセーブ方式になったのかだが、別にセーブをさせない事で緊張感を生み出そうという意図があった訳ではない。作者の弁によれば「UT2K4は対戦マルチプレイゲームであり、リアルタイムでのセーブ(クイックセーブ相当)をエンジンの機能として持っていない。そして(おそらくだが)このエンジンを使ったゲーム(Mod)で同等のセーブ機能を独自に持っている物も無い。旧Unrealエンジン相当のセーブ機能は残されているのだが、これはマップ全体のデータをそのまま保存するという方式を採用している。当時ならばともかく平均して50MBのサイズを持つOoHでは、それだとセーブ及びロードの時間が長過ぎるという問題が生じる」。 「それとセーブされた物をロードした際には、霧, 雨, 炎等のエフェクトが全部消えてしまう(進行に際してこの系統のエフェクトが重要な箇所が存在している)。またアニメーションのフレームが半減、更には予測出来ない異常が発生したりもあるので、実質このセーブ機能は使えない」。といった事からマップ途中でのセーブが排除されている。 もっと良いセーブシステムを制作したかったが、各マップを小さくする事で繰り返しプレイの手間は軽減出来るし、進行ルートが解ればなるべく戦闘を避けて出口へと急ぐ事も可能。そこでこの方式にしたとしている。だが実際には相当広いマップも有るし、また非常に進行が判り難いマップも有りという状況で、やり直すのに苦労は無いとはとても言えないレベル。それと直線的にやり直すと脇道のアイテム類を拾えなかったりとマイナス面もある。結局最終的にはチート可能ファイルを配布して、繰り返しに負荷を感じる人はこれを使って欲しいという形で収めている(Flyコマンドを使えば高速で移動可能等)。私はこの手のMod類を制作した事が無いのでその困難さは判断出来ないが、作者はグラフィックス面が本職だし、プログラム系制作のメンバーが居ればもっとマシな物が作れたのではないかという疑念は持ってしまう。 なお作業切り替えにてデスクトップに戻り、各マップの先頭地点を逐次保存しておく事は可能だが、トラブルの項に書いたように武器や弾薬のステータスは保存されない。それでも一応定期的にSaveフォルダのバックアップは採取しておいた方が良いだろう。 OBJECTIVES 下段にずっと文字表示されている。しかし詳細な解説は無いので漠然としている事もあり。コンパス機能や目的方向を示すガイドは無し。 英語 会話シーンや独り言は字幕込みで表示される。ヒントが含まれていたりもするので、特に独り言の方はちゃんと読んでおいた方が良い。他にはストーリー関連の解説資料が結構あって、またそれぞれが相当の分量を持っていたりする。ログとして残らないのが残念で、あまりにも長いのでプレイ中にじっくり読んだりせずに飛ばしてしまう事も多かった。 |
GAMEPLAY |
マップ数は30個以上でクリアまでは12時間程度。Modとは言え普通のシングルプレイFPS並のボリュームは持っている。脇道探索を減らせばもっと早くクリア出来るはずだが、セーブが出来ないのでマップ終盤で死んだりすると時間が掛かるし、以下に説明する様な要素も加わる為に非常に短時間でのクリアは困難であろう。 サバイバルホラーでは無く、戦闘面は近距離打撃戦に力を入れている点を除けば普通のFPSに近い。タイプとしてはアクションアドベンチャーに当たり、進行ルート探しや必要なアイテムを見付けるといった要素が強い。敵が出現しないマップも幾つか出て来る。 ホラーという観点からすると、暗いエリアはそれ程ないし、ドッキリさせる様な演出も少ない。また主人公が火器を所持している警官という設定で、怯えるような描写も出て来ない為に恐怖度は低いという感想。一方でこのゲームの狙いはリアリティを持った街並みを作り出し、その中を探索する事でまるでゾンビ映画の中に入り込んだ様な体験を生み出そうとしている所であり、その面では高い完成度を誇っている。特にアウトドアのマップは良く出来ており、広いマップ内に大量のディテールに凝ったオブジェクトが配置されていてリアリティを感じさせる。車両等でやたらと道を塞いでしまうのは仕方がないとしても、それ以外は整然としたゲーム的な形状ではなく、複雑で自然なマップ形状を採用しているので、移動していて実際のロケーションに居るかの様な感覚が得られる。それとインドアも含めて多彩なロケーションが用意されているのもプラス点。 ただし本人が“偏執的”と語るほどに凝ったオブジェクト類の配置はトラブルの項で述べたような描画負荷を生み、またアイテム箱に引っ掛かって開ける為のUse操作が上手く出来ない, マップ形状の隙間にスタックして動けなくなる等の問題が起きている。普通に移動している状態でも自分の体の幅が掴み難く、飛び出しているオブジェクトに引っ掛かって止まったりも発生する。 このリアリティを重視したマップ構造は利点と欠点を併せ持っている。私がプレイしていて連想したのはOperation Flashpointシリーズで、OFPでは広大なマップを用意してその中を実際に移動させるというのが大きな特徴になっている。ミッション目的地点から始まるのでは無く、基地からそこまで何も起こらない中を実際に長距離移動したりするという意味で、それによって戦場のリアリティを醸し出す事を目的としている。同様にこのOoHでも広いアウトドアのマップが多く、そして何も起きない状態での長距離移動をさせられるシーンが結構出て来る。これは実際にその世界に居るという感覚を高めるには有効に働いているのだが、逆に単なる移動が長くて単調さが感じられてしまうというデメリットも生じているのは否定出来ない。 アクションアドベンチャーと書いたがパズル要素は無く、ルートやアイテム探しをさせられるのだがその難易度が相当に高目なのはマイナス要素となる。まずマップのタイプとしては、キーやアイテムを入手する為に大半のエリアを入念に探し回る必要がある物と、枝道が大量に用意されているので正規ルートが見付けにくい物(解ってしまえばかなり省略可能)が混在している。そしてゲーム的に解り易く作られたマップは少なく、どっちに進めば良いのかや、今どちらを向いているのかという方向感覚が掴み辛い物が多い。メインルートから時折短い枝道が分岐しているという構造ではなく、枝道が数百メートルにも渡って延々と続いているというケースが目立つ。よってここまで長く続いているのならばこれが本道だろうと思っていると進めなくなり、そこからまた数百メートル分岐点まで戻って別ルートに向かうという状況が頻繁に発生する。更に正解ルートがマップの端の方や建物の陰に隠されていたりするので余計に難解である。 インドアの方は全般的にそれよりは解り易くなっているが、逆に下水道など迷路の様になっていて非常に迷い易い場所が在ったりもする。言い方を換えると、「何所を通って抜けるのか?」という質問を受けた際に、文章だけでは極めてそのルートを説明し辛いマップ構造である。なお暗いマップは雰囲気としては良いのだが、ルート探しに焦点を絞った場合には明るさ調整画面での適正値よりも明るめにした方が良いだろう(例えば最初のマップ等)。 加えて配置されているオブジェクトの設定も混乱を招いている原因の一つ。ジャンプしてその上に乗れるかや、その場所を通り抜けられるのかは見た目ではなく設定によって決まるので、怪しそうな所を片っ端から試すという姿勢でないと見付からなかったりする。例として越えられないと設定されている柵等は透明な壁があるので越えられないが、実際にはある場所が越えられるようになっているのでそこを通るのが正解とか。或いは木の枝が茂っている場所にて、ブロックされて通れない所もあれば、中にはそのまま透過して進めてしまったりもすると実に厄介。また開くドアはガイドが表示されるシステムだが、一定距離まで近付かないとならないのでちゃんと確認しないと見落とす恐れがある。結果的に必要なアイテムを探してマップ内を全面スキャンするかの様に延々と移動させられるというケースが一度ではなかった。 作者も失敗したと述べており、ゴール方向を指示する様に目印類を置いたりしたつもりだったのだが、プレイヤーからのフィードバックではそれにあまり効果がなかったそうだ。 ストーリーは作者が大変重視した要素であり、非常に風変わりな内容となっている。ゾンビの大量発生の原因が秘密研究の失敗にあるというのは定番中の定番だが、このOoHではそこに地獄からの悪魔の出現や, エイリアン(UFO)の存在, 超常現象(幽霊や宗教的儀式)などを盛り込んで実にユニークな物としている。主人公の前に出現する幽霊の正体や、各地に残されているタロットカードは誰が置いた物なのか等の謎が最後まで付いて回るという構成。私自身全てのゲーム内資料を詳細に読み込んだ訳では無く、クリア後にも一体真相はどういった物だったのか?という疑問が残ったので掲示板のストーリー議論などを読んでみて、そこで作者自身の解説などを見てある程度は背景設定などが把握出来た。 ただし作者によればストーリー構成にはサイレントヒルシリーズの影響を強く受けており、そもそも全ての情報を得ても真相の100%を理解する事は不可能で、意図的に幾つかの謎は残されたままにされている。リプレイすると新しい資料が見付かったりして更に背景設定に関して詳しくなれ、また別の考察が生じたりするというサイレントヒルの構成がお気に入りなので、二周目以降の変化要素は盛り込めなかったものの、シークレットや脇道に数多くの資料類が置かれている。各プレイヤーは自分が見付けて読んだ資料の範囲内で、自分自身で「こういう話だったんだ」という各人なりの結論を出してくれればそれで良いそうだ。ラストのムービーの意味合いなど、スッキリしない方は公式掲示板のストーリー議論ボードを読めば作者自身の解説も見られる。 |
BASICS |
*一人称視点固定 *武器類は全て持ち運べる *照準は移動や連射等で変化しない(武器その物に設定された命中率が適用される) *Runモードのみでスプリントは出来ない。Walkも無し。 *アイアンサイト, 左右へのリーン, カバーシステム等は無し *パッチでジャンプの距離をアップさせており、ジャンプを使う場面の難易度を下げている *武器のサイクル選択はMeleeと他の武器で別 *弾薬は弾薬ボックスや落ちている武器と共に入手 *インベントリー画面の類は無く、所持しているアイテムの状況を見る事は出来ない *ヘルスと弾薬の表示機能はV1パッチにて追加された機能だが、消したければ設定から隠す事も可能 *Use出来るドアやオブジェクトには近付くと印が表示される *解像度にもよるが下段HUDの文字は小さい(UT2004とは異なりスケーリングが効かない) *会話やドキュメントにおける次の頁選択は、画面上の指示とは異なりスペースキーやEnterにて行う |