17/06/09 公募マルチプレイ Viscera Cleanup Detail

今回は前回に引き続いてViscera Cleanup DetailのCo-opを開催した。発案は参加者の一人であるToyochさんからで、ワークショップ(ユーザー制作コンテンツ)に登録されている物でCo-op向けのマップが有るので是非プレイしてみたいという提案。このゲームではユーザーがマップを制作出来る様になっており、現在70点ほどが登録されている。
http://steamcommunity.com/app/246900/workshop/

その中で今回プレイしてみたのはUnderground Research Facility。Toyochさんはソロプレイでクリアまでに8時間半掛かったという巨大で作業量が極めて多いマップである。作者のコメントでは5時間以上は掛かるとされており、検証はしていないが登録マップ中で最大規模を誇る物と言えそう。

なおワークショップに登録されているマップの遊び方だが、サブスクライブにチェックを入れてからゲームを起動すれば自動的にダウンロードされる。ただし実際にプレイするにはその後ゲームの再起動が必要。

VCD-31
Underground Research Facilityは構造としてスタート地点から延々と螺旋状に回りながら下っていくメイン通路があり、その通路の左右に様々な区画が用意されているという形式。独特の仕掛けも備えているのでそこから紹介しよう。

まずはダストシューターの存在。このマップは広大で大量のゴミ(処理が必要なオブジェクト)が存在しているにもかかわらず、焼却炉はエレベーターを使って降りた螺旋構造の最深部に一つだけという設計になっている。そこでゴミ運びの作業量を軽減する為に中央通路にダストシューターが用意されており、この中にゴミ類を放り込むと焼却炉の隣に落ちるようにされている。ダストシューターはメイン通路の向かって右側にゴミ箱生成機が有る場所の隣で、そこにあるスイッチを押すと入り口が開く仕組み(ダストシューターを示す表示パネルもあり)。このシューターの中は血痕等が付着しないように設定されているが、中にオブジェクトが引っ掛かってしまうケースがある為に、重力を切ってそれを回収も出来る様にされている(重力ON/OFFスイッチは最深部に有る)。

VCD-32
次に最深部にBin>2>Bucketという装置。焼却炉の有る最深部にはダストシューターを使ってゴミが投げ入れられるので底部に汚れが付き易いのだが、それを拭いたモップを掃除する為のバケツ生成機は用意されていない。その代わりにゴミ箱を入れるとそれを水バケツに変換してくれるという装置が用意されている。バケツはダストシューターを使って投げ入れられないし(水がこぼれてしまう)、普通に沢山持ってくるには面倒なのだが、ゴミ箱を沢山ダストシューターから落としてもらえばそれをバケツに変換出来るので便利。

VCD-33
これは仕掛けというほどの物では無いが、メイン通路の終点左側にメタルバーで繋がれている半開きの扉が有る。ここは人間は通れないのだが物を通す事は可能(パスコードでやや拡がる)。反対側には別の場所から行かれるようになっており、そちら側のゴミ類をこの隙間を通して受け渡しが出来るので、やりようによっては効率化が図れる。

その他の特徴は以下の通り。

・バケツ生成機に見せ掛けたダイナマイト生成機が有る
・手形(掌紋認証)の付いている扉は開かない
・PIDは落ちていない
・片付け用の整理区画にドラム缶や箱用の場所は無い
・溶接銃は複数用意されている

VCD-34 
しかしプレイ前に当たっては不安点が存在していた。その広さと膨大な作業量からCo-op向きではあるのだが、あまりにもマップ内のオブジェクトの数が多い為にネットワーク上での同期にトラブルが発生する恐れがあるという情報を得ていたからである。前にVCDの記事を書いた際に、参加者同士の間でその存在や位置情報が同期してしないとならないオブジェクト(Actors)数が多くなった際にどうするかという設定について解説したが、このマップでは既に開始時点からその数が基準値をオーバーしているというほどにオブジェクト類が多く、そういった物の同期がおかしくなるとプレイに支障を来してしまう(誰かには見えているが、ある人には見えないオブジェクト等)。

作者からは、個人レベルで見え方が変になったら各人が再接続。あるいはホストが途中経過をセーブ可能なので、定期的にセーブして全体的におかしくなったらホストが再起動という風に指示もされていた。そこでもしも続行が不可能になるほど酷かったら中止して公式の他のマップに切り替えようという予備案も用意した上でのスタートとなった。

 
結果としては最初から「同期が必要なActorsが多過ぎる」という警告メッセージは出たままで、かなり終盤になってから消えるという状況だったが、ゲーム自体はホストの再ロードなども発生せずにクリアまで達成出来た。“Limit Net Actors”の設定がNormalならば基準以上のActorsは生成されないので、これでプレイするなら特に問題は無い模様。無制限のHigh設定にしなければ大丈夫という話。

とにかく処理しないとならない汚れやら死体やらが大量だが、最初からリミットに達している為に汚れを踏んでも足跡が生成されないという利点もあり。死体類を置いた際の汚れやモップで拡げた汚れは基本的に付着する様なので、優先順位がそうなっていると思われる。とりあえず警告が消えるまでは足跡は気にしなくて良いので、バケツの生成数を減らせる事になりこれだけでも大分楽である。

VCD-35
なにしろ広いので各人が散らばって担当したが、私は最初に最深部の焼却炉を受け持つ。しかしこれが相当な難物で、大量のゴミがダストシューター経由で落ちて来るのだが、隣の焼却炉に放り込んでも燃え切る速度が追い付かない。焼却炉の蓋を一時的に閉めて速度を上げるという手段も使ったが、それはそれでまた開け閉めが面倒だったりもする。ゴミの方は集中的に底に溜まるので例の物理演算が暴走し、荒れ狂った様に跳ね回るので処理が大変。またゴミからの血液汚れなどが周囲に大量に付着してしまい、ある程度進んだら一度清掃といった作業も挟まれる。ただひたすら落ちて来るゴミを隣の焼却炉に放り込んでも一向に終わらないので個人での長時間の担当は無理と警告しておく。

時間も長いので単調さも加わり、定期的に作業担当場所を変更しながらの清掃となる。バケツ, ゴミ箱, アイテムの生成機は複数個用意されており、こちらは一応の利便性も考えられている。暗い場所がほぼ無いのでアイテム生成機は単なるメディキット補充用となってそれほど使われずその点では楽。昇降機も複数台用意されているが、高所に最初から着いている汚れというのはほとんど無いようである。なおこれはオブジェクトの数の多さも影響しているのか、オブジェクトとの重なり等が原因で発生する死亡は普通のマップよりも多かった気がする。

概ね8人での作業となり、予定よりも時間が延びてしまったので2人ほど途中で脱落。最終的には3時間18分で102%の達成率で終了した。検知器での最終汚れチェックに結構時間を掛けたのでもう少し短く出来たとは思うが、3,4人での作業だと5時間コースと見込んでおいた方が良いかもしれない。ホストのセーブを利用して分けてプレイするというのも一つの手だろう。

感想としてはユーザーマップとしてはユニークな要素もあり楽しめた。この広さで焼却炉が一つだけというのは少ないという感を受けるが、ダストシューターに何でも放り込めるという便利さがそれをある程度は補っている。ただあくまでもCo-op向けでソロでやるには物理的にあまりに広過ぎるという印象であり、個人的にはソロではとてもやる気にならない。ユーザーマップを他にプレイした事は無いので全体のクオリティは未知数だが、公式マップを皆クリアしてしまったという強者は試してみると面白いかもしれない(Co-op用の推薦マップなどがあればお聞かせ願いたい)。

VCD-36