MEDAL OF HONOR: PACIFIC ASSAULT

                                  06/10/29



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製作/販売: EA Games
発売: 2004/11
日本代理店版: EA Japanより
日本語版有り


概  要  コンソールで評価の高かったFPSであるMedal of Honorシリーズが、PC用のゲームとしても発売されたのは2002年のMedal of Honor: Allied Assaultが最初である。この作品は高く評価されると共に大ヒットを飛ばし、その後拡張パック2本(Spearhead, Breakthrough)をリリースして一応の終了となった。

 これに続く新シリーズとして用意されたのがこのPacific Assaultであり、先行して2003年にPS2で発売されたRising Sunと同様に、ゲームの舞台をヨーロッパ戦線から太平洋戦争へと移している。この両者の関係は前作のPC版Allied Assaultとコンソール版Frontlineのそれと同様であり、歴史的な調査データを用いての舞台設定及び幾つかのミッションではロケーションも共通しているが、ゲームの内容は別物というスタンスである。PC版のPAの製作チームはRSの製作チームとは別であり、特に相互の製作するゲーム内容に関連性は無い。ゲームのアドバイザーにはこれまで同様にDale Dye(Saving Private Ryan, Platoon, Band of Brothersの製作に関わる)が起用されている。

 AAを製作した2015は製作メンバーの大半が別の会社を作って独立してしまったので(Infinity Ward。Call of Dutyシリーズを製作)、開発はEA自身が担当している。マルチプレイについてはTKO Softwareが製作を担当している(Breakthrough製作)。

 まだEAのベストやクラシックとしての廉価版再発は行われていないが、輸入版においても入手は容易な部類と思われる。ただ先日EA Warfare Collectionと呼ばれるMoHとBFシリーズの5本セット廉価版パックが発売されているので、単品商品はもう出回らないと思われる。

 海外ではDVD Special Editionが別にリリースされており、これは初回限定というのではなく今でも残ってはいるようだ。ゲームのメイキング映像やインタビューの他に、太平洋戦のデータをグラフィック的に見られるデータベース(WWII Timeline Presentation)、MoHシリーズのサントラを聞けるMusic Player等を収録。ゲーム中にはOptionで当時のマメ知識等を表示する機能や、シングルプレイ用に一つ武器(Johnson LMG)が追加されている。

 日本のEAからも日本語版が発売されており、音声は日本語と英語を切り替え可能となっている。ただし日本語版のサポートは止まっており、最新パッチの日本語版用はリリースされていないので注意。それと日本語を選ぶと、ゲームの中の”英語版の日本語音声”も別の日本語に吹き替えられるという話(未確認)。当時の台詞の一部が好ましくないという意味合いかららしい。


 この新シリーズのテーマは太平洋戦争という事で、御当地のアメリカにおいては非常に関心の強い題材として盛り上がり(売り上げ)が期待出来たと思うのだが、逆にヨーロッパ市場に取ってはこれまでの自分達の国が登場していたヨーロッパ戦線から離れてしまう為に、関心が薄れてしまったという面は有ったようだ。実際にコンソール版RSは北米で大ヒットとなったが、欧州ではそれ程では無かったようである。

 元々RSではこれと対になる作品(RSの主人公の兄弟が登場して、同じく太平洋戦争を別の部隊の視点にて進めていくというコンセプト)がアナウンスされていたのだが、PAでも今回扱っている年代が前半の2年(1941-43)だけという点から、同様の作品(拡張パック等)がいずれ出るだろうという噂になっていた。
 しかしRSは売れ行きは非常に良かったのだが評価の方は期待を裏切る結果となっており、EAもやはり太平洋戦争ではダメだと考えたのか、この続編はキャンセルされてEuropean Assaultという作品が替わってリリースされている。それに伴いPCの方でも続編の話は無くなってしまっている。

STORY  主人公はTommy Conlin、ゲームは1941/12/07のPearl Harborから始まり、1943/11/20のTarawa Islandまでの太平洋戦争の前半をカバーしている。

 MOHAAでは主人公は全く存在感が無かったが、今回はゲーム進行に応じてムービーで主人公の成長していく姿を見る事が出来るので、顔すら分からなかった匿名性は無くなっている。それと絡んでPAでは主人公の成長を通してのストーリー性が盛り込まれており、各章が独立していてストーリー性が薄かったMOHAAとは異なったデザインとなっている。ゲーム中は主人公と共に成長するメインキャラが3人おり、彼らとはTutorialとなるBoot campから一緒に行動する事になっていて、その間の友情や葛藤を描く事で生きたキャラとしてプレイヤーに感情移入させ、味方は全てゲーム上の飾りという格好だったゲーム性を変えていこうという狙いを持っている。


PATCH

DEMO
 Patch Version 1.2がリリースされている。初期バージョンはマウスのラグといった大きな問題を抱えているので重要なパッチとなる。この最新パッチの日本語版用はリリースされていないので(英語版を強制的に上書きしたりとかが可能なのかは不明)、マルチプレイを目的とする人は海外のV1.2サーバーに入れなくなるので注意が必要である。

 デモはシングルプレイ用が1個、マルチプレイ用が2個リリースされている。ただしマルチプレイのデモ用サーバーが現存するのかは疑問。

 一方で発売前にリリースされているシングル用のデモは製品版よりも結構前のバージョンで製作された物となっており、例えばグラフィックはDX8.1をベースとした仕様の過去のエンジンで動いている(製品版ではDX9に対応したビデオカードでは最適化された物が使われる)。それと3Dサウンドには対応していない、Crosshairが固定と異なる部分が幾つか有るので、厳密に動作可能かやパフォーマンスを見る為のテスト用に使うには問題もある。

動作環境
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU 1.5 GHz Intel Pentium IV 2.0+ GHz Intel Pentium IV
MEMORY 512 MB 1GB
VIDEO VRAM 64MB以上
Vertex & Pixel shaders対応
VRAM 128MB以上
Vertex & Pixel shaders対応
SOUND - -
対応OS  2000/XP
DirectX 9.0c以上要


 Vertex & Pixel shaders対応のビデオカードが必要となり、ATI Radeon 8500かNvidia GeForce 3が最低ライン。よってノート系だとそれなりにゲーム仕様の物でないと動かない可能性が高い。サウンドはEAX3にまで対応している。

 Optionでの各種設定はシンプルになっており、グラフィック系を中心にパフォーマンスに影響する設定は或る程度内部的に自動設定を行うようになっている。物理エンジンの適用等マシン性能によって自動的に決められてしまい、メニューからではいじれない要素も存在している。

 パフォーマンスについてはメインメモリの影響が相当大きいようで、メモリ2GBのマシンと1GBではかなり異なるという印象。問題とされているマップのローディングの長さも結構改善される。逆にローディングの長さを改善しようと思うならば、各種設定を下げてやるというのが効果的となる。

 プレイ中のマウスのラグや、マルチプレイでのパフォーマンスについてはパッチで対応済。

 V1.2からFSAA(アンチエイリアス)に対応しているがその適用方法。\My Documents\EA Games\Medal of Honor Pacific Assault(tm)\configsフォルダを開く。中に有るunnamedsoldier.cfgを開いてやり、 seta r_multisample_quality "16" という記述を書き加える。これでゲームをプレイすると自動的にその環境での最大値が判定されて、数値が適正値に書き換えられるので再度開いて確認。0ならOFFで、2なら2x、4なら4xの意味。


*画面上のポリゴン等の表示がおかしい
 起動時のランチャーにてHardware Shader V1.1とV2.0に切り替え可能なので、逆にして試してみる。ダメならビデオカードのドライバが最新かどうかを確認。

*Cheatの方法
 その難易度からCheatの要望が非常に多いゲームなので書いておく。ショートカットを右クリック>プロパティ>リンク先に
  ... \Medal of Honor Pacific Assault\mohpa_setup.exe" +set cheats 1 +set ui_console 1 +set developer 1
 と半角空けて書き加えて起動。

 ゲーム中に”右ALTキー”を押した状態から(左では不可)、半角・全角キーを押すとコンソールが開くので、dog(無敵)、fullheal(回復)、noclip(通り抜け)といったコマンドを入力。閉じるには右上の閉じるボタンを押せばOK。

*難易度が変ってしまった。またはおかしいように思える。
 Save Dataには難易度の設定は入っておらず、最後に起動した時の難易度が適用される。例えばNew GameでHardを起動してから、その後NormalでのSaveを読み込んでも難易度はHardのままとなってしまう。戻したければその難易度で一度新たに開始してやれば元に戻る。


 以下はゲーム中で質門が多い場所のヒント(ネタバレなので反転)

*最初のシーンで必ず死んでしまう
 これはそういう仕様なので気にせずにBoot Campに移って問題ない。

*Henderson Field 4
 最終地点で3機のゼロ戦を撃ち落せと命じられるが、それがどれなのかが分からない。

 ここではMachinegunとAA Gunのどちらを使うかはプレイヤーの自由。目標となる敵機は攻撃が開始されてから上空向ってやや右の上方から連なってやって来るのでそれを撃ち落す。一機を逃したといった場合には後は適当に撃つしか無いようだ。勿論最初から普通に撃ってもクリア不可では無いようだが、どれがそうなのかを見分けるのが難しい。Objectを見ると何機残っているかは確認可能。
 その後その地点が空爆されて吹き飛ぶが、これは空爆を行う機が別に有るようで、それを落としていないと必ず吹き飛ばされる。よってここでHP無しで回復が残っていないとお終い。もし残っているならCorpsmanから離れておいて、彼が同時に吹き飛ばれるのを防いで治療を間に合わせるようにする。なお落とされるのはスクリプトで防げないという意見も有るが、どっちが正しいのかは未確認。

 その後the Black Cat (Catalina)を守れというObjectが加わるが、これは巨大な自軍の航空機を追い回すゼロ戦6機を落とせばクリアとなる。、Machinegunの方が当て易いが回転角度が限られており、反対側に回られると難しくなる。AA Gunは360度回転させて狙えるのだが、当てるのは難しくなっている。とにかく早目に攻撃を開始しないと難しくなるので注意。


*Flyboys
 ミッション全般について。

 まず第一に味方の編隊から離れ過ぎると爆発してゲームオーバーなので注意する。操作が非常にやりにくいので、このシーンだけはコントロールを変更した方が良い。航空機操作でのマウスの上下は変更可能だし、感度も上げておいた方が旋回し易い。目標物の破壊については、横から入ってくるよりも高々と上昇してから降下しながらの方が衝突の危険が少ない。衝突しないように余裕を持って切り上げて再度上昇>下降を繰り返す。

 destroyerとaircraft carrierの破壊については爆弾と魚雷を使用するが、マシンガンでも破壊は可能である。全部使い切った後は司令塔が火を噴いて沈むまでマシンガンで攻撃してやれば良い。空母上のゼロ戦と対空砲は破壊しておかないとダメという意見有り。


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