BLACKSITE: AREA 51

                                 08/09/13



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製作・販売: Midway Studio Austin / Midway Games
発売: 2007/11
日本代理店: 無し




  ※V1.2でのプレイによるレビューとなります


概  要  Midway Austin Studioとは、2004年にInevitable Entertainmentを買収してそれを基礎にして作られた製作スタジオ。同じオースチンで閉鎖されたIon StormからDeus Exシリーズのプロデューサー役であったHarvey Smithをスカウトして来て、彼がクリエイティブ・プロデューサーとしてスタジオで制作されている全てのゲームの監督を引き受けている。

 2005年にArea 51というFPSをPC, Xbox用に発売しているが、このBlacksiteは前作とは関係の無い別のゲームであり、ストーリーも登場人物も異なっている。単にテーマとしているのがArea 51という点が共通しているだけ。

 Area 51とはロズウェルUFO事件で御馴染みのネバダ州に存在する広大な軍用区域で、米政府が墜落したUFOから回収したエイリアンのテクノロジーを隠して研究しているとか、墜落した円盤に乗っていたグレイと呼ばれるエイリアンが生きたまま捕らえられているといった噂話で有名な場所。様々な映画や小説にその設定が使われている。


 PC, Xbox 360, PS3にて発売されている。メインとなるプラットフォームはXbox 360。

 北米版と欧州版ではパッケージデザインが異なる。また宣伝用の写真には“Games for Windows”のロゴがパッケージに存在するが、未対応となったのか実際の製品版には記載されていない。


 結構注目されていたゲームだったが発売後の評価は60点程度とあまり芳しくなく、特にバグを含めて未完成な部分が目立つという指摘が多かった。これについては発売後にHarvey Smithが、「ゲームをシェイプアップする時間がほとんど与えられなかった」と内情を暴露している。開発途中でゲームの制作は大きく遅れ、結果としてα版の段階から一気に製品版になってしまったそうだ。どうしても年末商戦に間に合わせたいという上層部の考えによって、未完成なのは分かっていたのに延期が認められなかったという話と見て間違い無いだろう。

 Harvey Smithは制作エンジンについても不満を述べており、やりたい事をエンジン上で実現するのに非常に時間が掛かったりして、それが完成の遅れを導いたとしている。使用しているのは同社で先行して開発されていたStranglehold用のエンジンで、これはUnreal Engine 3に自社で開発したMassiv Dと呼ばれるテクノロジーを組み合わせたStranglehold Engineとでも言うべき物。会社側からすれば、社員の配置転換の便を考えると同じエンジンでの制作が理想なのは当然だが、どうもこれが彼の考える理想の制作環境とは異なっていたようだ。Deus Exシリーズ2作はUnreal Engineをベースにして作られていたので、その流れでUE3が選択されたと思っていたのだがそうではなかったらしい。具体的に何所が不満だったのかは明かされていない。

 このコメントからすぐにHarvey SmithはMidwayを退社。続編の計画は既に有ると話していたが、同スタジオはその後2008/01になってCriminalなる仮名でアナウンスされていたゲームの開発キャンセルを発表し、それに伴って大量の解雇によって規模が縮小されており、続編の実現は疑わしい状態になっている。


STORY  主人公のAeran Pierceは米軍Delta Force Echo Squadの隊長として、イラクが隠し持つと言われる大量破壊兵器を発見する為に現地に派遣される。しかしそこで彼等が遭遇したのは、全く想像もしていなかった事実であった。

 それから数年後、ネバダ州のArea 51が謎の理由により閉鎖区域とされている状況にて、Pierceの部隊は現地へと呼び出される。そこで謎の特殊部隊やエイリアンとの戦いに巻き込まれた彼は、“Reborn”と呼ばれる敵が未知の生物などではなく、米国政府による人間の能力を超えたスーパー・ソルジャーを生み出す計画が破綻してその逆襲を受けたものだと知る。Pierceは軍の命令とそれに反発する仲間達との狭間に置かれたまま、Area 51の中心地で異常なエネルギーを発生するドームの最深部へと向かって行く事になる。


 シナリオ担当はGears of WarBioShockに関わったSusan O’Connorが務めている。



PATCH

DEMO
 V1.2までリリースされており、これだけを適用すればOK。ドイツ版以外は共通で適用可能。


 Xbox 360とPS3にはデモが出ているのだが、PC版のデモは結局出ず終い。

動作環境

トラブル
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Intel 3.0GHz or AMDの同等品 -
MEMORY 2GB -
VIDEO Shader 3.0をサポート
VRAM 256MB以上
-
SOUND 基本的なサウンド機能 -
対応OS  XP / Vista
DirectX 9.0c以上要


 DVD二枚組みで容量は11GBと、同時期のゲームに比較して最大クラス。ただゲームをプレイした印象としては、何にそれだけの容量が使われているのか見当が付かない。容量が増える原因として多い多国籍言語に対応しているゲームでも無い。同じエンジンのStrangleholdも同様に容量が多いので、その仕様としてそうなってしまうのかも知れない。

 Readmeでは1GBとなっているが、パッケージやサポートに書いてあるメインメモリの必要量は2GB。

 デモが無いので自分のPCでの動作するかの確認が取り難くなっている。分からないのならばSystem Requirements Labでのテストは可能。或いはほぼ同時期発売の同じエンジン使用という点からStrangleholdのデモが動くのならば高い確率で動作しそうだが、このデモ自体が起動しないというトラブルが多かったという問題あり。

 Xbox 360 Controllerに対応。その他の具体的な対応ゲームパッドは不明。


 初期バージョンでは様々な不具合が存在していたが、パッチによって問題の発生頻度は減少しているようだ。しかし私の環境では(XP SP2, E6850, Geforce 8800GTS Forceware 175.19, SB X-Fi)、それ程長くないプレイ中に3回ほど落ちる等それほど安定しているとは言えないレベル。他にHUDが消えてしまったり、一部のキーの操作が無効になったりとバグらしきものにも遭遇した。サポートの項を見ても「不具合が起きたら一旦終わらせて、最新のチェックポイントからやり直せば治る」といった解答ばかりで投げやりである。


セーブデータ
 C:\Documents and Settings\[アカウント名]\Local Settings\Application Data\Midway\Blacksite の中に在る(XP)


オートランでのインストールがエラーになる
 disk1フォルダ内のsetupを直接実行する。


起動時に画面が出ない
 C:\Documents and Settings\[アカウント名]\Local Settings\Application Data\Midway\Blacksite\Config の中のScreen.iniを開いて、上の2行でまずはデスクトップと同じ解像度に設定して試してみる。それでも駄目ならば以下の様に3行目もFalseに変更して、ウインドウモードでテスト。これで起動するなら設定画面からVIDEOの解像度を変更してやり、下記の設定はTrue(フルスクリーン)に直して起動する解像度を探してテストを繰り返す。

StartupResolutionX=1024
StartupResolutionY=768
StartupFullscreen=False

 或いは真っ暗な画面から10分以上待ち続けると画面が出て来るという報告も有る。これはムービー再生が上手く行っていないという原因と推測される。ムービーのスキップはESCなのでそれを試してみるのも良いだろう。


オプションからアンチエイリアス(AA)がONに出来ない
 使用しているUE3の仕様でDX9からではAAが使えない。ただこのゲームはDX10に対応していないと思うので、スムージングなどと呼ばれる擬似的なAAを入れる予定だったのがメニューに残ったままになっているだけなのかも知れない。


プレイを開始すると視点が変な方を向いてしまう
 ゲームパッド類を全て抜くか、デバイスマネージャから停止させてみる。


プロファイル画面で操作が出来ない
 同じ名前のプロファイルは制作出来ない。またゲームパッドが有効だとマウス操作が上手く行かないという話もあり。

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