MEDAL OF HONOR: ALLIED ASSAULT

                                  07/02/10


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製作・販売: 2015 / EA Games
発売: 2002/01
日本代理店: EA Japanより完全日本語版
  日本公式サイト


  ※レビュー内容は基本的に当時の物です(V1.0)


<概要>

 売り上げ的にも大成功したのは勿論の事、2002年のベストゲーム賞を数々のメディアから受け取っている。現在ではFPSの一つのジャンルと言えるまでになった「史実を重視した第二次世界大戦が舞台のアクション物」の元祖として歴史的にも重要な作品。また日本でも売れた数少ないFPSゲームでもある。

 北米では人気の有った作品だけに単体での入手は今でも可能。本編は北米ではCDケースの形態で廉価版としても出回っている。その後2本の拡張パックSpearhead, Breakthroughが発売されているが、こちらも本編同様に数が出ているので単体での入手は海外では今でもそれ程難しくは無いようだ。ただ現在では総集編として、本編プラス拡張パック2本という全てをまとめた構成のMedal of Honor Allied Assault War Chest (メダル オブ オナー アライド アサルト 総集編)が発売されているのでこれが基本となる(入手が一番容易)。統合版としてはMedal of Honor Allied Assault Deluxe(メダル オブ オナー アライド アサルト 特別編)というのも存在するが、こちらは最初のSpearheadと本編のパックなので注意。その他にもこの本編のみがThe World of EA Games, The World War 2 Collectionという名前で別のゲームとの数本セットの形態で発売されている。

 日本でも拡張パックを含めて全てが完全日本語版としてリリースされているが、リロードSpearhead)、リロードセカンドBreakthrough)という名前になっている。全てをまとめた物が「メダル オブ オナー アライド アサルト総集編」、これの特製パッケージ版が「メダル オブ オナー アライド アサルト ウォーチェスト」、リロードと本編のパックという海外でのDeluxeに当るのが「メダル オブ オナー アライド アサルト 特別編」となっている。詳細は日本の公式サイトを参照。


 このMedal of Honorシリーズについて簡単な情報を。シリーズの第一作はPlayStationからスタートしており、3DFPS不毛の世界として知られていた家庭用ゲーム機がオリジナルという珍しいFPSである。個人的に初めて見たのは海外の総合ゲーム番組でのレビューで(昔スカパーでやっていた)、Nintendo 64でのGoldenEye 007に対抗し得るFPSが遂にPSにも登場!といった感じで非常に高い評価を与えられていた。製作はDreamworksで現在のPC版同様に「Saving Private Ryan」の世界をゲームに、といった感じで紹介されていたのを憶えている。

 その1999年10月発売の1作目の主人公はJimmy Pattersonで、ゲームの内容はWWIIを舞台にしたミッション形式の物というPC版と同じコンセプト。レビューを見てみるとグラフィックスと操作性に問題はあるもののとにかく面白いと言う事から、非常に高い評価を各方面から受けて相当売れたようだ。これを受けて翌年には続編となるMedal of Honor:Undergroundをリリース。2作目の主人公はフランスのレジスタンスの女性Manonで(彼女はこのPC版MoHAAにも登場する)、グラフィックスを大きくアップグレードしたこのゲームも高い評価を受けてヒットとなる。
 この後販売元であるEAは更なるクオリティのUPを目指してPCでの開発を計画。グラフィックスの向上と大人数でのマルチプレイの導入を視野に入れた作品を、これまでとは独立したゲームとしてSiNの拡張パックを開発した経歴を持つ2015に依頼。その結果として生まれたのがこのAllied Assaultとなる。その後もシリーズは各種プラットフォーム毎に別々のゲームというスタイルを維持して現在でも続いている。


<STORY>

 プレイヤーはアメリカ人兵士Lt. Mike Powellとして1942年の北アフリカ戦線から、実際の史実に沿ったWWIIの戦線へと参加して行く事になる。ゲーム上は最初から最後までの連続したオリジナルのストーリーが用意されているのではなく、あくまでも史実をベースにしたキャンペーンがパート毎に進行して行くというスタイルを採用している。6つ用意された各キャンペーンの内部では話は繋がっているが、それぞれは起きた時期も異なるし直接的な関連性は無い。
 主人公は全くの無個性で顔すら分からない存在となっており、どちらかと言うと名も無き単なる一兵士として様々なWWIIの歴史の一断面に参加するという構成となっている。



<PATCH・DEMO>

 V1.11までリリースされている。パッチは国籍別になっているので、自分の持っている国籍版の物を使わないとならない。後に出たセット版購入の場合には既に適用済と思われるが、バージョンを確認するにはOptionやLoad/Save画面の右上に表示される。
 バージョンの違いによるセーブデータには互換性が無いとされているが、ゲーム側のAutosaveによる物はそのまま使えたりもするようだ(詳細は未確認)。一応メーカー側からはそれまでの物は使えなくなるとされているので、プレイ途中の人は適用を待った方が良いかも。パッチ後でもクリアしたミッション状況についてはそのまま残る。こういったクリア状況に関するデータや勲章についてはconfigの方に保存されるので、データの移管に備えて保存する際にはセーブデータだけではなくconfigsフォルダも同様に保存しておく必要がある。

 日本語版用のV1.11もリリースされているので、日本語版を持っている人はこちらを適用する事。


 デモはシングルプレイ用とマルチプレイ用が存在しており、基本的な動作確認はこれで行う事が出来る。シングルプレイの方は日本語版のデモも用意されている。


<動作環境>

HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium II 450MHz Pentium III 700MHz
MEMORY 128MB 256MB
VIDEO VRAM 16MB OpenGL対応 VRAM 32MB以上
SOUND DX 8.0に対応 同左

対応OS: Win 98/2000/ME/XP
Direct X 8.0a以上要


 発売当時は重い部類のゲームであったが、既に時間が経過しており近年のマシンであれば特に問題になるような物では無くなっている。要求する性能的にはゲーム仕様ではない普通のメーカー製パソコンでも問題ないというレベルにまでなっているが、一応OpenGLに対応しているビデオカードが必要となるので、ノート系や2004年以前辺りのマシンならばデモで確認はしておいた方が無難だろう。

 設定のガイドラインとしてアナウンスされているのは、VRAMが64MB以上無いビデオカードの場合だと「Texture Detailを最高」・「32bit Texture」の両方を同時に使うのは無理、という点。その他に重い場合の修整点は、16bitカラーでTextureも16bitを使用する。次に定番だが[Wall Decal]と[Static Decal]をOFFにする。言わば壁や地面に残る銃弾や砲弾の跡を表示しないようにするOptionであり、これはかなりfpsに影響してくる。それとShadowのクオリティを下げる。

 ハード別の障害情報はReadme等に載っているが、既に古過ぎて現在では参考にならない。今でも関係有りそうな項目としては1600x1200は未サポートとか、Dual Monitorでは起動しないといった問題が掲載されているが、これは現状どうなっているのか確認が取れない。概ね動作自体は当時から安定しており、それほどのトラブルは聞かなかったゲームである(OpenGL subsystemのエラーを除いては)。問題がある場合にはSafe Modeを選択して起動してやり、問題が解決するかや変化が有るのかを調べるのが第一。
 その中ではサウンド関連のトラブルが多い様で、起動時或いはゲーム中にフリーズしたり落ちたりする場合には、まずはサウンドの設定を変更してくれという事になっている。これはOptionのサウンドのクオリティを下げるか、DirectX診断(dxdiag)にてサウンドタブの(ハードウェアレベルでの)アクセラレーションの段階を右端から段階を踏んで左方向に下げて行くという調整方法になる(ただしこの場合は他のゲームをやる際に右端まで戻さないと問題が起きる可能性がある)。

 最後にこれはこのゲームが普段はFPSをプレイしない層にまでアピールした事の一つの現れとも言えるのだが、「ゲームパッドは使用出来ないのか?」という質問が多かったようだ。実はマニュアルにはパッドやJoystickの使用もサポートしているかのような記載が有るのだが、これは最後の段階でキャンセルされてしまっている。



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