YOU ARE EMPTY

                                  14/02/19



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製作・販売: Mandel ArtPlains & Digital Spray Studios / 1C Company
発売: 2007/06
日本代理店: 無し




※08/10/20 レビューを掲載
※14/02/19 Radeon関連の問題を掲載

概  要  このゲームの制作はMandel ArtPlainsとDigital Spray Studiosが共同で行っている。なおこの2社は以前はロシアの会社だと思っていたのだが、ウクライナに位置する会社だそうだ。DSSの方はその後2007年にInstinctというゲームをやはり別の会社と共同制作にて出している。

 ゲーム制作の経緯は、Mandel ArtPlainsのDenis Volchenkoが2002年に基本的なコンセプトを考えたのが始まり。彼はウクライナのDeep ShadowsによるXenus (Boiling Point)の開発の初期に関わっていた人物。彼は自社のYaroslav Singaevskiyと組んで、より詳細にアイディアを固めて実際にゲームの制作を決意する。しかし製作用の3Dエンジンを持っていないので、やはり新興の制作会社であったDigital Sprayに勤めていた二人の友人に相談。そこでゲームのアイディアやストーリー等のコンテンツ部分の制作をMandel ArtPlainsが、エンジンの製作をDSSが手掛けるという事で話がまとまった。

 そして制作されたデモが、モスクワでのデベロッパーによるゲーム展示会(KRI)にて新興会社優秀賞を受賞。それがロシアの大手代理店である1C Companyの目に留まり、契約を結ぶ事に至っている。


 タイトルの意味については最後まで具体的な説明は無い。現地の人間でないと分からない意味とかではなく、あちらでも分からないようだ。クリアすると「こういう意味で使っているのか?」と想像出来ない事はないが、正確にどういう意味なのかを説明しているインタビュー等は見た事がない。

 シングルプレイ専用でマルチプレイは用意されていない。



 ロシア国内では1C Companyが配給を担当し、2006/10に発売されている。

 その後欧州ではチェコの大手代理店Cenegaを通しての発売となり、ほぼ2007/06頃に欧州各国にて発売されている。

 北米では1C CompanyのゲームをAtariが配給する契約が結ばれ、その第一弾の中の一つとして、2007/10にようやく地元よりも一年遅れでのリリースが実現している。基本価格は$19.99と安目の設定であった。

 ダウンロード販売はGamer's GateやAtari等で行われている。

 (左:欧州版  右:北米版)



 上記の英語版公式サイトは既に機能していない。公式フォーラムは結局予定のままで制作されずに終わった。Atari側にも掲示板は用意されていない。なお公式掲示板はロシア側の方も既に無くなっている模様。またMandel ArtPlainsの公式も別の会社らしき物に繋がるし、DSSの公式も長い間“建設中”状態のまま。


 オリジナル サウンドトラックが発売されている。ロシアの会社だが購入は可能。


STORY  時代設定は1950年初頭のソビエトとなる歴史のIF物。第二次大戦後に目覚しい成長を遂げて世界でもトップクラスの科学力と技術力を得たソビエトでは、スターリンの下に国家の人民の持つ各種能力を上昇させて、人間の能力を超えた“超人”を多数生み出そうという研究が極秘に進められていた。

 その計画は巨大な塔から発信される特殊な電波によって人間の脳に働き掛けてその能力を上昇させるという物だったが、計画は失敗に終わって多数の人間が死亡。しかも生き残った人間や家畜は本来の意識を失ったミュータントと化してしまい、実験対象にされていたエリアは封鎖される。

 主人公はソビエトの高官という設定だが、或る日自動車事故にあって病院へと入院。その病院がたまたまたそのエリア内に存在していた為に、昏睡状態から意識を取り戻した時には既にパニックと化した場所に取り残されてしまう。主人公は数少ない生き残りの人間とコンタクトを取ったりしながら生きてエリアを脱出すると共に、この実験の背後に潜む真相に迫る為に戦って行くというストーリー。



PATCH

DEMO
 Sound Patchという物がリリースされている。しかし私の持っている欧州版だと、\You Are EMPTY\gameres\sounds フォルダの中に sounds_patch1.pak というファイルが既に存在しており、このパッチを適用しようとしても(文字化けで)エラーになってしまう。(これはおそらく既にパッチは適用されているという意味のメッセージと思われる)。なのでこのパッチは北米版用の物か、或いは欧州でもその国によって異なるのではないかと思う。何故発売が遅い北米版の方が直っていないのかは不明。

 同様に地元のロシアではV1.1とV1.2がリリースされているが、これも2006年中に出た物なので既に適用済ではないかと推測される。添付されているReadmeの中にはV1.1における修正リストが含まれているだけだが、実行ファイルのexeを含めてコアとなるファイルの制作日付は2007年04月になっている。


 デモは存在しない。

動作環境

トラブル
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium 2.4 GHz or Athlon/Sempron 2500+ Pentium 3.2 GHz or Athlon/Sempron 3000+
MEMORY 512 MB 1 GB
VIDEO VRAM 128 MB以上
GeForce FX 5600 or ATI 9600
VRAM 256 MB以上
GeForce 6600 or ATI X800
SOUND DirectX 互換 同左
対応OS  2000 / XP
DirectX 9.0c以上要


 <14/02/19追記>

 Radeonのビデオカード、特にHD3xxxシリーズ以降では大きな問題が発生する模様。Amazonにてレビュー欄に内容をまとめてくれている人が居る。他にネット上を調べてみたが、初期のテクスチャーが異常表示される件は途中で治ったらしい。しかし動作がカクカクになったり、画面が数秒間フラッシュしたりする問題は治せていない様である。Radeonを使われている方は注意



 Vistaの名前は無いが、システムとして互換性が無いので決して動かないという事は無いと思われる。(もしそうなら話題になるだろう)。64ビットOSではどうなのかは情報が無い。ただし欧州版だとコピープロテクトにStarforceを使用しているので、VistaではStarforceのドライバを最新に上げておかないと不具合が出るかも知れない。北米版は何を使っているのかデータが無いが、代理店が異なるので多分別物だろう。

 動作にはWindows Media 9 video codecsが必須となる。これはインストール時に聞いて来る。


 私の環境(XP SP2, E6850, Geforce 8800GTS 640MB, SB X-Fi)では大きな問題なく動作した(Forcewareは178.13の他に異なったバージョンも使用した)。プレイ中に落ちたりのトラブルは一度も無し。ただし妙な点として、起動時にStraforceのディスクチェック画面になるが、その状態で動かなくなるという問題が発生する。しかしマウスを一回クリックしてやればすぐに起動。他のStraforceを使用しているゲームで試したがそちらは問題なく普通に起動する。そしてこれも同じ原因の様に思うのだが、起動した時点ではメニュー画面にてマウスカーソルが動かなくなる。これもマウスをクリックすれば解消される。


 なにしろ公式サポートを含めて情報が少ないので、トラブルについても良く分からない状況。遭遇したら基本的な面から探索して行くしか無いだろう。

Nvidiaのビデオカード使用にて画面表示が乱れる
 一時期Forcewareとの相性問題が発生していた。現在では解消されているので、最新ドライバに更新すれば良い。

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