先日GOGにて無料配布されたことから一気にマルチプレイ(Co-op)人口が増えているShadow Warrior 2。我々もちょっと試してみていろいろと変わっている点もあったのでメモとしてここに基礎知識等を残しておく。
※以下のトレーラーは一部に残虐な表現を含むので苦手な方は注意
対応しているのはオンラインのCo-opのみで最大4人まで。ローカルやLAN接続には非対応。
GOG版はDRMフリーであり、インストールや起動に認証類を必要としない点は他のGOGのゲームと同様。ただしマルチプレイを行うにはGOGのクライアントソフトであるGalaxyのインストールが必須である。これはマスターサーバー機能がGalaxyに用意されている物を使用しているため。ゲームをGalaxy上から起動する必要は無く、SW2を起動すると自動的にマルチプレイ用のサービスがバックグラウンドで起動する方式だが、Galaxyクライアントが自動ログインになっていないケースではログインを求められるかもしれない。
GOGはDRMフリーがモットーだが、これはシングルプレイでの話でマルチプレイに関してはこの限りでは無い。ゲームによってはマルチプレイをユニークなプロダクトキーを使用して管理をしている物もあるからだ。ハッキリ言ってしまえば、シングルプレイとして遊ぶ分には誰かがダウンロードしたインストーラーファイルを他人に配ってしまってもチェック機構が無いので全員がプレイ出来てしまう。これはそういう風にしても自由だという意味ではなく、「それを制限する為にDRMを設けて海賊版行為を防止しようとしても効果はないし、なによりもユーザーの利便性を妨げるのでそういったプロテクトシステムは組み込まない」という方針だからである。よって誰かが購入した物をコピーして多人数に配り、マルチプレイを皆でプレイするという行為を認めている訳では無い。
このSW2でもインストーラーファイルを持っていない人に配布してCo-opをやるのは自由という設定では無いので注意。仕組みとしてどうなっているのかは未検証だが、Galaxy必須である事から自分のライブラリにSW2が登録されていないとマルチプレイには接続出来ないという可能性はある。
*サーバーの起動方法
Co-opにアクセスするには最初のチャプター“All in a day’s work”をクリアしている事が必要。知らずにCo-opをやろうとして集まったりすると時間をロスする事になる。チュートリアル的なレベルなので普通にプレイすれば20分前後。敵を無視できるところは無視してダッシュで急げば5分程度(難易度Mediumなら)。
ホスト役として起動する際にはInvited Only(フレンドの招待のみ)かPublic(一般公開)を選択。クライアントとして入る際にはJoinからサーバー検索を行えば良い。サーバー名はGalaxyでのホストのプロフィール名となる。なおPublicにてサーバーを起動する際にパスワードを設定する機能は無い。
注意点としてNew Gameから開始しようとした場合、上記の必須チャプターをクリア済みのセーブスロットを選択しないこと。続行するとデータが消えるという警告が出て、それでも実行すると消えてしまう。つまりまたこのミッションをやり直さないとCo-opをプレイ出来なくなる。また別の空白キャラクタースロットを指定して始めれば既存のキャラクターは消えないが、この場合にもCo-opが始まるのは必須チャプターをクリアしてからとなる。よって基本的にはResume Gameから使いたいキャラクターデータを選択し、マルチプレイ関連を設定してやり開始するという風にする。
ここがちょっと変わっており少し悩まされた。なおこれはSW2でのシステムでGalaxyでの基本仕様では無いと思われる。
1.全員がGalaxy上でホスト役とフレンドになっておく事が必要(プレイ時にGalaxyにてオンライン状態も必須かも)
2.ホストはゲームを起動して、ローディング終了後にESCでメニューへ
3.Friends Listを選択するとフレンド一覧が出るので、ここでInviteを選択してメッセージを送付
4.クライアント側ではGalaxyのインターフェース上にで招待メッセージが来るので、そこでInviteの受領(Accept)をクリックする
ポイントはSW2では招待メッセージの受領時にゲーム自体が終了した状態でないとならないこと。Acceptをクリックすると自動的にゲームが起動し、キャラクターデータの選択画面になるという方式である。この点はゲーム内オーバーレイ機能を持っているSteam版とは異なっている。
*Steam版とのクロスプレイ
製品頁にも記載されているが相互接続してのCo-opが可能である。マスターサーバーはGalaxy側で管理されているが、Steam版のユーザーがGalaxyのクライアントをインストールしておく必要は無しに、お互いのホストに違う方が入ったり出来る。
ただし招待が可能なのかについては議論されているスレッドが多く、結論を言うと通常のやり方では不可という状況である。つまりクロスプレイの際にはフレンド同士で第三者が入れない様にしてのプレイが出来ない。まずフレンドリストを使用して招待しようにも、GOG版とSteamではフレンドリストが異なるので当然ダメ。サーバー起動時にパスワード機能が無いのでロックも出来ない。もし4人でプレイするなら、ホストが建てたらすぐに全員で入って満員にしてしまうという手はあるのだが。
Direct IP機能は無し。コンソールを出す事は出来て(Left Ctrl+半角)、n_connect等のダイレクトIP入力が可能そうなコマンドも有るのだが詳細なコマンドのガイドは見当たらない。そしてどうやらコンソールからホストのIPアドレスを直に入れての接続に成功したという事例はない模様。
ただこのやり方なら可能という情報を挙げている人もいるので掲載しておく。どうしても3人以下で内輪でCo-opをやりたいというなら現状これしかない。Wiresharkは通信データのモニタリングを行うソフトで使いこなすには知識を要求されるが、シンプルに使う分にはそれほど難解な物では無い(私もポート開放が成功しているかどうかの確認に使用したりしている)。
https://www.gog.com/forum/shadow_warrior_series/howto_gogsteam_crossplay_with_friends
*Co-opの仕様
アイテム類の入手は個人別に見える物が違うというシステム。アイテム箱等が開いているかどうかも個人別に見え方が異なる。つまり自分から見えているアイテム類は自分専用にドロップされている物なので、他人に譲らずに全部回収してしまって構わない。ただしゲームに進行に関わるアイテム類はホストしか取れない。同じ敵からのアイテム類が全員共通なのか、プレイヤー別にランダムドロップなのかは未検証。
ゲームの進行状況のセーブが行われるのはホストのみ。クライアントはレベルアップやアイテム類の取得はそのまま保持出来るが、キャンペーンの進行状況のセーブは行われない。プレイ中のクエストの選択はホストのみで、またホストにしかアクセス出来ないアイテムやインタラクト出来ない箇所(ゲームを進行させる扉を開ける等)も有ったりする。ゲームをクリアしていないので良く解らないのだが、ゲーム進行中にアンロックされる機能(場所, 装置?)などもホスト以外は使えない物が有るそうである。この「セーブされるのはホストのみ」という仕様にはかなりの不満が見受けられるが未だに修正はされていない。
店が並んでいる拠点マップをアンロック後は、ミッションをプレイ中にでもテレポートコマンドでそのマップに戻って売買をしたりが可能。Co-op中も各人がこれを行えるが、ケースによってはテレポートが制限されたりするそうである。
敵のレベルを自動的にスケーリングする機能は無し。マッチング時のレベル差制限も無し。ホストは4段階の難易度と「参加プレイヤー数基準の難易度」を設定可能なので、これで好みの物を自由にカスタマイズするというやり方になっている。「参加プレイヤー数基準の難易度」とは、プレイヤー側が何人居るかを基準にした敵の強さや数が“プレイヤーが2,3,4人”の3種類用意されているので、これを実際の参加人数に関わらずに自由に変更可能の意味。実際の参加人数よりも多目に設定して難易度を上げたり、逆に少なく設定して下げたりしても良い。高難易度だが人数設定は実際よりも低くや、反対に低難易度だが基準プレイヤー数は多目にして敵を増やすといった事が行える。どの程度がちょうど良いのかは未検証。
リスポーンの詳細は情報がほとんど見当たらず。よっておそらくという事で記載するが、ダウン状態の概念は無くて死亡するとチェックポイントに戻される。全員が同時に死亡しなければ敵のステータスなどは保持されたままだが、全滅してしまうとHP等が元に戻ってしまう。死亡回数に制限は無いが、死亡の度にZillyen(ゴールド)とKarma(XP)がマイナスされるというペナルティあり。リスポーン時に弾薬類は復活しない。
これはCo-opには直接関係ないが、レベルは敵を倒す等で稼げるKarmaがフルになると一つ上がる方式。Karmaの値はステータス画面等にて数値としては参照出来ず、プレイ画面右下の8の字型の龍がそれを示している(尾の方から金色に満たされて行く)。ゴールドの方はインベントリー(ステータス)画面に表示。
キャラクターのステータス画面は非常に管理可能な項目が多く(武器カスタマイズ, スキル取得, パワーアップ等)、慣れていないとマネージメントに時間が掛かる。Co-op中に他のプレイヤーが慣れていると自分だけ操作中に取り残されたりしてしまうので、Publicに参加するならある程度は慣れておいた方が良さそう。
・途中Joinは可能。ロビー機能は無し。
・サーバーブラウザは難易度でフィルター出来るのみ(Pingの値なども見えない)
・ボイスチャット機能は用意されていない。テキストチャットのみ。
・HUDの表示は相当細かく各種項目をON/OFF設定可能
・外観は変えられるがモデルは4種類と少ない(後はカラーを変えられるだけ)
・ムービースキップはホストのみ可能
・Friendly Fireは無し
・他のプレイヤーの位置はミニマップやプレイ画面上のガイド機能で解る
*問題点
まだあまりプレイしていないので掲示板からの情報だが、サーバーの設定がほとんど出来ない等の理由によるプレイヤーがKickされてしまう件が多発という問題が発生している模様。GOGとSteamのクロスプレイなのでInvited Onlyには出来ない(或いはGOGやSteam同士だがInvitedが上手く行かないとかのケースも同様)。そして三人以下の身内でのCo-opをやりたい、というケースではPublicで建てるしかないのだが、
・サーバーの最大参加人数を指定出来ない(4人固定)
・パスワードを設けられない
・サーバー名を設定出来ない(名前に“Private”等の注意文を入れられない)
上記の様になっている為に第三者が自分達のサーバーに入って来る事を防止出来ない。よって身内でやっている時に誰かが入って来たら、邪魔なのでひたすらKickするという行為が横行しているという状態。その為に運が悪ければ異なるサーバーに入っても延々と連続してKickされ続けたりも発生してしまう。後はレベルを数百という所まで上げられるらしく、レベル差が大きいとKickされるという面もあるようだ。サーバー一覧でホストのレベルは見られるので大きな差がある所には入らない方が良いだろう。
あとは実際に通してプレイした後により詳しいレポートを書こうと考えている。