UNREAL

                                  09/08/16


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製作・販売: Epic Games / Infogrames
発売: 1998/06
日本代理店: ソースネクスト


概  要  発売当時その驚異的なグラフィックスと魅力的な世界観で一世を風靡したゲーム。当時の人気ビデオカードVoodoo(Glide)の普及にも大きな影響を与えた。開発関連の詳細はBackstoryのページで。


 Unrealの販売権はGT InteractiveからInfogrames(Atari)に移っており、それに伴なって日本での発売も当時のソースネクストからサイバーフロントへと移行している。これを書いている時点で最新のシリーズ製品UT3は海外だとMidway、日本ではエレクトロニックアーツが担当しているが、このゲームの版権はまだAtariが持っているものと思われる。

 オリジナル製品は現在では中古やオークションでもないと手に入れられない状態であり、入手はその後のコンピレーションで行うのが普通。発売順は以下の通り。

Unreal Gold 追加シナリオReturn to Na Paliとのセット
Totally Unreal Unreal GoldとUnreal Tournamentのセット
Unreal Anthology Totally UnrealにUneral 2Unreal Tournament 2004を加えたセット

 入手の容易さやお買い得感を考えると、現時点(2009/08)ではアンソロジーの購入が基本になる。ただしUnreal Goldは画面のインターフェイスがオリジナル版とは変更されており、マルチプレイ及びユーザー製作のシングルプレイ用マップ、或いはmodを遊ぶ場合に問題が生じる可能性がある。この辺の事情はCoop道場の方に書いてあるのでそちらを参照の事。

 SteamでのDL販売に対応しているので、そちらから各種パックとして購入する方法もある。


 日本ではオリジナル版をソースネクスト、サイバーフロントがUnreal Goldを発売していた(どちらも日本語マニュアル付き英語版)。その後は上記コンピレーションの日本代理店版は発売されていない。

STORY  時は人類が広大な宇宙へと進出を果たしている未来。主人公は宇宙船Vortex Rikersに乗せられて護送中の囚人である。しかし突然の異変により船はそのコントロールを失い惑星Na Paliへと墜落。生き残った主人公は破損した船内からの脱出に成功して自由の身となるが、そこはSkaarjという獰猛なモンスターがNaliという原住民を奴隷として支配している惑星であった。プレイヤーはこの星を探索して生きてそこから脱出する方法を見つけなければならない。

 主人公のキャラクタは厳密には設定されておらず、開始時に男性or女性とその外見を幾つかのタイプから選択する事が出来るようになっている。


PATCH

DEMO
 まずUnreal Goldを購入した場合は最初からV226となっており、この場合はGold専用のパッチを適用するだけである。これはマルチプレイのブラウザ表示に関する物でゲームプレイには関係無いようだ。それ以外には選択肢は無いので悩む必要も無い。

 問題はオリジナル版のUnrealを使う場合で、一応選択肢としては2つあってV225とV226パッチが存在する225は安定しているバージョンだが3Dサウンドを使う事が出来ないという問題があり、226はマルチプレイにおける安定度はUPしているのだが、パスワード機能が正常に働かないというバグと、ある種のビデオカードではパフォーマンスが低下するという欠点を持つ。

 パッチはいろいろな所にあるが、225がある場所は現在では少ないので古い各種ファイルを扱っているOldUnrealを紹介しておく。なお末尾にFという文字が入っている場合があるが、これはFinalという意味であって特に意味は無い。それまでのβ版パッチとの区別用に付けられているだけ。ネット上にて配布されている物は全て最終版のはずなので、Fの有無は特に気にしなくてOK。

 226でのパフォーマンス問題に関してはGold版収録のd3ddrv.dllが配布されているので、問題がある場合はこれを使って試してみると良いだろう。詳しくはグラフィックスの項で比較検証する。

 なお225を入れると以前のセーブデータとは互換性がなくなる。またパッチ適用時にはゲームのCDがセットされている必要あり。


 ダウンロード可能なデモは存在しない。ビデオカードやサウンドカードにデモが添付されてリリースされた事はある。(序盤のマップが8個程度プレイ可能)。

動作環境

トラブル
  必要環境 推奨環境
CPU Pentium 166MHz PentiumII 266MHz
MEMORY 16MB 64MB
VIDEO VRAM 2MB VRAM 16MB以上 or 3dfx Glide対応カード
SOUND DirectX 対応 EAX, A3D
対応OS: Win 95/98/2000/ME/XP
DirectX 5.0以上要


 発売当時は非常に重いゲームとして有名だったUnrealだが、今ではその要求するスペックも過去の物となっている。この頃は3Dアクセラレーション対応のビデオカードは専用に買う必要があったし、また初期バージョンでは3dfx社のGlideというAPIでないと十分なパフォーマンスが出せなかった。発売時のUnrealの動作モードは3つ。

3dfx Glide:Voodooチップ専用の表示モードで当時は一番人気のAPI
Power VR: 同じく3DチップPower VRのモード(1997-98当時Voodooに次いで人気があった)
Software:3Dアクセラレーションを使用せず、CPUのパワーのみでソフトウェア的に全ての描画処理を行うモード

 3dfx社のVoodooカード専用のモードであるGlideは、元々このモード用にゲームのグラフィックエンジンが製作されているだけあって、Unrealに最も適したモードであるのは間違いない。しかし3dfx社は経営不振から消滅してしまい、現在ではカードその物が販売されていない状態である。

 発売後には3Dチップ業界の構図が変化し、以下のモードがヴァージョンアップを繰り返した後に付け加えられた。

OpenGL: CG業界標準の3D描画規格。Quakeエンジンが使用している事で有名。
Direct 3D: Windows標準の3D規格(DirectXに含まれる)
Metal: Savageという3Dチップ対応のモードで圧縮テクスチャをサポート

 D3Dは2009年現在最もポピュラーなモードだが、Unrealではバージョンが上がるまではパフォーマンスに問題があった。最終的にはGlideに近いレベルにまで到達している。OpenGLは画面はGlide並に綺麗なのだがパフォーマンスが悪いし不安定。ドライバの開発は途中で打ち切られてしまったので、公式にも未サポート状態になってしまっている。Power VRとMetalは既に過去の物で、これらを選択出来る人は少ないはず。


 オプション画面での設定関連については、現在発売されているGold版においてはUTと同様のインターフェイスが採用されており、PreferencesからDirect 3D等の描画APIを選択してやれば良い。一方でオリジナルのUnrealではこれら3Dデバイスの設定はオプションの中にあるAdvanced Optionを起動して行うのだが、ウインドウ化して別のメニューが出るという方式で少々分かり難い。
 DriversのGame Render Device部分を参照し、ここがDirect 3D等の望むAPIになっていればOK。Software等になっているのならばその欄をクリックして”左右矢印キー”で変更する。もしもこの方法では変わらない場合はパッチが適用されているかを確認すること。それと一番下のRenderingの項のDirect 3D設定にて、Use3dfxはFalseにしておかないとならない。

 最後にここでは詳しく触れないがUT上からUnrealを動作させるModでOldskoolという物が存在しており、これを使えばUTからUnrealをプレイ可能である。それで何が変るのかは解説頁を見てもらいたいのだが、グラフィックス面から言えばUTに収録されているハイレゾの圧縮テクスチャを使用する事が可能になる。元々Unrealでの使用を考えて作成された物では無いのでマッチングに変な感じがする個所もあるのだが、画質的には本来のUnrealよりもアップするとも言えるので興味のある方は挑戦してもらいたい。


 既に発売から10年以上が経過し、非常に軽いゲームになってしまっているので、設定ファイルの記述をいじって少しでも軽くするといったTweakは省略。


 <動作確認> (XP SP3, E6850, Geforce 8800GTS 640MB, 181.22, SB X-Fi)にてテスト。D3Dモードでのテストでは、ゲームのスピードが高速化するという問題が発生した。


*ゲームの速度が速過ぎる
 fpsの値が200を越えるとゲームのスピードが速くなり過ぎるという問題が確認されている。

 まず垂直同期をONにする事で、同期周波数以下のfpsに固定出来る。私の場合もこれで治ったが、unreal.ini内部のUseVSync=Trueにしても効果が無く、ドライバ側から強制ONにすると効果が出た。

 次に描画用のAPIをDirect 3Dから他の物に変更してみる。OpenGLだと効果があるようだ。

 OldUnrealでは非公式の227パッチを制作中。現在ベータだが、これを使えばこの問題は解決される。

 Nvidiaのカードの場合、dual/multi core optimizationsを切る必要がある。


*マウスの振り向き速度が速過ぎる
 user.ini内の MouseSensitivity= を1.0以下に設定してみる。コンソールからだと Setsensitivity 0.5 の様に指定。或いは垂直同期をON/OFFしてテスト。

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