S.T.A.L.K.E.R.: CLEAR SKY

                                  08/11/04


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製作・販売: GSC Game World / Deep Silver
発売: 2008/09
日本代理店: ズー



   ※ V1.5.05でのレビューになります


               ※ 前作 Shadow of Chernobyl に関するネタバレを一部含むので注意 ※

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概  要  2007年3月にTHQよりリリースされたS.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobylの続編。制作はウクライナのGSCなのは変わらず。しかし代理店はTHQではなくKoch Mediaという会社のゲームレーベルであるDeep Silverからリリースされている。通常小さな制作会社が大手代理店と契約する場合には、金は出す代わりにそのタイトルや内容に関する権利(続編を制作する権利)は代理店側が所持するというパターンが多いのだが、S.T.A.L.K.E.R.については権利をGSC側が所持していたので、彼等が新たな代理店としてKochを選択している。Kochとは欧州では大手の老舗で、音楽や書籍の配給をメインに手掛けるメディア・グループだそうだがDeep Silverも含めてゲームの代理店としては有名ではない。

 このCSは完全に独立した作品となり、動作にSoCは必要としない。現時点ではPCのみでのリリースとなる。

 サブタイトルの“Clear Sky”とは今作に初めて登場するFactionの名前。また実際には晴れになる事は滅多に無いゲーム世界に対して、反語的にそれを皮肉って付けたそうだ。


 製品は通常版の他に、各種限定版がリリースされている。欧州では缶入りの薄型ケースにボーナスDVDやマップ付きであまり豪華ではない。ドイツ限定版はもっと厚型の缶ケースだが中身は不明。北米では要望が強かったにもかかわらず限定版は発売されていない。


 豪華な限定版としては、左SSはロシアの限定版で内容は以下の通り。

 *ボーナスDVD
 *Zone Map
 *Clear Skyのストーリー解説本
 *バンダナ
 *ドッグタグ(個人認識票)
 *特製S.T.A.L.K.E.R. ライター
 *Faction ステッカー
 *光るArtifact



 一方でこちらは同様に豪華なポーランドの限定パック。

 *特製S.T.A.L.K.E.R. バッグ
 *Zone Map
 *Clear Skyのストーリー解説本
 *Tシャツ
 *Faction ステッカー
 *ワッペン
 *アートブック








 オンラインではSteam他からの配信が行われている。

 日本ではズーがS.T.A.L.K.E.R.: Clear Sky 日本語マニュアル付英語版を発売中。

 
STORY  先にSoCのストーリーについて振り返ってみると、チェルノブイリ原発跡地にて2006年に謎の爆発(Blowout)が発生。原因も不明なその爆発により周囲の一帯には大きな変化が生じる。アノマリーと呼ばれる異常な空間(炎・電撃・竜巻等)が所々に発生し、またその近辺には身に着けた者に特殊な能力を与えるアーティファクトなる物質が出現。そして放射能の影響により様々なミュータントも生まれて、中には人間を襲う物も出現するようになった。
 
 人知を超えたその現象の影響地域はZoneと呼ばれ、最初は軍の手により封鎖されて真相を究明に向かう軍と科学者以外は入れない状態に置かれる。しかし広大なZoneを完全に封鎖するのは不可能であり、徐々にZone内部にはアーティファクトを求めて金儲けを企んだり、別の目的を持った人間達が周囲から集まって来るようになった。その数は次第に増えて一つの社会を形成するまでに至り、やがて彼等は“Stalker”と呼ばれるようになる。

 そして2012年。Death Trackと呼ばれるZoneの中心部からやって来る謎の死体運搬車から、初めての生存者が発見される。彼は記憶を失い、その腕には“S.T.A.L.K.E.R.”の文字が刻まれていた(The Marked One)。彼に関する情報は、所持していたPDAに残っていた「Strelokを殺せ」というクエストのみ。プレイヤーはこのMarked Oneとなり、自らの記憶を取り戻す為に再度Zone内部へと挑むというストーリーであった。


 その続編となるこのCSでは、時間的にはSoCのスタート時点よりも一年ほど前の段階を扱っており、主人公も異なっている。

 今回の主人公はScarという名のStalkerで、立場としては傭兵(Merc)的な存在として位置付けられている。背景設定はStrelokを中心とした小さなグループが2006年の爆発の謎を解明する為に原発跡地へと接近。そして彼等の数度に渡る“ある種の干渉”によって、Zone内部にはエミッション(強大なエネルギー放出)を含めた大きな変動が発生してしまう。

 科学者を中心に構成された組織Clear Skyでは、中心部におけるエミッション等の不安定状態の原因が特定のグループによる干渉の影響であるという情報を掴んでいた。彼等にこれ以上の干渉を許せば、再度のBlowoutが発生してZone及び内部に生息する人間達にとって取り返しの付かないような影響を及ぼす危険性も考えられる。しかし武力に劣るCSのメンバーでは、NPP中心までそのグループの動向を探りに行ける人物が居ない。そこでリーダーのLebedevは偶然に助け出した傭兵であるScarに、そのグループの活動を止めさせてZoneの破壊を防ぐ仕事を依頼するというのがストーリーの発端。



PATCH

DEMO
 (2008/11/04)現在の最新パッチはV1.5.07。1.5.04, 1.5.05, 1.5.06とはセーブデータの互換性あり。ただし最初から最新バージョンで始めたセーブデータで無い場合には、パッチを適用しても修正されない項目も含んでいる。それ以前のバージョンとはセーブデータの互換性は持っていない。


 SoC同様に全てのデータがシステム上で結び付いているので、サイズを小さくした単体のマップで動作するデモは独自に別の労力を掛けて作らないとならず、今後もリリースされない予定。

動作環境

トラブル
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium 4 2.0 Ghz / AMD XP 2200+ Core 2 Duo E6400 / AMD 64 X2 4200+
MEMORY 512 MB 1.5 GB
VIDEO VRAM 128MB DirectX 8.0対応
GeForce 5700 / Radeon 9600
VRAM 256MB DirectX 9.0対応
GeForce 7900 / Radeon X1950
SOUND DirectX 9.0互換 同左

HARDWARE ハイレベル環境 最高レベル環境
CPU Intel Core2 Duo E6700 / AMD 64 X2 5200+ Core2 Duo E8500 / AMD 64 X2 6000+
MEMORY 2GB 4GB (Vista要)
VIDEO VRAM 512MB DirectX 9.0対応
GeForce 8800 / Radeon X2800
VRAM 512MB DirectX 10対応
GeForce 9800 GX2 / Radeon HD 3870 X2
SOUND DirectX 9.0互換 同左
対応OS  Windows 2000(SP4) / XP(SP2) / Vista(SP1)
DirectX 9.0c以上要


 メインメモリが512MBではSoCでもまともに動かないという話だったので、今回もメモリに付いては「最低必要なのは512MB」というアナウンスは信用せずに、最低限1GBは必須と考えておいた方が良いだろう。

 AMD Customer CareよりATI RadeonシリーズへのHotfixが出ている。DirectX 10 and DirectX 10.1にて高解像度でのパフォーマンスの修正。


 個人的にはプレイ時間が長かったというのも有るが、プレイ中に落ちるのを6回ほど経験した。その内半分はマップ切り替えを含めてセーブを行っている際の出来事。

 バグについては非常に多いゲームなのだが、一応パッチで修正されつつはある。トラブルに遭遇した場合、第一の基本としてModを入れているなら全て外して変化を見るというのを試すべきである。


セーブゲームの場所
 C:\Documents and Settings\All Users\Documents\STALKER-STCS\savedgames

カクカクと瞬間的に止まるような感じになる
 単純にグラフィックス系の設定がマシン性能に比べて高いとそうなるが、マップが広いのでデータのストリーミングを行っており、それに関わる原因の可能性もある。以下の例の様にパラメータを添付して、データのロード方式を変えると改善されるかも知れない。ただしこれでむしろ悪化する可能性も持っている。

 "C:\Program Files\Deep Silver\S.T.A.L.K.E.R. - Clear Sky\bin\xrEngine.exe" -noprefetch

'does not support pixel shaders 1.1'のエラー
 SSOA(Screen Space Ambient Occlusion) の設定をHighにしない。徐々に下げて様子を見る。

Cordonに最初に入った地点で、ミリタリーの機銃掃射を突破出来ない
 かなり多い質問なので、いろいろと掲示板を回って対策を調べてみた。以下反転。

 まず根本的な解決策として、ガイドに連れて来られた後にすぐに反転してSwampに引き返し、そこから北の端まで辿れば遠回りにはなるが別の入り口からCordonに入れる。難易度が高い場合には非常に難しくなるので、この方法を使わざるを得ないようだ。またはこの時だけ難易度をNoviceに落とせばダメージが減るので突破し易くなる。

 正攻法の場合。第一にここに来たのが夜だった場合、ルートを見付けるのが困難で難易度が増すので、一旦戻って時間を潰してから再度チャレンジの方が良い。次にスプリントの速さと持続時間は所持重量に影響するので、ここに来る前にアイテムを何処かに置いて重量を減らす。ここでは耐重量は50kgのはずなので、35kg程度までは減らす。またスプリントの際には武器は仕舞って速さを増すようにする。

 ルートとしては向かって左のフェンス沿いに走り、倒れた大木の手前を曲がって更にフェンス沿いに走れば良い。或いは大木の陰にLow Crouchすれば当たらないそうなので、一旦ここで休むという手段もある。それが駄目なら、最初の木の陰や途中の岩陰を経由して通る。隠れた後にしばらく待つと“Target Lost”のアナウンスが有るので、その後また走り出す。メディキットはすぐに適用出来るようにしておくのは勿論だが、出血するとスプリントが止まってしまうので、スプリントキーを再度押して切り替えを行うのも素早くやらないとならない。またこのゲームではスプリントキーは切り替え式なので、押すタイミングを誤ると走っているのを逆に止めてしまう危険性もあるので気を付ける。


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