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更新履歴 | 15/10/07 レビュー掲載 ※ネタバレに関してはなるべく避けています※ |
販 売 | 制作・販売: Frictional Games 発 売: 2015/09/22 日本代理店: 無し |
概 要 | Frictional Gamesはスウェーデンのインディーズ会社。Penumbraでデビューし、Amnesia: The Dark Descentのヒットで名を知られる様になった。現在では15人と規模も大きくなっている。このSOMAはAmnesia: TDDの完成後から5年の歳月を掛けて完成させており、ここまで長引いたのは新機軸となるゲームのコンセプトをどういった形で実現させるかという困難に直面し、何回もゲームの作り直しをしていたからというのが最大の理由。(シリーズの続編となったAmnesia: A Machine for Pigsは別会社の制作)。 タイトルの“SOMA”とは「生物の体」, 「細胞体」といった意味。 現在はダウンロード販売のみでリテール版は無し。Steamのシリアルキー以外の販売店ではDRM無しのGOGにて扱っている。価格は$29.99。プラットフォームはWindows, Mac, LinuxとPS4。今回初めてコンソール版を出す事になったが、社員数の少なさと自社製エンジンでの制作である点からPS4とXbox Oneの両方を同時に開発するのは無理だと判断。どちらかに絞る事にしたのだが、先にソニーに話を持って行ったら即座に制作の許可が降りたのでそちらにしたそうで、PS4を選択した意味は別に無いそうである。今後時期を見てXbox One版も開発される可能性は高いと話している。 発売から10日が経過した時点での中間報告が公式ブログに掲載されている。かなり長いので一部分だけ抜き出して紹介する。 「現時点での販売本数は92,000本(プラットフォーム毎の数字は契約上明かせない)。出だしとしては好調な売り上げで、利益は会社の2年分位の経費にはなる。売り上げは現在も好調だがその内に落ちて来るし、どの辺りで落ち着くのかの方が重要である。なおスタートとしては前作Amnesia: The Dark Descentの初月3万本よりはずっと良いが、 Amnesia: A Machine For Pigsの初週12万本に比較すると落ちる」 「目標は初月10万本だったがこれは大丈夫そう。もし実質的な製作期間の3年分の費用を回収するのならばその3倍は売らないとならないが、今回はパブリッシャーを頼らずに全てを自分達で行ったので利益分は我々に全部入って来る。(そしてこれまでの売り上げ分も使ってSOMAは制作しているから)、入って来る利益は次のゲームに向けて使用出来る為に心配はしていない」 「メディアやユーザーからの評価も大変良い。今回最も心配していたのは、これまでとは全く別のテーマとなるホラーゲームというのがどれだけ受け入れて貰えるのか?だったが、他の項目が批判されて評価点数が落ちていても、そこはほとんどのレビューで評価されており満足している」 「最も多かった不満は『想像していたよりも怖くない』だが、これには期待感の問題があったと捉えている。我々はSOMAを前作Amnesia: TDDとは異なるタイプのゲームであると訴えてきたが、その反面宣伝においては『Amnesia: TDDを制作した会社の新作』という文句を使用していた。一時はこれを取り去ろうかとも検討したのだが、パブリッシャーの手を借りないインディーズ会社のゲームとしてそれを外してしまうのはPR面で痛過ぎるとして断念。結果的にAmnesia: TDDの様なゲームを期待してプレイした人からそういった批判を受けてしまう事になった」 「マーケティングの面では苦労させられている。前作とは異なるテーマなのであればそれが何なのかを明らかにしたら良いのでは?となるが、実際にはそれは言いたくない。重要なネタバレを無しにそのテーマに関して具体的に語るのは困難だからである。だが当然何がテーマのゲームなのかを言えない状態では、宣伝やその面白さを伝えるのは非常に難しくなる。更にPRの為のデモについても同様で、短時間のデモを配信してもその中にテーマとしている内容を詰め込んで理解して貰うのは困難。ではモンスターとの遭遇シーンだけを入れて作るかとなると、それはそれでモンスターとの遭遇がメインのありきたりのホラーゲームと誤解されてしまう恐れがある。その理由から現時点でも一般公開用のデモは配布出来ていない」 上記でも触れているネタバレに関してここでも補足(レビュー本文により詳しい説明あり)。制作側が述べている通りに私もネタバレはしていない状態でのプレイをお勧めするので、例えば(実況)プレイ動画などは事前に観ない方が良い。少なくとも序盤だけにしておくべきだろう(せいぜい最初に探索するUpsilonまでとか。最初に海中に出た時点で止める)。アドベンチャーゲームとかのプレイ動画だと、配信する側も視聴する側もネタバレ在りというのを理解した上でなので問題は無いが、一方でAmnesia: TDDの様なホラーゲームであるならそこまでネタバレに関しては問題にはならない。最後まで観た後に自分でもプレイしてみるという姿勢でも良いのだろうが、このSOMAでは本題となるテーマを隠したいという狙いがあるので、それを知らずにプレイ動画を観てしまった結果として、プレイ前にテーマについて知ってしまうと楽しみを大きく損なうハメになってしまう。 Youtubeにてゲームの時系列よりも前の時点における舞台となる施設内での出来事を描いた実写ムービーシリーズ『SOMA - Transmission』が公開されている。ただし若干のネタバレ事項を含むので注意。これもまたクリア後に観た方が良い。 |
STORY | 主人公のSimon Jarrettはカナダのトロントに住む青年でコミックショップに勤めている。車での事故により怪我を負ってしまった彼は、検査の為に治療を受けている最中であった。ところがある日の検査の際に何等かの異常が発生し、訳の解らぬままに気が付くと奇妙な施設の中に自分が居る事を発見する。状況が理解出来ないままにその施設PATHOS-IIの中を彷徨うサイモンは、施設内にて通信でコンタクトの取れた女性科学者Catherine Chunの指示に従って脱出を試みるのだが...。 |
PATCH & DEMO |
現時点では初回パッチとなる v1.02 がリリースされている。Steamの場合は自動で、確認はライブラリからゲームを右クリック → プロパティ → ローカルファイルタブにて、現在のコンテンツのビルドIDが
790226 なら適用されている。GOGの方も遅れていたがリリース済み。パッチを別にダウンロードしてインストールするのだと思われるが詳細は不明。 デモはリリースされていない。このSOMAに関してはデモをどういう風な形で制作するのかは非常に難しいとしており、必要だとしてE3での展示用にプレイアブルな物を出展はしたが、結果的には満足が行く様な内容では無かったとしている(詳細はブログに詳しく書かれている)。つまりこの展示バージョンが将来的にダウンロード可能なデモとしてリリースされる可能性は低いと考えられ、仮に出るとしても全く新たに製作された別の物となり、その企画と制作に掛かる時間からかなり先の話になる可能性が高い。 |
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動作環境 & トラブル |
対応OSは64bit版要。公式サイトのガイドではVistaも含まれているが、Steamでは7以上となっている。 オンボードのビデオ機能はサポート対象外。唯一Intel HD 4000シリーズ以上では動作するとしている。制作に使われているグラフィックエンジンはDirectXでは無くOpenGLを使用しており、このOpenGLに対応したドライバへのサポートがオンボードのビデオでは疎かになっているというのがその要因。ビデオカードが対応しているかを調べる方法はあるが、今回はデモが出ていないので購入前に調べられないという問題点あり(最近では動作しなかったケース等での返金システムが存在するが)。 方法はゲームを一度起動後に自分の[ドキュメント]フォルダにアクセスして \My Games\Soma\Main フォルダを探す。その中の hpl.log ファイルをメモ帳等で開き Initializing Graphics Module セクションを探す。 Vendor: NVIDIA Corporation Renderer: GeForce GTX 760/PCIe/SSE2 Version: 4.5.0 上記の様な記述が見付かるはずだが、ここでVersionが 3.3.0 以上ならばOpenGLのドライバが必要環境を満たしている。もし 1.1. 0 の様ならそれはドライバがインストールされていないか破損している。ここでビデオドライバを最新に更新しても3.3.0以上にならないのならばこのゲームは動作しない。 ・セーブデータは ドキュメント内の \My Games\Soma\Main の中に作られる ・コントローラーサポート ・Steamクラウド対応 *ゲームが起動しない。デスクトップに落ちる。フリーズする。 Steamであればゲームキャッシュの整合性を確認。(ライブラリからゲームを右クリック → プロパティ → ローカルファイルタブ → ゲームキャッシュの整合性を確認)。インストールされたファイルに破損等が有ればこれで自動的に修正される。 全てのバックグラウンドで動作している常駐プログラムを停止させてみる。これにはセキュリティ関連のアプリを含む。 グラフィックス関連等の設定を変更したら起動しなくなったケースでは、ドキュメント内の \My Games\Soma\Main の中にある [username]_user_settings.cfg を削除して再生成させてみる。 Write permission fail, Bad file permissionsといったエラーが出るなら、管理者権限をゲームの実行ファイルに設定してから起動する。 *No sound device found 音楽関連のアプリを全て停止させる。或いは直接"SOMA.exe"からゲームを起動させてみる。 *パフォーマンスが悪い(重い) 定番ではあるが重くてフレームレートが上がらないケースでの効果のある設定変更。 ・解像度を下げる(1920x1080 → 1280x720等) ・テクスチャー設定を下げる(VRAMが1GB以下ならば最高でもMediumで留める) ・アンチエイリアシングをオフにする ・V-Syncをオフにする(もしくはadaptiveにする) *Nvidia Geforce関連 Geforceのハイエンドビデオカードで使用出来るSupersampling (DSR - Factors)が原因でゲームが落ちる等の問題が生じる可能性がある。GTX 980ではデフォルトで有効なのでオフにしてみる。 SLIで動作させるやり方はこちらにガイドがある。 *ゲームのガンマ調整が有効にならない 明るさ関連をコントロールする別のアプリ(f.lux等)が動作していると発生する可能性がある。 |