STEAM NEXTフェス

10月1日~7日までSteamではSTEAM NEXTフェスが開催されている。これから発売されるゲームを紹介するイベントだが、ここでは大量のゲームのデモが公開されており、今回はそこからホラー(系)ゲームに絞って幾つか注目している作品を紹介していきたい。


Martha Is Dead
https://store.steampowered.com/app/515960/Martha_Is_Dead/

The Town of Lightを制作したLKAの新作。(ちなみにこのゲームは発売5周年となる2021/02月に、それまでコンソール版のみに提供されていた日本語表示&音声をPC版にも実装している)。発売時には日本語対応の予定だがこのデモでは対応していない。

舞台は終戦間近となる1944年のイタリア。主人公のジュリアは現地在住のドイツ軍高官の娘でマーサとは双子の姉妹。タイトルの通りにマーサが亡くなってしまう所から始まるのだが、想像していたのとはストーリー設定が異なっており「なるほど、そういう設定の話なのか」と惹き込まれる。

一人称視点で探索するゲームというのを想定してしたので序盤の展開には意表を突かれて戸惑う。他にもデモでは出て来ないがタロットカードを使っての交霊などかなり独特な要素を含んでいる様だ。

あるトレーラーの公開時に『閲覧注意』の警告が出ていたのを御存知の方も居ると思うが、このデモではその該当シーンがよりグロテスクになって登場する。よって人体を損傷する系のグロい物が苦手な方はこのデモに手を出してはならない。日本でコンソール向けに発売されるのかどうかはアナウンスされていない様だが、発売されたとしてもこのシーンはレーティング審査を通せないだろう。ちなみに他にも四肢欠損の死体なども出て来るがこれも修正されるはず。以下はその『閲覧注意』のシーンを含むトレーラー。


グラフィックスはフォトリアリスティックで非常に美麗という噂だったが確かに綺麗(それ故かデモのサイズも巨大)。だが視点を動かした際に微妙にカクつくなどパフォーマンス面では問題も感じられる(もしくは非常に重いのがデフォルト)。

写真の扱いが重要となるゲーム性らしく、このデモにおいても写真機を使うシーンが出て来るが操作が細かい。単に構えれば良いのではなく、露出やピント調整などを逐次行わないと撮影が出来ない。更に撮った写真は地下の暗室に持ち込んで現像処理まで行って初めてアイテムとして保持出来る状態になる。当然現実に比較すれば簡易化(短時間化)されているが、ここまでの手順を踏まないとならないというのは最初はちょっと面倒に感じられるかも。

このデモではマウス操作に最適化されておらずコントローラーが前提という感は受けた(調整は可能だが)。他にはインタラクト可能なオブジェクトを示すアイコンが小さ過ぎるというのもあり。

ホラーでは無くサイコロジカル・スリラーとされており、 このデモをプレイしてもこの先どんな展開になっていくのかが見えないという印象でより興味が増した。前作は評価は結構高かったが売れ行きや知名度という観点ではそれ程でも無かったという感じだが、このデモの出来映えの優秀さからすると今回は数倍のセールスや評価を受けるポテンシャルを秘めていると言えそう。ただし記載によると(確実では無いが)フェスの終了と共にデモの配信は停止される様なので注意。


Last Days of Lazarus
https://store.steampowered.com/app/1359920/Last_Days_of_Lazarus/
 

 
 
ソビエト崩壊後の東欧。主人公のラザロは母親の自殺を機に長年離れていた昔の家へと戻ってくる。しかし自分を呼び出した妹のLyudmilaはおらず、その代わりに奇怪な現象へと巻き込まれる。ラザロは探索を続ける内に家族の過去の秘密へ向き合う事になるといったストーリー。

大半のホラーゲームはストアの説明を見ればどういったタイプのゲームなのかは見当が付くものだが、このゲームはその辺がハッキリしない。異世界の存在?が現実世界へと侵食して来る(あるいはラザロが異世界を訪れる)という設定らしいのだが、それが何を起因として発生しているのかが不明。このデモでは幽霊とかではなく異世界のクリーチャーらしき物が現実世界との境目を食い破って侵入して来ているのが見て取れるが、主人公自身もその理由を理解していない。このデモにおいても一切の説明はされないので解らず終い。

それと政情不安という状況になっており、軍内部での揉め事なども発生している。デモのCH2では場面転換が行われ、主人公はその揉め事に関連したある種のトラブルに巻き込まれるという形になる。銃撃戦とかでは無いが「戦争FPSでよくこんな仕事をやったよな」的なシーンとなり、謎解き的な要素に終始しホラー要素は皆無。ホラーを期待していたプレイヤーにはガッカリ感が漂うパートになるかもしれないが、突然の変化としてはある意味面白くもあり。この様にどんなゲーム性なのかがむしろデモによってより解らなくなっている状況。

もしかするとホラーはサブ要素でアドベンチャー的な要素(謎解き, ストーリー)の方がメインというゲーム性なのかもしれない。どんな方向性なのかが不明というのは未知のワクワク感を伴う反面、好みでは無い方向へと向かってしまうという恐れもあり難しい所。しかし個人的にはユニークな作品として期待度が高まったデモとなっている。

ストア頁で見られるグラフィックスはゴシック調で格調が高いし純粋に見た目としても相当に美麗だが、このデモでは画像に見られる様なアウトドアや大きな屋敷は出て来ない為にそれ程綺麗という印象は受けず。これは製品版に判定は持ち越しとなる。

付け加えるとかなりリアルにモデリングされた猫(妹の飼い猫)が登場するので猫好きな方には良いかも。

 
数点アドバイス(ヒント)。通れる場所のはずなのに先に進めない, 取れるはずのアイテムが取れない場合は、やるべき仕事がまだ終わっていないから。コンピューターを扱うシーンでは、実際に画面内のキーボードの押したいキーを指し示しハイライトさせてからUseで押下という方式になる。


Road to Hollow Hills
https://store.steampowered.com/app/1345270/Road_to_Hollow_Hills/

  
主人公のジョンは失踪中の妹を探しているが、その際に彼女の大学の研究チームが向かった先として“Hollow Hills”という人里離れた町の事を知る。早速探索に向かうがそれは単なる妹捜しに留まらず、人類の存亡を賭けた壮大な戦いへと彼を巻き込む物となったというストーリー。

実はこのゲーム昔紹介した事があって、それ以降更新がバッタリ途絶えていたのでポシャったのかと考えていたのだが、3年間の空白を経て活動再開。そして4年ぶりに新バージョンをリリース → タイトル変更 → Steamへと進出という風に進んで更に1年が経過。そして今回タイトル変更後としては初のバージョンをデモとしてリリースしている。当然ながらグラフィックスやゲーム性などには大きな変更が加えられている。

今年中には早期アクセスとしてリリースされる予定で、初めは最初のチャプターのみを含んだ2時間程度の物となるが、正式版では全5チャプターで構成されるとしている。しかし異様に延びた開発期間という前科もあり、また売れなければ開発資金が続かないというのも影響してくる為に「最低1年」とされるEA期間が順調に経過するのかは疑問符も付く。

ゲームはデフォルトでは三人称視点の後方カメラ。操作はWASD方式でラジコン操作では無い。設定画面から一人称視点に変える事も出来る。

このデモのパートはクラシックなサバイバルホラーの王道といった感想。マップ内探索とパズル(謎解き)やアイテム探しが中心で、異形のモンスター達との戦闘も有り。インベントリーは存在するが装備スロットは有るのに対してアイテムスロットに制限は無い。ランプは途中で見付かるが燃料を気にしたりは必要がない方式。ちょっと新しめの要素としては、特殊なアイテムを使って神殿の様な場所にて自身の能力を上げられる。セーブもその際に行われる様である(未検証)。

スタート時は自室でジャケットを3種から選択可能(それぞれ付加される初期能力上昇値が異なる)。それと戦闘難易度と謎解き難易度を別々に設定出来る。これ等の設定はゲームをスタートさせると変更は出来ない。

謎解きは難易度が高い方に設定。低い方だとヒントキー押下で何をすれば良いのかというヒント(答え)が参照出来る。このデモでは結構苦戦して1時間以上掛かった。謎解きが難しいというよりもマップ内構造が解り辛く、どこが通れてどこまで行かれるのかが掴み難い(ジャンプではなく自動的に登れる場所は登れるという方式)。よって必要な全アイテム回収が難しいのと、もし見落としがあると再度広範囲を巡廻する羽目になって苦労する。

戦闘の方は簡単に設定(低い方だと死亡時にアイテムを失わずに近場に復活可能だそうだが未検証)。これは決定前に模擬戦が行える様になっており、高い方だと難しそうだと感じたから。このデモでは素手や近接武器での戦闘のみで銃器類は出て来ない(特殊な兵器は有り)。敵はゾンビとかでは無くモンスター系で、その動きは独特で高速移動をするのだがそれを攻撃とは併用せず、高速で動くが止まる時は止まってゆっくり動作するといった感じ。想像していたよりも厄介ではなく、併せて回復アイテムが豊富なので結局一回も死なずにクリア出来てしまった。これは設定を間違えたと思う。

問題を感じさせるのは視点。一人称だとFOVの調整が無く、かなりズームされた視点となるので周囲の観察がやり辛い。また戦闘時に敵の動きが解り難いという難点もあり。一人称視点でなければプレイしないという方にはお勧め出来ないレベルである。三人称の方が全般的にはやり易いと感じたが、こちらはこちらで正面が自身の陰になって見えないのでやり難い箇所があったりする。ただしサバイバルホラーで三人称視点のキャラクターが操作し辛いというのは付きものみたいな所も有るので、あまりに酷くならなければ許容範囲だろう。なお現在のバージョンではプレイ中に切り替えると三人称視点で頭部が消えて首無しになってしまうという問題が発生している(むしろ見易くなって気にはならないが)。

結構なボリュームもあり、旧来の三人称サバイバルホラーが好きな方には楽しめると思う。

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