HARD RESET

                                  13/10/01

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制作・販売: Flying Wild Hog / Kalypso Media
発売: 2011/09
日本代理店: ズー




                          ※ Extended Edition でのレビューになります ※

概  要  Flying Wild Hogはポーランドの開発会社でこれがデビュー作。しかしそのメンバーはこれまでにPeople Can Fly (Painkiller), CD Projekt RED (The Witcher 2), City Interactive (Sniper: Ghost Warrior)といった会社に居た熟練者揃いとなっている。会社の規模はゲームリリース時点で35名ほど。

 発売の数ヶ月前に突然その存在をアナウンスされているが、これは短期間で制作されたという意味では無く、制作期間は2年半ほど掛かっている。早くアナウンスしてしまうと過剰な期待とか噂がマイナスに働く可能性があるので、完成直前までは公表しないという方針を採ったというのがその理由。

 PC版のみでの発売となり、理由としてはそのゲーム性がコントローラーでのプレイには向かない, また(発売時点で)既に5年が経過したコンソールのハード性能はピークを過ぎており、このゲームを動かすには能力不足, マルチプラットフォーム対応のエンジンだとPC用に最適化出来ない等を挙げている。

 シングルプレイ専用でマルチプレイは無し。これは規模的に社内のリソースを振り分けるのが困難で、無理をして両方を作ってもどちらも中途半端な出来栄えにしかならないという観点からの決定。


 2012年3月にExtended Editionとして再リリースされている。これは追加コンテンツとしてExile DLCを含んだ物。このDLCは無料扱いとなり、それ以前に購入していた人は自動的にEEへとアップグレードされる。掲示板には「クリアしたけどDLCにはどうやってアクセスするの?」という質問が散見されるが、このDLCにはメニューからアクセスするのではなく、オリジナル版の終了後に5個のチャプターを加えて新たに再構成した物がEEとなる。日本において完全版などと言われる再編集版と同じで、DLCが分離して存在している構造ではない。EEリリース前にオリジナル版を購入済みのプレイヤーからのみ、その最後から更に続けてプレイが可能になる新規追加のDLCに見えるというだけ。


 このEEの問題点はセーブデータの互換性が無い事。実はSteamでEEがリリースされたのはリテール版から大幅に遅れて7月の事であり、これに関しては「最初から一体化されているリテール版に対して、Steamでは既に存在しているオリジナル版にコンテンツを足す形にしないとならずそう簡単には行かない」とその理由を説明しているが、この件の解決方法を探っていた可能性がある。

 もしEEのリリース前にオリジナル版を進めていた場合、EEにアップグレードされると以前のセーブデータには互換性がないので全て使えなくなってしまう(チャプターの先頭部分にアクセス出来るのみ)。そこでExileのパートから続けてやりたい人の為に、こちらのスレッドにてセーブデータが公式に配布されている。このデータをセーブフォルダに入れてメニューのロードから読み込めば、未使用のN.A.N.O.アップグレードを22個所持した状態からExileのパートを開始出来るようになる。ただしこれを書いている現在、サイトがリニューアルされておりリンクが壊れているので代替のリンクを貼っておく。解凍して出来たbinファイルをマイドキュメント内の \Hard Reset Extended\profiles\<ニックネーム> フォルダ内に入れる。



 当初から「小さな会社にとってダウンロード販売は中間業者を通さないので、比較的少ない売り上げでも利益を出せる為に理想的だ」としており、オリジナルのリテール版は東欧諸国を中心に限定された地域での発売となった模様。その後Extended Editionでの再リリース時にKalypso Mediaから英語圏でもリテール版が発売されている。

 ダウンロード販売がメインで、Steamを始めとして各種ダウンロード販売サイトにて扱われている。発売時の定価は$29.99だったが、2013/09現在は$14.99まで下がっており、また75%オフ等のセールも既に何回か行われている。


 日本語版はズーから2011/12にリリース ハードリセット 日本語版。これもちゃんとEEへと自動的にアップグレードされる。なおゲームの日本語化については少々変わった状態におかれている。日本語版が存在する際に、Steamに登録されたのが海外版だと日本語が選択出来ないという物が存在するが、このHRではライブラリ内のHRを右クリック → プロパティ → 言語タブにて日本語を選択する事で、インターフェース及びゲーム内の字幕も日本語化される(現在のEEの場合)。

 しかしこれをやるとゲーム内のムービーが一切流れなくなってしまうという問題あり。ズーからの日本語版には日本語字幕の付いたムービーが用意されているのだが、これが再生出来ないだけではなく、英語モードでプレイしている時の英語版ムービーさえも再生されなくなる。言語設定を日本語にすると日本語字幕の付いたムービーを使うようになるが、そのファイルは純粋な日本語版からしかダウンロードが出来ないのだと考えられる(その為にムービー用のファイルが空になって再生されない)。日本語設定にして英語版のムービーを再生する方法は有志が日本語化した海外ゲームのまとめ Wikiのマルチランゲージの項に説明がある。なお追加されたDLC分のチャプターについては、日本語化状態でも日本語字幕付きのムービーがちゃんと再生されるようになっている。


 Nvidia Stereoscopic 3Dに対応。ただし有効にならないケースもあり調査中という風なスレッドも建っている。ATI Eyefinityにも対応。



STORY  遥か未来となる2436年、ロボット軍の侵略により人類の生き残りが住む唯一の都市となってしまった東欧のBezoarが舞台。主人公のMajor FletcherはCLN軍に属する歴戦の兵士である。この都市にはデジタルデータ化された人間の過去の全知識が収められており、それを狙ってロボット軍は苛烈な攻撃を繰り返している。フレッチャーの任務はこの“聖地”を守り抜く事だが、そのうちに彼は戦争の背後に潜んだ陰謀に気が付く事になるというストーリー。


PATCH

DEMO
 Steamなのでアップデートは自動。現在の最新はFinal 1.51。バージョンの確認方法は、Ctrl + 半角全角キーでコンソールを開き _version と入れてEnterで表示される。


 デモがリリースされている(Steamアカウント要)。

動作環境

トラブル
  必要環境 推奨環境
CPU 2.5 GHz
Intel Pentium 4 / AMD Athlon 64
Intel Quad Core 2.3 GHz
AMD Phenom II x4 2.5 GHz
MEMORY 2GB 3GB
VIDEO VRAM 512 MB
GeForce 8800GS / Radeon HD 3870
VRAM 512 MB
GeForce 9800GT / Radeon HD 4870
SOUND DirectX互換 同左
対応OS XP / Vista / Windows 7
DirectX 9.0c以上要


 Steamに登録するのでアカウント要。例外としてSt. Patrick's Day Indie Royale BundleにてSteamを使わないバージョンが売られていたりする。

 ビデオカードはGeForce 8800以上でVRAM 512MB要, メインメモリも2GBというのは当時としては比較的高目の設定。コンソールでは性能的に無理というのはこのVRAM容量とメインメモリが主な問題になっているのだと考えられる。オンボードのビデオ機能でも例えばIntel HD Graphics 3000では動作報告があるので、動くのかや負荷に関してはデモで試すのが一番良いだろう。


 コントローラーでの操作に対応。

 セーブゲームや設定ファイルは \My Documents\Hard Reset Extended , 7だと( C:\Users\ユーザー名\Documents\Hard Reset Extended ) の中。



*ゲームが起動しない(メニューすら出ずに落ちる)
 まずは定番のキャッシュファイルの整合性チェックを実施。(ライブラリ → ゲームを右クリック → プロパティ → ローカルファイル → ゲームキャッシュの整合性確認)。

 或いは \Steam\steamapps\common\hardreset\redist の中の vcredist_x86.exeと directx\DXSETUP.exeのインストールを実行してからゲームを起動してみる。


*ゲームのロード時間が長い
 アンチウイルスのプログラム上でスキャンの除外項目に登録してみる。


*Radeon系のビデオカードにて描画の一部が点滅する, テクスチャがボヤケて読めない等の異常が発生する
 CCC (CatalystControlCenter)の設定を全てデフォルトにする。


*マルチチャンネルのオーディオ問題
 サラウンドにならないという障害。まずアナログ出力を使っている場合には5.1chでの再生が普通に可能。一方でS/PDIFを使用したデジタル出力の場合には、PC側のサウンドカードor対応アプリケーションがDolby Digital Live等のデジタルエンコーディングに対応していないとならない。このデジタル出力した信号をAVアンプ側で5.1chなどにデコードする事になる。

 なおEAX等のハードウェアアクセラレーション機能は完全にオフにしておかないと強制的にステレオ再生にされてしまう恐れがある。HRではサウンド再生にハードウェアのアクセラレーションは使用していない。


*難易度に関連する実績の解除
 掲示板にはこの話題が多いので感心のある人向けに記載。アップグレードを維持した状態で始められるEX Mode(二周目モード)にて、一部の実績が解除されないという問題。開発側は「Hard以下でクリアしたセーブデータから、EXではInsaneに切り替えて始めたとしても、ちゃんとInsane関連の実績は解除される」としているのだが、どうやら情報をまとめるとそうではないようだ(バグなのか?)。

 オリジナル版の時点では制作側の言う通りの仕様だったのだが、現在のEEではEXモードを選択した時に引き継ぎを行うクリア後のセーブデータがInsaneでないと、EXモードでのプレイがInsaneでもそれに関連する実績は解除されない。つまり初回プレイがHard以下だったら、EXモードではなく最初から新規ゲームにてInsaneをプレイしないとならないという意味。

 なおEXモードに限らずゲーム途中で難易度を下げた場合、後に戻してもそれ以降は下げた難易度分の実績しか解除にならない仕様である。



 ゲームのヒント集。以下反転。

◎チャプター5のボス戦
 体の各部のオレンジ色のアーマーを破壊する(計2回)。近付くと危険なので、ここは遠目から即着弾系の武器が有効。全て破壊すると跪き、その後周囲の柱からのエネルギーを受けて宙に浮かんで火の玉で攻撃する様になるが、この状態から一定量のダメージを与えれば倒せる。序盤に周囲に置かれているアイテム類を無駄使いしないように注意。


◎チャプター7のボス戦
 やる事自体は単純で、ボスのレーザー攻撃と複数回に渡る敵のウェーブを乗り切りながら、ボスの弱点部分となるオレンジ色のパートを攻撃して倒すまでこれを続ければ良い。基本的にはボスのレーザー攻撃をかわしながら攻撃 → 一定量のダメージを与えると爆発のエフェクトが発生して攻撃が一時中断 → 敵集団がスポーンするので倒す → 再度ボスのレーザー攻撃が始まる...の繰り返しで、3〜4回程度ボスを攻撃して爆発させないとならない。ただし後半はボスのレーザーと集団沸きが同時だったりと達成の難易度は高目であり、時間にして10分は掛かると思われる長期戦になるがその間生き延びなければならない。(なおEE版では途中でチェックポイントが設けられているのでやや難易度は下がっている)。

 厄介なのはボスのレーザーで、これは隠れていてもダメなので(グレネード攻撃あり)、ジグザグや反対方向へとスプリントを使ったりしながら走り続けて避ける。それでも完全にダメージを回避するのは困難な為、配置されているメディキットを使い切ってしまうと途中で詰む恐れあり。他の敵からのダメージを間接攻撃系を駆使して回避しつつ、メディキットの使用をなるべく避けないとならない。



◎チャプター12のボス戦
 自分が近付くと吸い込み攻撃をしてくるので、EMPのバレルが落ちている方向に向けさせてから行って吸い込ませる。すると体の一部がオレンジ色に光るのでこれを攻撃して破壊。全てのパートが破壊されるまでこれを繰り返す。EMPを急いで集めたい場合には、直接空の敵を撃って落とさせる必要がある。

 ここのポイントはそれまでの敵のウェーブでどれだけメディキットを節約出来るかで、その前段階で同じフィールド内にて強敵の出現が続く為に、ラスボス戦前にメディキットが少ない状態に陥って詰みになる危険性在り。そうなったら前のチェックポイントに戻ってやり直すしかない。


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