FAR CRY

                                 07/06/10

   SYSTEM

   GAMEPLAY

   DIFFICULTY・AI

   GRAPHICS・SOUND・MULTIPLAY

   BOTTOMLINE

   SCREENSHOT

   公式サイト

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製作・販売: Crytek / Ubisoft
発売: 2004/03
日本代理店: メディアクエスト / イーフロンティア



 ※主にV1.33での検証による評価になります

概  要  ドイツのCrytekからのデビュー作。ゲームの原型はDinosaur Islandと呼ばれるNvidia GeForce 3用のテックデモであり、その後これを拡張したX-Isleという恐竜の登場するシューティング・ゲームをアナウンス。しかし恐竜ではAIを活かしたゲームを作成出来ないという点から、通常のFPSとなるこのFar Cryへとデザインを変更している。デモとして採用された事からも分かるように、最初の内はむしろグラフィックスのテクノロジー面で知名度が高かったゲームである。

 欧州ではDVDでの供給で、北米版はCD5枚組みとなる。少なくとも北米初期版にはオマケのCDが付いているがデザイン画や壁紙等で大した物ではない。以後はUbisoftのExclusiveシリーズとして再発されているが、現時点(2007/06)で一番新しい物としては英国のMastertronicからの廉価版になる。発売から三年以上が経過しているが入手は容易。

 日本では最初メディアクエストから日本語版が発売されていたが、現在(2007/06)ではイーフロンティア(旧フロンティアグルーブ)より廉価版として再発されている。

 地元ドイツはバイオレンスに関して非常に厳しい国として知られているが、当然このゲームもその対象となり輸入英語版は一般向けへの販売宣伝を禁止されている。そこでFCも他の多くのFPSと同様に「ドイツ国内専用版」が製作されたのだが、ラグドールを省いたそのバージョンは(ドイツでは死者を弄ぶものとしてラグドール表現は禁止扱い)すぐにネット上に出回ったアンロックパッチによってラグドールを可能に出来る事が判明。全品回収されて物理的にラグドール表現の処理部分を取り去ったバージョンに差し替えられている。

 Crytekは複数のプラットフォームに向けての平行開発はしない主義の為に、PCでの発売後に改めてXboxへと専用の調整版Far Cry Instinctsが製作される事になった。製作を担当したのはUbisoftのモントリオールで、PC版の1年半後にリリースされている(PS2版のアナウンスもされたのだがハードウェア的に無理となってキャンセルされている)。その後本編の後の出来事を同じ主人公で描いた新シングルプレイ用シナリオのEvolutionをリリース。更にXbox 360用にはこの2本を合わせてグラフィックスをグレードアップさせたFar Cry Instincts Predatorが発売されている。この拡張版分のコンテンツはPCでも拡張パックとして発売されるという噂だったがリリースされず終い。
 なおXbox版は同じ素材を使ってはいるが別のゲームとして製作されており、マップ構成やストーリーも違うしゲームプレイも結構異なっている(日本未発売)。例えば主人公のJackはアドレナリンを溜めると野性の力を発揮出来るようになっており、素手によって敵を遠くへと吹き飛ばす超強力アタック、高速ダッシュや崖を飛び越える大ジャンプ、敵の臭いを追って居場所を突き止めたりといった行為が可能。

 広大な島々をゲームの舞台に選んだのは自社製エンジンの性能をアピールするのに適しているからという理由ではなく、休暇中に訪れたミクロネシアの風景の美しさに感動して「この場所をゲームに登場させたい」と考え、そこからこのレベルのアウトドア描画を実現するエンジンの開発が始まったという順番である。

 製作したCrytekはその後EAと契約しており、Far Cryに関する全ての権利は現在Ubisoftが所持している。続編については誤ってデザイン画が流出した後に、Ubisoftより公式に製作予定というアナウンスが成されたが、その以後は全く情報を聞かない。いずれにしろ製作されても2の担当はCrytekでは無いしエンジンも別物と思われる。

STORY  元湾岸警備隊に属していた主人公Jack Carverは、現在は引退しミクロネシアにて自らの船を使ったツアー客のエスコートの仕事で生計を立てている。

 そんな彼が今回引き受けた仕事は、女性ジャーナリストValerie Constantineを旧日本軍が拠点としていたという海図にも乗っていない小さな島へとエスコートする事。周辺の島々は天才的な遺伝子工学の科学者でありながら5年前に突然第一線から引退したGeorge Krieger博士が研究所として所有しており、何やら極秘で研究を行っているという噂になっていた。
 しかし彼女を送り届けた後にJackの船は島の警備兵によって破壊されてしまい、脱出した彼自身も追われる身となってしまう。その後Doyleと名乗る謎の男の援助を受けながら、JackはValerieを助け出す為に島々を巡って単身戦いを挑む事になる。



PATCH

DEMO
 現在の最新版はV1.4。全ての修正を含んだV1.4 cumulative Patchと、V1.3からのアップデート用のstandaloneの二種類有り。しかしV1.4は問題も多いとされているパッチであり、マルチプレイ用のサーバーもその前のV1.33の物と分離している状況である。特にシングルプレイのみが目的ならば、V1.33で止めて置いた方が無難である

 段階的に行なう場合にはV1.3 > V1.31 > V1.33の順に適用する。

 セーブデータの互換性を全ては検証していないが、V1.2より前とV1.3以降では互換性は無いとアナウンスされている。

 他にはXP Professional x64 Edition用に製作されたAMD64用の64-bit upgradeという専用パッチも存在している。


 デモは二種類の異なったマップがリリースされている。しかしこのデモは最高の性能を引き出すために当時のビデオカードのドライバの仕様に強く依存した物となっており、現在のドライバにおいては描画の一部(水面の描画等)が変になってしまうという可能性が有る。よって重さの確認等には使用可能だが、安定性や描画異常に関するテストには不向き。

動作環境

トラブル
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Athlon 1 GHz or Pentium III 1 GHz Athlon 3GHz or Pentium IV 3GHz
MEMORY 256MB 1GB
VIDEO VRAM 64MB以上 HW T&L対応
GeForce2+ / Radeon 8500+
VRAM 128MB
Vertex & Pixel Shaders 2.0以上
SOUND DirectX対応 EAX
対応OS  98SE/ME/2000/XP
DirectX 9.0b以上要


 旧OSでも動作するが表示には800*600以上の解像度が必要。デスクトップは32bitカラーでないとならない。Vistaを公式にはサポートしていないが、起動しないといった深刻な問題は無い模様。

 Vertex & Pixel Shadersは現在のバージョンでは3.0をサポートしているので、対応しているビデオカードが理想的。

 メインメモリの量は非常に重要となり、マップが広い分データ量が多いし、設定を上げるとテクスチャのデータ量も増えるので1GBは欲しい所。これは発売当時と比べると現在(2007/06)ではそれ程厳しい条件では無い。メモリが512MB以下の場合、ビデオカードの性能が良くてもプレイ中に頻繁にHDへのデータのスワップが生じてしまう為にパフォーマンスが悪くなる。よってグラフィックス系の設定を落とさないとならない羽目になるだろう。

 英語版でもパッチによって日本語化される部分も有る(パッチは共通なので)。Readmeも日本語の物が添付されるし、プログラム一覧から起動する設定ツール(Configure Far Cry)も日本語化される。


表示異常が発生する・パフォーマンスが悪い
 ビデオやサウンドのドライバを最新にするのが第一。それと設定ツールを起動してやりPCの性能を自動認識させてやるか、低・中・高といったランクを下げてみる。それで治るならばビデオカードが扱えないような設定になっている可能性有り(昔のビデオカードだと或る程度までしか設定は上げられない)。

ランダムにフリーズする
 Far Cryをインストールしたフォルダに有るsystem.cfgファイルを開いてやり、設定を以下の様に変更してみる。

e_overlay_geometry = "0"
r_WaterReflections = "0"
r_WaterRefractions = "0"

照準の動きがズレる(遅れる)
 Lazy Weaponの設定を下げる。VSYNCをONにする。マウスの感度調整。マウス加速系の設定を変更。以上の様な点を試す。

進行が正常にセーブされない
 プロファイルの製作時に名前を空白にすると機能しない。またプレイ中に切り替えたりすると誤動作を起す可能性有り。

再インストール後にパッチを入れようとすると、それは既にインストール済と表示される
 アンインストールする時に適用済のパッチを逆に戻りながら削除して行かないと、記録がレジストリに残ったままで消えない為に適用済となってしまう。エラー時に「インストールするには先に一度アンインストールしないとならない」と出るので実行してパッチの記録を削除。その後本体の削除を選んで”修正インストール(Repair)”を実行して無くなったファイルを補完し、その後改めてパッチを適用する。

コンソールが開かない
 ゲームのプログラムの仕様上、日本語のKBからはその文字を入力する事が出来ない(少なくとも英語版では不可)。デバイスマネージャで英語101KB用のドライバに切り替えてやれば(再起動要)、半角・全角キーにて入力が可能になる。

CDキーのエラーでマルチプレイが出来ない
 GameSpy, The All Seeing Eye等のサードパーティー製のブラウザから入ろうとするとエラーになる件。初回プレイ時にはゲーム本体から起動しUbi.comへとログイン。Far CryのCDキーの認証のプロセスを行なわないとならない。それ以外でルーターやセキュリティ系のソフトを使っているならば一時的に止めて試す。

CD Key Already in Use
 前のゲームで落ちた際に、使っていたCDキーが正常に開放されていないと発生する。別にこのゲームに限ったエラーでは無いが、サーバーの開放までの時間が長いのかサーバーのプログラムに問題が有るのか、FCでは特に頻繁に発生するようだ。しばらく時間を置いてから試してみる。

どのサーバーに入ろうとしてもKickされてしまう
 起動時に-devmodeを有効にしているとチートと見なされてマルチプレイは出来なくなる。

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