GIANTS: CITIZEN KABUTO
10/03/24
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製作・販売: Planet Moon Studios / Interplay
発売: 2000/12
日本代理店: イマジニア
※ 完全日本語版でのレビューになります ※
概 要 | Planet Moon Studiosは1997年にShiny Entertainmentの社員が独立して興した会社で、主にMDKの制作に携わっていた人間で構成されている。このゲームはそのデビュー作であり、その後はArmed and Dangerous等をリリースし、現在ではカジュアル系のゲームをメインとしている。 当初のタイトルはシンプルに「Giants」であり、サブタイトルが付いたり取れたりを繰り返して結局は現在の物に落ち着いた。サブタイトルの“Citizen Kabuto”とは、「島の正統たる市民である(事を宣言する)カブト」の意味。 PCでの発売後にMacへと移植されて、他には一年遅れでPS2版が制作されている。 当時のメディアからの評価は86.4%と非常に高かったゲームであり、この年のアクションゲームのベストに選ばれたりもしていた。知名度も高いゲームである。 オリジナル版の他にはEvolvaやSacrificeとのセットパックが発売されている。最後の再発版は英国の廉価版レーベルSold Out Softwareからの物だと思うが、こちらは既にカタログには載っていない。よって現時点では新品のリテール版を入手するのは少々困難な部類である。海外のAmazonやeBayを探したりする事になるだろう。ダウンロード販売ではGOG.comやMetaboliで扱われている。 日本では数ヶ月遅れで完全日本語版が登場。既にイマジニアがPCゲームの販売を停止している為に、こちらも中古やオークションでないと入手が困難である。 当時海外版はリージョンプロテクトが掛けられているという情報だったが、これが新しいOSであるXP以降の物でも適用されるのかどうかや、AppLocaleの様なツールで問題無く日本語OS上でも動作可能なのかは未検証。それと再発版にも同様のプロテクトが掛かっているのか、或いはダウンロード販売版はどうなのかは分からない。 幾つかの会社からのGeforce 3ビデオカードに同梱される形で、新たに作り直されたGF3専用版がリリースされている。エフェクト系だけではなくてモデリングのデータやテクスチャも一部差し替えられているので、見た目としても相当大幅に変わっている。ただし製品版をこのGF3と同等にアップグレードするパッチは結局リリースされずに終わっている。 ネット上にはGF3パッチなる物が存在しているのだがサイズが小さく、これがエフェクト系だけをGF3版と同等にアップデートする物なのか(データ系の配布は著作権の問題に触れる)、それとも独自制作のModなのかは不明。またこのパッチは使用しても何も変わらないという情報も見られた。他には同じくグラフィックスをアップグレードするGraphical Revision Modという物も出ているが、これが公式のGF3版とどの程度同じなのかも判らない。(このレビューで使用しているSSは通常版である)。 北米版は大手小売店からの圧力と、ESRBにおけるMatureのレーティングを避ける為に(当時はMatureのレーティングでは置いてくれないチェーン店も多かった)、シーリーパーのキャラクタをトップレスからブラを付ける外見に変更し、血の色も赤から緑へと修正されている。(日本語関連記事)。しかし結局はTeenのレーティングで通す事が出来ずに終わった。 制作側は後のインタビューにて馬鹿げた話だとしており、この様な検閲が行われたのはUS版だけで他はオリジナルのままだと言っているが、日本語版はこの検閲されたUS版と同じバージョンである。(検閲で有名なドイツでもトップレスのオリジナル版である)。なお公式にリリースされているRed Blood patchは日本語版にも適用が可能だし、トップレスのオリジナル通りにしたければBinフォルダ内のarpfix.gzpを他へと移してやれば元に戻るので、日本語版でも特に問題はない |
STORY | 遠い宇宙に存在する惑星「アイランド」がゲームの舞台。元々このアイランドはシーリーパーと呼ばれる女だけの種族が支配しており、彼女達は外敵から星を守る為にカブトという存在を作り出した。ところが自我に目覚めたカブトは生みの親であるシーリーパーに歯向かうようになって、その強大なパワーで一族を攻撃して海へと追いやってしまう。 その後は原住民であるスマーティーが陸地で平和に暮らしていたが、現在のシーリーパーの女王サッフォーは再びアイランドの覇権を手に入れようと目論んでいた。しかし一族の若き王女であるデルフィは争いに反対し、母親の行動に対して疑いを抱くようになっていた。 そんな中、エイリアンのメッカリン5人組が惑星マジョルカへの休暇旅行の途中で事故に遭って、宇宙船の修理の為に最寄りの星であるアイランドへと不時着する。リーダーのバズははぐれた仲間を捜す為にアイランドを探索する事になるが、その課程でシーリーパーとカブトの争いに巻き込まれてしまい、かくして三つ巴の勢力による戦争が始まった。 |
PATCH & DEMO |
最終はV1.4で主にマルチプレイ関連の修正が行われている。日本語版用のパッチもイマジニアのサポートから今でも入手出来る。 海外版以外に日本語版のデモが上記ページの4Gamerへのリンクからまだダウンロードが可能。メッカリンとシーリーパーの2種類のデモが用意されている。 |
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動作環境 & トラブル |
DirectX 8.0以上要 情報が集めにくい状況ではあるが、一応VistaやWindows 7等でも動作に問題は無いようだ。ただし現在入手がし易いダウンロード版とは異なり、昔発売されたリテール版のCDからだとインストール時に管理者モードにしないと上手く動作しないという定番の問題が発生する可能性はある。 [動作確認] (XP SP3, E6850, MM 2GB, Geforce 8800GTS 640MB, 196.21, SB X-Fi)にてインストールから起動まで特に問題が無い事を確認。過去のセーブデータを読み込んでの動作テストでも異常は見られなかった。発売時のバージョンは不安定だった事でも知られるが、V1.4パッチを適用してのWin98環境でのプレイ時も安定していたタイトルである。 発売当時の最新テクノロジーに対応しており、CPU系ではPentium 4のSSE2&AthlonのEnhanced 3D Now!、グラフィックスではピクセルシェーディングを採用。2010年現在レベルの超高解像度にも対応しており、バンプマッピングや環境マッピングも行っている。それ故に重さとしてもスーパーヘビー級のゲームであり、設定を上げると上記の推奨環境程度ではまともに動かないと考えた方が良い位に重かった。近年で言うならCrysisの様なポジションのゲームと考えてもらえば良いだろう。 私は2年遅れ位でプレイしたので重さは感じなかったが、それでも解像度は1024*768程度が適当だった。ただ今となっては重さは問題にはならないと言える位にPCが進化しているので、その辺は特に心配する必要は無い。 以下にトラブル発生時に使えるコマンドラインパラメーターを幾つか紹介。起動ショートカットを制作して(日本語版ならばgiantsJ-H.exe)、プロパティからリンク先に以下の様に付加する。 例) .....\Giants\giantsJ-H.exe -safemode -safemode GiantsをCPU拡張なし、低解像度、サウンドなしで実行 -amd3dnow AMD 3DNow命令を強制的に使用 -intelsse Intel SSE命令を強制的に使用 -nocpuext CPUの特殊命令をオフ -notnl グラフィックスのハードウェア変換および照明をオフ -nofog 霧をなくす際に使用 *サウンド内の一部の設定がグレイアウトして選択出来ない 3Dサウンド(EAX)に対応しているのだが、グラフィックスの面だけで既にあまりにも重いという観点から、更に負荷を掛けないように普通には選択出来ないようになっている。(言わば重くなるのを承知の人だけが有効に出来るようにしてある)。方法はまずCD1上の\Giants\EALフォルダの中のファイルを全て、Giantsをインストールしたメインフォルダ内にコピー。そしてコマンドラインに-snd3dパラメータを付加する。ダウンロード版ではどうなっているのか不明。 *ゲームの開始時に落ちる。またはカブトのアドレナリンアタック時に落ちてしまう。 ファンサイトにてバグ修正や機能追加された非公式のModを制作しており、そのGiantsHookを入れると治る可能性がある。ただしこのModはV1.4以外には使えない。 |