THE CHRONICLES OF RIDDICK
      ASSAULT ON DARK ATHENA

                                  11/02/24


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   ESCAPE FROM BUTCHER BAY (旧版レビュー)

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製作・販売: Starbreeze Studios / Atari
発売: 2009/04
日本代理店: 無し



                  ※ ESCAPE FROM BUTCHER BAYのリメイク版については扱っていません ※

概  要  新作となるタイトル作と、2004年に発売されたThe Chronicles of Riddick: Escape from Butcher Bayのリメイク版を収録したパッケージ。製作会社は同じくスウェーデンのStarbreezeで、監修はVin Diesel自身の会社であるTigon Studiosが手掛けている点も同じ。

 対応機種はPC, Xbox 360, PS3の他にMac版も発売されている。


 開発の経緯だが、Xbox用に発売されたオリジナルのEfBBがXbox 360において互換性の問題から動作せず、そこで新たにXbox 360用にグレードアップ版を作成しようと企画されたのが始まり。しかし単なるリメイクではセールス面で弱いという事から、4時間程度の新エピソードとなるAoDAと簡易なマルチプレイを追加して、AoDAの名前で新たに発売しようとなった。最初にアナウンスされたのは2007年の事で、この時点ではXbox 360とPS3が対象でPC版の発売予定は無かった。

 だが2008年にActivisionとBlizzardという巨大企業同士の合併が行われ、傘下であったVivendi Gamesはモバイル用ゲーム部門へと転身。その際にVivendiを含めた各子会社で開発されていたゲームの見直しが行われて、このAoDAは開発停止と決定されてしまう。

 しかしその後もStarBreezeはゲームの開発を続けて、興味を示したAtariとの新契約に成功。そこでは開発期間の延長も決定され、AoDAはEfBBと同じ程度のボリュームを持ったシングルプレイへと拡張。同時にマルチプレイもより幅広い内容を持つ物に変更された。対応機種にはPCも加えられて、最終的には一本の完全な新作となるAoDAに、旧作EfBBのリメイク版を同梱という形態で発売されている。


 2011/02現在での購入は容易。再発版はまだリリースされていない。Steam等でのダウンロード販売も行われている。


 発売当時論争となったのがコピープロテクトで、非常に強い反発をユーザーから受けている。使用しているのはTAGESというあまり使用例を聞かない方式で、このゲームではオンラインでの認証を必要としている。インストールが可能なPCは3台までで(3回ではない)、初回起動時にプロダクトキーをオンラインにて登録する。ハードウェアの構成が一部変更された場合にはそれを検知し、認証のし直しが行われるが、大幅なハードウェア変更やOSを変えると同じPCとは認証されなくなる。

 問題視されたのはこの3回の回数をRevoke(ディアクティベーション)するツールが無く、リミットに達した場合にはAtariのサポートに連絡して、正当な理由であれば回数のリセットが行われるという方式。こちらが公式掲示板で議論されていたスレッド。その為に特に日本の様な国からだと、英語が出来ないと困った事になる。

 このプロテクト方式については一方的に批判が行われている感があるのだが、Tages側も何故Revoke用のツールが無いのかについては自社サイトで説明している。「Revokeをどういう風に行うのかは販売会社に任せており、こちらでは一切のツールをリリースするつもりは無い。何故ならRevokeを可能にするという事は、即ちそのPCにユーザーからは見えないルートキットの様な隠蔽されたデータを仕込ませる事を意味し、その様な行為は当社のポリシーに反するからである」。その理由から隠しプロセスが常時動作したりはしないし、完全にアンインストールする方法も簡単だとして解説されている。つまりユーザーから隠蔽されたデータやドライバを入れられたりするがRevokeは可能というプロテクトを採るか、Revokeは出来ないが隠蔽されたシステムを動かしたりはしないという方式を採るかであって、一概に今回の方式が悪いとは言えない。

 上記スレッドでは会社側が「同じプロダクトキーで5万回以上のアクセスがあったりと、どうしてもプロテクトのシステムは必要だ。また期間が経過した後にはこういった制限は緩和するつもりである」とコメントしている。その関連なのか、現在のSteam版の注意書きを見ると「3回目のアクティベーションが行われた後にタイマーが動き出し、30日経過後に回数がリセットされる」と記載されている。ただしこれがリテール版にも適用されるのかは未確認。





STORY  ストーリーは前作のButcher Bayを脱出した所から始まる。脱出ポッドに乗ったRiddickJohnsは冷凍睡眠状態で宇宙を彷徨っていたが、突如として巨大な宇宙船Dark Athenaに捕らえられてしまう。現在のDAはそれを乗っ取った女性Gale Revasに支配されており、乗組員等は牢獄に入れられ、彼女の支配下にある傭兵達による海賊船と化していた。

 一人船内に抜け出したRiddickは牢獄の人間達と協力しDAからの脱出を試みるが、その存在に気が付いたRevasの追っ手とも戦わないとならなくなる。

 なおAoDAをプレイするに当たって、EfBBの知識は必要としないのでどちらからプレイしても問題は無い。


PATCH

DEMO
 V1.01パッチがリリースされている。

 デモを製作中とアナウンスされていたのだが、結局PCでは出ていない。

動作環境

トラブル
  必要環境 推奨環境
CPU Pentium D 805 or Athlon X2 3800+ Core2Duo 1.8GHz or Athlon X2 +5200
MEMORY 1GB (2GB Vista) 2GB
VIDEO Shader Model 3.0, VRAM 256MB
Radeon HD 2600 XT or GeForce 6800 Ultra
Radeon HD 3850 or GeForce 8800 GT
SOUND DirectX 9.0c 同左
対応OS XP(SP2) / Vista
DirectX 9.0c以上要


 Windows 7でも動作はするが、リテール版の場合にはDVDに同梱されているTAGESのバージョンが古いので認証時にトラブルが発生する恐れがある(パッチ投入後でも)。先に公式サイトから32/64ビット版で適合する方の最新ドライバをインストールしておくべき。

 デモは無いがSystem Requirements Labに登録されているので、ノートPCを使用している人はモバイル系のビデオチップで動作可能かどうかを一応調べる事は出来る。

 コントローラーでの操作に対応している。Tripleheadにも対応。


*セーブゲームの場所  C:\Documents and Settings\[USERNAME]\Application Data\Atari\The Chronicles of Riddick -                     Assault on Dark Athena\SaveGames\[PROFILE NAME]

*設定ファイルの場所  C:\Documents and Settings\[USERNAME]\Local Settings\Application Data\Atari\The Chronicles of                   Riddick - Assault on Dark Athena\Environment.cfg


 起動時にトラブルが発生する場合、ゲームはランチャーから立ち上がるので、そこでデフォルトの設定を選んで初期状態に戻すというのをまずは試す。若しくは上記のEnvironment.cfgを開いて、内部の解像度やリフレッシュレートの値を直接書き換えてみる。


*アスペクト比の問題
 前作のエンジンとは異なり、今回の新エンジンではワイドスクリーンをサポートしている代わりに、CRTモニターでよく使われる4:3や5:4のアスペクト比では正常な比率での描画が行われなくなっている


 描画のアスペクト比は16:9で、それ以外の解像度でも描画エリアのサイズは16:9を保ったままになるので、黒帯が入って全画面描画にはならない。

 [Pixel Aspect]という設定項目が有って、例えば4:3の比率で黒帯を無くしたければ“4:3→16:9”を選べば4:3の画面サイズを使った表示になるのだが、描画範囲(プレイヤーに見える範囲)は常に16:9と同じサイズに固定なので、正常な縮尺ではなく縦方向に押し潰された状態になってしまう。


 よってCRTモニターを使っている人は潰れた状態を受け入れてプレイするか、黒帯付きの描画エリアが少なくなった状態でプレイするしか無い。前作のBBのエンジンでは普通のゲームと同じに、4:3にするとワイドスクリーンに比較して視界エリアがカットされるが縮尺は正常に保たれる仕様。変更理由は不明だが、マルチプレイを導入したからなのかも知れない。


*Decal(血痕)が表示されない
 現時点では修正されていないバグ。主に流血表現が行われないという問題。ゲームを一度終了させてしまうと発生する。

 症状は二段階あって、軽度の物はDecalがONに設定してあっても起動後に設定がOFFになってしまうケース。よって起動の度にVideoのオプション内でDecalをON→Applyを押下し直さないとならない。(別の項目の“Gore”の設定の方もONを確認)。

 厄介なのはもう一つの方で、こちらはDecalはちゃんとONになっているのに血痕が表示されなくなるケース。下記の方法でも治らない可能性もある。

1.起動ランチャーから一度Defalutの設定を選択してビデオの設定を初期状態に戻す
2.起動後に各種設定を行い、DecalをONにする
3.Applyにて設定を適用後にゲームを終了する
4.上記の場所に在る設定ファイル Environment.cfg を開く(ゲームのインストールフォルダに在る物では無い)
5.以下の2行が存在するかを確認し、無ければ追加してから上書き保存

XR_WALLMARKS=-1
XR_FLARES=-1

6.プロパティから Environment.cfg を読み取り専用に設定する
7.以後はゲームを終了する度に読み取り専用属性が解除されてしまうので、上記2行の存在を確認してから再度読み取り専用に
  設定するというのを繰り返し。なおその間Vidoe系の設定はメニューからは変更不可になるので注意。

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