BROTHERS - A TALE OF TWO SONS


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補足 (ネタバレ注意)

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更新履歴   18/04/18 レビュー掲載

販  売  制作・販売:  Starbreeze Studios / 505 Games
 発 売: 2013/09
 日本代理店: スパイク・チュンソフト (PS3)

 2018/04/18 現在 Steamにて 1,480円で販売中

概  要  ゲームの発案者は映画監督が本業のJosef Fares。レバノン出身で10歳の時に内戦で追われてスウェーデンへと移住。スウェーデンでは幾つかの映画賞を取ったりもしている人物。現在ではHazelightという自分のゲーム制作会社を興して既にA Way Outをリリースしている。映画の取材に対して自分の作品そっちのけでゲームの話題を語るくらいのハードコアゲーマー。そして変人というのか放言癖があるというのか、「KinectもMoveもクソ」発言とか、最近でもお騒がせの言動があったりとそっちの方でも有名人である。

 この作品は彼が地元スウェーデンのStarbreeze Studiosに企画を持ち込んで作られた物。同社はThe Chronicles of Riddick, The Darkness, Syndicateなどを手掛けており有名ではあったが、大手パブリッシャーからの依頼で既にフランチャイズとして確立している作品をゲーム化するという形態がメインで、自社IPとして大きなタイトルを持っていなかった。そこで両者の思惑が一致して独自IPのヒット作とするべく制作されたのがこのゲームになる。(だが事情は不明だが既にこのゲームのIPは505 Gamesに売却されてしまっている)。制作チームは小規模だったが、後にその中のメンバーが独立して上記のHazelightが結成されている。

 タイトルはシンプルに『Brothers』としたかったのだがどうしても権利関係の問題で通らず、付けたくも無い余計なサブタイトルを付けざるを得なかったとしている。


 ゲームは非常に高い評価を受けており、Steamでのユーザー評価やメタスコアでの点数も高い。公式サイトにて一覧が観られるが数々の賞も獲得している。売り上げは公式発表としては2015/01の時点で80万本。

 プラットホームはPC, PS3, Xbox 360, PS4, Xbox One。発売当時はダウンロード販売専用タイトルだった。後のPS4とXbox One版には開発者コメンタリーのボーナスコンテンツが含まれている。なおモバイル版もリリースされているが操作方法がアレンジされており評価は下がっている。

 PC版はインターフェースの日本語対応はされているが専任の代理店は無し。コンソールではスパイク・チュンソフトよりブラザーズ : 2人の息子の物語としてPS3版がリリースされている。


 シングルプレイ専用でCo-opには対応していない。ローカルCo-opの形態であれば一応プレイする事は可能だが、制作者はCo-opでのプレイに強く反対している。

STORY  母親を事故で失った兄弟。しかし今度は父親が重い病に倒れてしまう。病に冒された父親を救うには世界のどこかに存在するという「命の水」を手に入れるしかない。それを求めて二人の兄弟は危険な長い旅に出る。

操 作 方 法
 発売から長く掲示板のスレッド数も多い為に、繰り返しスレッドが建てられて議論されている「ゲームの操作方法」について非常に重要なのでまとめておく。

※操作にはコントローラーが必須なのか?
 商品頁には「プレイするにはコントローラーが必要です」という記載があるが、実際にはキーボードでも操作が可能である。

 コントローラーでの基本操作は、両方のアナログスティックがそれぞれの兄弟の移動, 同様に左右トリガーがそれぞれのアクション, バンパーでカメラ回転という方式。左右の手でそれぞれの兄弟を操作する“一人Co-op”とでも言える様な独特な操作方法が採用されている。

 KBでも左右の手で双方を操作するというのは一緒。操作キーは起動前のランチャーから自由にアサインする事も可能である。両手が操作で塞がるのでマウス操作には対応していない。


 ただし開発者のJosef Faresは「何としてでもコントローラーでプレイしてくれ」と要望している。「キーボードでの操作はゲームプレイの全てをぶち壊す」とまで言っており、それ故に「プレイするにはコントローラーが必要です」の定型文を入れたそうだ。絶対にKBでプレイして欲しくないなら対応しなければ良いとも思うのだが、一応プレイは出来るようにはなっている。最初は少しでも売りたいというパブリッシャーの意向かと考えたのだが、ゲーム内容への注文は一切無かったという話なのでそれでは無い。どれだけ注意した所で気付かずに購入してしまう人はおり、その際にコントローラーを持っていないとなった際の問題(返金制度が確立していない時代), 対応していなくてもエミュレーターを使えばKBでプレイ出来てしまうので無駄といった件が排除しなかった理由かもしれない。


※キーボードでの操作性は?
 先に注意点から。双方の兄弟を左右の手で操作する事から複数のキーを同時に押下が発生するが、PCのキーボードには同時押し認識数の問題という件が存在している。キーボードによっては特殊キーを除いた普通のキーの3個以上の同時押しを認識出来ない物があり、詳しくは検索すれば解説サイトがたくさん出て来る(例えば4Gamer)。これに該当してしまうケースだとキー配置設定によってはちゃんと操作出来ないという可能性あり。

 次にクランク操作の問題。レバー等を持って回転させる操作が必要とされる箇所が有るのだが、これはコントローラーではスティックを倒してグルグルと回転させるという風にして行う。だがKBでは前後左右キーを順番に連打するというのは難しく、単にアクションキーを押下していれば回転操作が進むという風にされているのだがその速度が非常に遅いという問題がある。ただしクリアが困難になるといった障害では無い。(これはPCがコントローラーの存在を検知していると発生する問題で、ドライバレベルで一切のコントローラーが接続されていない状態にすれば普通の速度で回転すると報告しているユーザーもいるが未検証)。


 操作性については様々な意見が出ており、KBでは不可能に近いという声も有れば、クリアしたが特に問題はなかったという人も居る。この辺は個人差があるので人によるとしか言いようが無いし、普段からコントローラーでの操作にどれだけ慣れているかというのも関係してくる。ちなみに開発側ではゲーム初心者を集めてのプレイテストを実施しており、FPSをコントローラーを持たせてやらせてもまるでダメというテスターでも、このゲームにおいては慣れれば問題無くプレイ出来る様になったので普段コントローラーを使わないプレイヤーでも問題は無いとしている。


※コントローラーでプレイさせる意味は?
 この話題のポイントは「是非ともコントローラーでプレイして欲しい」という発言が、「操作性がコントローラーに最適化されているのでその方が絶対にやり易い」という理由からだと“誤解”されている所にあると言える。結局のところどれだけコントローラーでの操作性の方が良いと言われても、自分は絶対にKBの方が上手く操作出来るというユーザーはKBでプレイする訳で、この誤解状態では幾ら議論をやっても不毛である。

 実はコントローラーを使って欲しいという理由はそこではなく、コントローラーで操作する事がゲーム内の演出に関わっていたりするのでそれを勧めているというのが真実。2014年のBAFTAにて「革新的ゲーム部門」で最優秀賞を受けたのも、このコントローラーによるユニークな演出が大きかったと考えられる。ネタバレが含まれるので詳しくは書けないが例えばその演出の中の一つではコントローラーの振動機能を利用しており、KBでのプレイではその様な演出が存在していた事すら気付かずにクリアしてしまう恐れがある。

 つまりコントローラーでの操作よりもKBでの操作の方がやり易いという人でも、コントローラーでしか出来ない演出が含まれているのでコントローラーで操作して欲しいと訴えているのであって、KBでは絶対にコントローラーよりも上手くプレイ出来ないと非難しているのでは無い。私もあまりコントローラーは使わないのでKBで出来るのならばKBでやりたいという気持ちは解るが、このゲームに関しては(出来れば振動機能付きの)コントローラーを使ってプレイする事を強くお勧めしたい。

PATCH

DEMO
 パッチは何回かリリースされているが詳細は記述が無い。Steamでは自動適用だが現在のバージョンも判らない。GOG版のアップデート方法は不明。

 デモは存在しない。

動作環境

トラブル
  必要環境 推奨環境
OS Windows XP SP3 -
CPU 2.4 GHz Dual Core Processor -
MEMORY 2 GB -
VIDEO NVIDIA GeForce 8600 /ATI Radeon HD 2600 -
SOUND DirectX 9.0互換 同左

DirectX 9.0c以上要

 必要環境は発売当時から更新されていない。何回かパッチも出ているので初期のトラブルは既に解決されている物も多いと思われる。掲示板を見ると現行のPC環境において特定の障害が頻発しているという事は無い様である。

*日本語設定は起動時に選択できるランチャーの中。解像度や垂直同期の設定もこの中に有る。
*セーブファイルの場所は Documents\My Games\Brothers - A Tale of Two Sons\


※ 起動しない
 Steam版ではゲームキャッシュの整合性を確認してみる。(ライブラリからゲームを右クリック → プロパティ → ローカルファイルタブ → ゲームキャッシュの整合性を確認)。インストールされたファイルに破損等が有ればこれで自動的に修正される。

 \Steam\SteamApps\common\Brothers - A Tale of Two Sons\_CommonRedist\_CommonRedist の中に起動に必要なライブラリファイルが入っており、これが何等かの原因で初回起動時に動作しなかったケース。全部で4個有るのでインストールしてみる。


※ コントローラーを認識しない
 Xbox 360コントローラーに対応しているが、それ以外の具体的な対応機種のリストは無し。360コントローラーでも発生するという報告があり、どのケースでもそのコントローラーのドライバを最新にしてみるとか、64ビットOSで64ビット用のドライバが有るならそちらにしてみる等を試す。

 外しておいてゲームの起動後に装着してみる。または抜き差ししてみる。後は#1のコントローラーしか認識しないと考えられるので、Windowsの内部設定として別のコントローラー(用のドライバ)が優先されていないかもチェック。


※ コントローラーでの操作異常 (左スティックでの前後移動操作が逆になる等)
 純正Xbox 360コントローラー以外にてよく発生する問題。ドライバやユーティリティーを最新にしてみる。他社製のコントローラーであるならxbox360ceの様なエミュレーター上で設定してやるのが一番治る確率が高い。なお左スティックの前後入力が反転する問題ならば以下の様にしても治せる。

 \Steam\SteamApps\common\Brothers - A Tale of Two Sons\Engine\Config の中の BaseInput.ini を開いて
 Bindings=(Name="XboxTypeS_LeftY",Command="Axis aBaseY Speed=1.0 DeadZone=0.3") という行のSpeedの値に - (マイナス) を付けて反対に設定する。 Speed=-1.0 の様に変えて上書き保存。

 他にはレアケースだが、何等かのバックグラウンドで動作しているアプリがコントローラーの信号を拾って誤動作しているという可能性あり。PC自体を再起動して、起動時にはそのアプリが停止しているならば影響は消えるが、自動起動のアプリだと犯人を捜すのは厄介になる(ただしこのケースでは他のゲームでも発生するはず)。


※ ある種のアクションが達成出来ない
 ロープアクション等が何故か正常に出来ないというケース(プレイ動画の様にキャラクターが動かせない)。

 Vsyncが有効ならばランチャーからオフにしてみる。なおその際にはビデオカード側の設定で強制的にオンにする設定になっていないかも確認。他には解像度の設定を下げるというテストもやってみる。


※ ゲームが正常に進行しなくなる
 スクリプトなどが正常に動作しないのでゲームが進められなくなるという問題で、幾つかのシーンでそこそこ発生している模様。チェックポイントからやり直せば治ったという報告もあれば、メインメニューまで戻ってチャプターごとやり直さないとダメという事例もあり、あるいはゲームを再起動でチェックポイントからやり直せば治ったという例も。

 注意点としてUnreal Engineは設定用のテキストファイルにて中身をいじり易くなっており、その中でもポピュラーなフレームレートの設定を変更しているとこのゲームでは問題が発生する事が知られている(デフォルトの最大FPS=60を変更してしまうと発生)。具体的にはクランク回しのシーンでその回転速度が遅くなる等。このゲームに限ったことではないがFPSの最大値を変更するとゲーム内ロジックの計算タイミングがその最大値に合わせて変更される可能性があり、そうなるとスクリプト動作が正常に進まなくなるという問題が発生する恐れがある。

 よって以下の項目を修正しているならば元に戻してプレイする。
・bSmoothFrameRate=TRUE を False に変更している
・MaxSmoothedFrameRateの値をデフォルトの60から変えている

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